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新しい家と買い物

 フィーネとは色々あったが、俺の従者の位置におさまった。


 本人が望むなら好きにさせようと思う。


 だが、大切な家族なのは変わりない。


 今日は、朝から新しい家の建築をする。


 人数が増えたからな。


 要望も聞いたからしっかり造らねば!


 材料は、昨日の内に入手しておいて良かった。


 今回も、あっという間だった。


 3時間程で完成した。


 屋敷と言っても過言でない、木組みによる新しい家。


 上空から見ると、中央がやたらと太いH型をしている。


 ヘコんだ所を玄関と薬草畑にした。


 職業スキル創る人と空間魔法に感謝。


 普通、1日じゃ造れない。


 屋敷の玄関から見た各地の配置はこうなった。


 正面に神社。


 鳥居と一本桜がよく見える。


 近い内に鳥居を増やし、石畳を敷こうと思う。


 左に、昨日まで住んでいた家を配置した。


 来客用にするつもりだ。


 来客なんて来ないと思うが、あっても困らない。


 右が、野菜畑。


 畑の広さは、1辺が150mくらいだから2ヘクタールとちょっとくらいだな。


 これくらいなら維持しやすいだろう。


 上から順に葉野菜、茎野菜、根野菜とまとめた。


 そして、桜の後ろには1つ追加の建物がある。


 壁と天井だけを用意して、中は地面のまま。


 農業実験を行う予定だ。


 屋敷に入る。


 左右に階段付きのホール。


 廊下が、中央と左右にある。


 先には、食堂と調理場。


 食堂は、長方形の長テーブルを設置。


 皆の顔が見れる長さに調整した。


 次が、自慢の調理場。


 まずは、全長3m。4コンロ付きのオーブン。


 これで、七輪とはおさらばだ。


 だけど、七輪は便利なのでアイテムボックスに収納した。


 コンロとオーブンをどうやって造ったか?


 普通に売ってた。金貨150枚した。


 良い出来なのに、買い手がなかったらしい。


 これだけデカけりゃそうだろうよ。


 貴族の屋敷か、お城じゃないと無理って事で購入。


 だから、金貨50枚安くして貰った。


 石窯。


 ピザが食いたいと思って設置した。


 これは、石をくり抜いて造った。


 火元が多いので、煙が上に逃げるように換気扇を設置して、煙突に繋げた。


 換気扇の代わりは、魔法らしい。刻印を施した。


 ホールに戻り、屋敷のH型の左側、一階は全て温泉。


 暇してたアイリスが温泉を発掘した。


 うちの奥さん、マジぱぁねぇ。


 排水処理のため、地下水路を造り、ため池に接続。


 そこから更に川へと繋いだ。


 ため池は、野菜畑の上に造った。畑に水は必要だし。


 ため池の浄化には、アイリスの眷属スライム。


 これがアイリスの仕事になった。


 屋敷のH型の右側は、談話室。


 広すぎるので3部屋に分けた。


 現在、一部屋のみ使用中。


 一部屋を図書館にしてもいいかもしれない。


 そして、2階は皆の部屋とした。


 各自、私室を持てて戸惑っていた。


 自由に弄って貰いたい。


 まだ、部屋には空きがかなりある。


 使用法を考えておこう。


 地下に石造りで、工房と倉庫を造った。


 工房は、薬草調合のため。


 倉庫は、食料保存場所にした。





「服を買いに竜王国へ行こう。ニワトリも買わないといけないしさ」


 昼飯を食いながら、ふと思い皆に話を振った。


 設備が充実したら、次は衣服だろ。


「私たちは、このままでも構いませんよ」


 そう言うフィーネの服は、麻で出来た簡素な服だ。


 しかも、これ一着しかない。それは、皆も同じだ。


「そうです。そこまでして頂かなくても……」


 リリスの言葉からも本音なのだろう。


「金ならあるし、気にするなって。マリー、店を紹介して貰えないか?」


「良いですよ。確かに女の子におしゃれは必要ですものね」


「アイリス。ついでにお前さんも買うと良い。たまには、普通の服を着たらどうだ?魔力を使わずに済むし」


「いいの!」


「良いよ。俺用も買うつもりだし」


 さすがに、これ一着ってのもな。


 普通の服を持っておきたい。


「生地さえ有れば大抵の物は作れますよ」


 ミズキからの提案だった。


「それは助かるが、この人数だと時間がかかりそうだしな。今回は購入って事にしよう。今度、俺にも教えてくれ」


 学べるものは、学ぶ方がいい。何かに役立つからだ。


「はい、喜んで」


「よし、話はまとまったから食後に行くとしよう」





 転移でマリー宅に到着。


 前回と同じく、庭で兵士に囲まれた。


 中庭にいきなり転移門(ゲート)が現れたら混乱するわな。


 ちなみに、街への直接的な転移はマナーとして禁止だ。


「では、行くとしましょうか」


 馬車を出してもらい、マリーの案内で店に行った。


「凄いな。同じ服がない」


 直ぐに欲しいと言うと、セミオーダーの物を紹介された。


 セミオーダーだと、型紙は作らず袖丈や身丈の微調整で済むらしい。


 また、それ以外の服になると中古になるそうだ。


 町民の服も基本は中古品なのだと。


 記念に服を買うのは、1番いい祝い方なのだそうだ。


 まぁ、気にせず選ばせる。


 俺の希望?


 似合うならどれでも……。


 はい、ちゃんと選びます。


 皆の熱意に負けた。


 俺の好みが知りたいらしい。


 店員からデザインを複数見せて貰い、フルオーダーの方は俺が選ぶ事になった。


 それ以外は、各自で選ばせた。


 アイリスとハイエルフ組は、動き易さ重視。スレンダーな容姿に良く似合う。


 というか、アイリスの普段着に寄せた感じだ。


 一部変更も頼んでいる。


 獣人組は、尻尾の関係上、スカート一択だった。


 上はイジれるから下に合わせる感じになった。


 イナホを見ていて思った。巫女服着せてみたい。


 魔力で創って着せてみるか?


 残りの2人は、ブラウスにロングスカートって感じで、お姉さん路線でいった。童貞を殺す服に近いな。


 ……ミズキ。無理しなくて良いんだぞ?


 無理してない?


 そうか。無理してないならいいや。


 ちょっと背伸びした妹にしか見えなかった。


 選び終わったので代金を店に払う。


 さすがに、10人分の服を3着ずつ買ったので金貨500枚吹き飛んだ。


 コンロより高い買い物になった。


 しかし、フルオーダーの分が入っていない……。


 服が出来たら代金と交換らしい。


 後、仮縫いで一度来ないといけないらしい。


 予定としては、一ヶ月後だとか。


 面倒だが、すぐ来れるから構わないな。


 あっ、ちなみに俺の服は、軍服みたいなものになった。


 タキシードとか礼服とかばかりだったのでこれにした。


 実際は、文官服と呼ばれるものらしい。


 この世界の軍は、騎士。


 鎧だから当然軍服があるわけない。


 日常で着られるのこれくらいだったので購入したが、意外に気に入った。


 皆、服の調整やら採寸やらで、店員に拘束される。


 俺は、選択が少なかったので即刻で決まり調整も終わっている。


 暇なので、冒険者ギルドにカードを取りに行くことにした。


 実は、まだ貰っていない。

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