霊泉でゆっくりと話し合おう
俺は、霊泉に入って今日の疲れを癒やす。
寄宿舎に戻り説明してからというもの、「私達にも同じ回数しないとね」と言われて頑張った。
「ーー何じゃ、お主たちはこの島の調査で来ておったのか?」
「そうなんだよ。竜種は入れないからさ」
その後、ちゃっかり霊泉まで付いてきたアイリスとネフェルタ。
おかしいな。ここは男湯の筈なんだけど?
とりあえず、気にしても仕様がないな。そのままにしよう。
湯に浸かる2人を見ると目の保養になる。
賢者モードだから襲う気も湧いて来ないよ。
「ネフェルタたちが残した遺産とか、独自の生態系とか、終戦になった秘密とか、調べることに切りがないよ」
他にも地質調査やユグドラシルの調査なんかも有るから一ヶ月の期間を設けられている。
「なら、他の者たちも目覚めさせよう。卵の状態で寝ているが、まだ小さい。お主と他の番たちが協力してくれれば直ぐに成長するじゃろうよ」
ちなみに、「これが妾の従者じゃ」とニワトリサイズの黄金の卵を見せてくれた。
これをどうにかして成長させるらしい。
「良いじゃない? 私的には、魔女さんが増えるのは美味しいからね」
アイリスは、魔女の事を気に入ったらしい。
先程、相性も良かったし、協力する気の様だ。
「これ、アイリス。そんなに舐めるでない」
「だって、今までの味わった中で、一番美味しいんだもん。程々良いバランスがなんとも……」
女同士の戯れなのか、ネフェルタの首筋を舐めるアイリス。
百合って良いなぁ〜。
でも、キスマークを付けるのは程々にね。
俺が付けたみたいに思われるから。
「それより、ユーリよ。お主の後輩はなんとかならんのか? 流石の妾も少し引いたぞ」
「ああ、ミコトの事ね」
俺は、ネフェルタとミコトが出会った時の事を思い出した。
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ダンジョン調査から帰った俺たちは寄宿舎防衛組に歓迎された。
「お帰りなさい、ユーリさん。ダンジョンの進展はどうでしたか? 何か有りま……」
「ほう。こんな良い場所を作っていようとはな。妾も驚いたぞ」
ここでミコトは、俺の後ろに居るネフェルタに気付いた。
そこからは、いつもの変態性が爆発する。
俺らも驚く神速でネフェルタの前に片膝を付き、彼女の手を取った。
その光景は、王女の手にキスをする騎士の様だった。
しかし、ミコトの発言で全てが無駄になる。
「お嬢さん。良ければ、その足を揉ませて貰えませんか? それか、美しい獅子の身体をブラッシングしても!? そして、出来た毛玉を下さい!!」
ハァハァ言いながら、何処かから出したブラシをその手に持っていた。
「………」
ネフェルタもあまりの気持ち悪さにドン引きしていた。
「あっ……」
ネフェルタがミコトから手を離し、後ろに後退した。当然といえば当然だ。
ミコトは、そのせいで残念そうな表情になった。
しかし、それが突如一変して歓喜のものになる。
ぷぎゅ! と音を立ててミコトの顔面がネフェルタに踏み潰された。
「何故か、コヤツから危険な匂いがした」
「ふごふごふご!」
全く聞こえないが、「危険じゃないよ!」と言ってる気がする。
「少しは、そのままで反省するが良い」
「いや、反省しないと思うよ。コイツにとってはご褒美だから」
「何故じゃ?」
「ネフェルタの肉球ってぷにぷにで気持ちいいんだよね。しかも、コイツは人外フェチ……どちらかというとケモノフェチだな。だから、こうなる」
俺が視線を下に下げるとネフェルタも一緒に下げた。
「スーッ。スーッ……」
そこでは、ネフェルタの匂いを堪能するミコトの姿があった。
先程から静かだと思ったら、匂いを嗅いでいたらしい。
「へっ、変態じゃ!?」
ネフェルタは、急いで足を退けると俺の後ろに隠れてしまった。
「あぁ〜、至福の時間が……」
コイツは1回病院に行くか、通報するべきでは?
本気でそう思ってしまった。
まぁ、説教は背後にいるシキナがしてくれるだろう。
あまりにも怒っているのか、オーラが般若の様に見えるよ。関わらない様にしよう。
「おい、これはどういう事だ!? スフィンクスだと!?」
今度は、ケリュオンがやって来た。
その後、スフィンクスについて詳しく聞かれる事になった。
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「あの者も大変よな。あの様な番を持って」
ネフェルタの中で、シキナへの好感度が上がった。
終わり際に、「辛くなったら相談に乗るぞ」って言ってたしね。
「それじゃあ、上がったら協力して貰おう」
そう言って、風呂から上がったネフェルタは服に着始めた。
それは、さっきエロースが用意した物だ。
元々は、天使族が着ていたインナーを改良したものの様だ。
正面から見ると競泳水着を着た人の様に見える。後ろは普通に短パンが用意された様だ。
「黒インナーに湯上がりの火照った肌……」
ヤバい。色々復活してしまいそうだ。
「ほう。渡されたので着てみたが、結構しっくりくるのう。昔着ていた服に近いからかの?」
「どんな服? イメージを読ませて」
アイリスがネフェルタのイメージから服を再現する。
それは、スク水に羽織を羽織っただけの様な姿だった。
「おお、それじゃそれ。懐かしいのう」
「これ、うちに有るよ。ユーリがよく皆に着せるから。頼めば作ってくれるよ」
「………」
スク水って嫌いな人はいないと思うんだよね。
「そうなのか? なら、妾の分も頼む。それじゃあ、先に戻るぞ」
その後、霊泉を後にしたネフェルタはエロースにお礼を言いに行った様だ。
霊泉から上がり会いに行ったら、血溜まりに沈むエロースとそれを介抱するネフェルタの姿があった。
「しっ、死ぬでない!」
「女の子の胸で死ねるなんて、これ以上の幸せはないわ……」
「いや、娘と旦那残して召されるなよ」
ネフェルタが出血で体温の下がるエロースを抱き締めるという悪循環で召されかけており、ガチでヤバかった。
それから治療を終えて、魔女たちの復活を試みる事になった。
それから3日後。
目の前には、沢山の大きな卵があった。
『ハァ…ハァ……』
「まさか、嫁の産卵を見ることになるとは思わなかったよ」
「わたしたちも……また出産経験するとは思わなかった……」
『うん』
疲れきった様子のアイリスたち。これは、卵を成長させる為に行った事が原因だ。
卵の成長法は、意外と単純。
卵を女の子の中に入れます。数日経ちます。彼女たちの魔力で、卵は胎児サイズまで成長します。
産卵後、産んだ人が自分の魔力を込めれば、ネフェルタの時の様なサイズになります。
それがかえると転生完了。
「わざわざ入れるのは、魔力を馴染ませる為だよな。魔力で作った布に包むのではダメなのか?」
「…………」
ネフェルタが俺の魔力で作ったタオルを見て沈黙した。
「可能なんだ……」
「その……あの……」
目を泳がせていたネフェルタは観念した様で答えた。
「可能じゃ。妾たちは、その手を考えておらなんだ」
『えっ?』
ショックを受けるアイリスたち。
まぁ、当然だよな。彼女たちもこれは作る事が出来るし。
その後、急ピッチで卵の育成が始まった。帰る頃には、10人くらいが目覚める事になった。




