熱暴走
眠れない夜は
長く伸びたコードが首に絡まるようで
君を探すみたいに腕を伸ばす
きっと隣に居てくれたなら
ぎこちない呼吸も少しは大人しくなるよ
酸素が足りないなんて錯覚は
君がいないから生まれた孤独なのに
欠けた部屋を満たす温度は
有り余る程に高過ぎて
まるで太陽を忘れられない依存性
意識も凍る熱暴走が始まるよ
本当に触れているような妄想が
あまりにも優しくて
その体温に恐怖する
脳内で笑う君は完璧に脚色されているから
今すぐにでも声を聞かせて
本物の君で全部塗り潰して欲しい
覚えてしまった数字達が無意識に
螺旋を描こうとして握り締める
深呼吸すら震えてるのは
多分嬉しくて虚しいから
それでも君と繋がりたくて
衝動のままに指先は一瞬の夢へ落ちる
もどかしくて遠い電波じゃ
会いに行けないと知っているのに