三題噺第10弾「電気」「コーヒーカップ」「ゆがんだ罠」
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
フワフワな振りしてあの子の胸に飛び込みたい。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
夢心地の中に“コーヒーカップ“で回る回る。
”ゆがんだ罠“から抜け出せない。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
”電気“信号が走る。
それでも、回る回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
回転しすぎて、目が回る。
いまだ! あの子の胸に飛び込める! 合法的に介抱してもらえるのだ!
それ回せ回せ!
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
クルクル回る。
彼女も酔ってしまって、介抱される側ではなく、する側に。
それでも目的は達した! さぁ介抱だ!
「君、わいせつ行為したよね。署まで来てもらおうか」
「えっ⁉︎ してませんよ」
「最近流行ってるんだよね。介抱するフリをしてわいせつ行為を働くのがさ」
「してませんて!」
これは罠だった。
次の日、わいせつ罪で捕まったことが周りに広まった……。
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