第20章 『派遣社員に対するスパルタ教育』編
取り急ぎ、第20章を投稿いたします。
午後、ある意味フラストレーション全開の紀子が席に着く前には、八十子は席についていた。
紋子はふと思い立ち、こういった。
紋子「ちょっとさ、八十子。午後は私がそこの席に座って仕事するわ。」
八十子「…はい…。」
課長が黙ってうなずく。
紋子(絶対『そう』だと思う…。)
課長が、八十子が紋子の隣の席に座ったのを見計らうかのように、書類を紀子の席に置いた。
それは、花依子の派遣会社に対する報告文書だった。
紀子(こんなのあるの?)
紀子が課長が席に戻った後、その文書を八十子に何も言わずに見せた。
八十子「…。」
紀子が、メモ紙に
「ほめちぎらないといけなくなる」
と書いて見せた。
八十子はチラッとメモ紙を見ると、黙って紋子のパソコンの方を向いて仕事をしている。
紋子はそれを知っていたのか、何も言わず、花依子の仕事を眺めながら、いつもとは違う仕事を振っている。
紋子(こいつ…できる…。)
紋子は時折、課長への目配せを忘れなかった。
課長が緊張し始める。
特に花依子は、嫌がるでもなく、難しがることもなく、その日の業務を終えた。
花依子はその日、定時で先に帰っていった。
紀子が、紋子に派遣会社への報告文書を渡した。
紋子は何も言わずに頷く。
紋子は八十子を呼んだ。
紋子「あんまり、褒めちぎらないで書いてね?」
八十子「…はい…すみません…。」
紋子「できたら見せて?」
八十子「…はい…。」
紋子は自席に戻り、自分の仕事の残りを終えると、紀子と八十子の仕事が終わるまで休憩室で待った。
紀子と紋子は適度に八十子をねぎらいながら帰路についた。
引き続き、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。
さやそばらすか。




