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希望を見出そう

 商業エリアに隠れていたユーリ。ラズリに見つかった彼はというと。


「ちょっ、ラズリさん!? やっ、やめっ、服がっ!?」


「うふふっ、良いではないか♪良いではないか♪」


「それは男の台詞だから!!」


 当然ラズリから襲われるのだった。


「だっ、ダフネ2号かよ……」


 この言葉で察して欲しい。それ程までにタガの外れたエルフは危険だった。

 そして、ことを終えたラズリは正気を取り戻した様だ。


「ふぅ〜〜っ………あっ、あれ? 私はなにを?」


「よっ、良かった。正気に戻ったんだな!」


「ゆっ、ユーリさん!? どうしてここに!? って、なんで私は裸なんですか!?」


 ラズリは現状を理解しておらず部屋にあったカーテンを外すと身体を隠すように纏った。


「……覚えてないのか?」


「え〜っと……確かリリィさんがエルフの合同訓練するので強制参加だと連れて来られて……」


 合同訓練という事で同じ出身の女エルフを集めて狂乱の小世界(カオスコスモス)内で数日過ごしていたそうだ。

 しかし、3日も過ごした辺りから記憶が曖昧で覚えてないらしい。おそらくそこから発情が始まったのだろう。


「さっきまで俺を押し倒して襲ってたんだよ? 気持ち良いけど程々でお願いします」


「すっ、すみません!!」


 申し訳無さそうに謝るラズリ。いつもの調子に戻った様だった。

 容姿が綺麗で天性のテクニシャン。これさえ無ければエルフは完璧なんだけどな。

 性格も噂に聞く程ひどい訳ではないし。むしろ凄く友好的だ。


「さて、ラズリ。もう完全に正気に戻ったみたいだよね? という事は……妊娠したのか?」


「う〜ん、どうでしょう? いつもは薬で誤魔化してましたから……」


「薬……ちょっと待てよ。リリィが持ってた奴じゃん!?それを手に入れれば全員鎮静化出来る!!よし、さっそく彼女から奪っ……回収して増産すれば……」


 その瞬間ユーリの脳裏に割れたポーションが過った。


「割れたんだった!?」


 リリィが手を滑らせた結果鎮静化されるポーションは割れてしまい彼女も色欲に飲まれたのを忘れていた。


「なぁ、ラズリ。原料を知ってない……ラズリ?」


「ハァ……ハァ……ユーリさん……ハァ……!」


「どうしたんだ、ラズリ!?」


 ラズリは次第に呼吸が荒くなりとうとう身体を押えて蹲ってしまった。


「なぁ、本当に大丈夫なのか!?」


「だっ、大丈夫です。ただスイッチが入ったみたいで……1回しませんか?多分それで収まると思うので」


 アイリスにしか伝えていないがカオスコスモス内には避妊の魔法が発動している。その為、ラズリは妊娠していないと思ったが案の定そうだった。

 正気に戻ったのは、満足する程に行為に及んだからなのだろう。


「……分かった。1回だけだよ。俺のターンで良いよね?」


「ええ、どんな事も受け入れ……」


「ユーリさ〜ん?」


「「!?」」


 近くからリリンの声が聞こえてきた。それと同時に部屋を開ける音が聞こえてきた。どうやら一部屋ずつ確認しているみたいだ。


「マズい隠れないと!?」


「ダメです!それだと私が見付けたみたいにリリンにも確実にバレます!!」


「えっ?それはどういう事なんだ?」


 今の口振りからするとラズリには俺の居場所が分かっていて辿り着いた様に聞こえた。


「香汗が原因です。発情期が近くなると女エルフから漂う甘い香りなんですけど……その状態で行為に及ぶと異性をマーキング出来るんですよね。特殊な物らしくてお風呂に入っても数週間落ちないらしいです」


「つまり……」


「香汗が出始めたのはここ1ヶ月前くらいですけど……何人と寝ましたっけ?」


「終わった……」


 俺は絶望のあまり地面に手をついて四つん這いになった。

 結論から言おう。数週間前どころかここ数日中に寝ましたよ。だって、発情期が近くなってから皆積極的だったんだもん!

 しかし、これで納得がいった。建物に隠れるまでは妙に彼女たちから居場所がバレると思っていたのだ。それもこれも香汗が原因だった訳だ。


「……あれ? まさか、分かった上で俺は誘われたのか?」


「………」


 黙って目を逸らすラズリ。彼女の動作が全てを物語っていた。


「仕方ない。建物を移動するか。屋根から屋根へ移れる様にしておいて良かったと心底思うよ」


 そして、俺は発情して動けそうにないラズリを抱きかかえて部屋を出た。


「………」


「………」


 部屋を出ると丁度扉を開けようとしたリリンに遭遇した。

 彼女は驚きでポカーンとしたが、次第に満面の笑顔へと早変わりした。


「ヤッター♪当りです〜。他の建物にも行かれました? 匂いが残ってましたよ?」


 何件か隠れる所を探して寄ったのだが、それが自分を救ってくれたらしい。


「ユーリさん。私は限界そうです。だから、いっそ……」


「いっそ?」


「リリンを気絶させるまで犯しましょう!なにいつもやってる通りにすれば大丈夫です!今度はユーリさんのターンなんでしょ!」


「うぉい!?」


 何を言ってるんだこの娘は。またも理性が飛んでるんじゃ無いんですかね?







 数十分後。

 そこには気を失ったリリンと……ラズリが居たのでした。


「本末転倒やん。もう力尽きたのか、ラズリよ?」


 ちょっと勇者に言うみたいに言ってみた。他意はない。


「とりあえず、彼女たちは満足すれば理性が戻るのかな?」


 リリンも途中で正気に戻った気がしたが起きてると面倒なのでそのまま続行してみた。いや〜、俺頑張ったな。


「仮説の検証も兼ねてリリィと会うか。………精力剤飲もう」


 この時の為に精力剤を作っておいて良かったと思う。何故なら今この場にいるエルフの中で彼女程ヤバい女性はいないからな。気を抜いたら干涸びかねん。


「さて、行くぞ!」


 聞いた話だと風魔法でも匂いが拡散出来ない様なのでわざわざ無駄に部屋を通り抜けたりと遠回りして移動する事にするのだった。

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