マリーのいる夜と準備
街へ行く準備は、明日やるつもりなので今日の夜はする事がない。
現在、白湯を飲みながら風呂が空くのを待ち中。茶葉が無いのが虚しい。
「お風呂。良いものでした」
「だよね〜」
2人とも風呂からあがった様だ。うちの風呂は、シャンプーや石鹸をまだ置いて無いが、一応満足してくれたみたいだ。
ちなみに、現在薬草畑では材料を栽培中なので速く成長する事を祈る。
しかし、風呂上がりの女の子っていいね!
アイリスは、短パンにノースリーブのシャツ。魔力で作るとはいえ、布を節約した結果、この服の様だ。
お陰で、横から見えるアイリスのおっぱいが、なんとも……。
マリーは、ネグリジェ?って感じの服みたいだ。なんか、妖艶な感じと幼い感じが混じり合ってエロい気がする。ギャップ萌という奴だろうか?
マリーの服も魔力で造ったモノだろう。うちにこんな服はない。というか、現在服は一着しか置いてない。
しかし、アイリスは魔力で服は作れるのに、布で服は作れないらしい。残念だ。
まぁ、作り方が全然違うから仕方ない。
ちなみに、自分もアイリスに教えて貰ったから浴衣くらいなら出来るよ。
「アイリス。その服は、どうしたの?」
「ユーリの記憶から再現したの」
「ぶっ!?」
俺は、飲んでいた白湯を吹いてしまった。
アイリスは、接触行為で思考が読める。基本は、レジストされて見られないが相手が気を許すと見えるらしい。
俺は、女の子の服について聞かれたので、アニメやマンガで見たりした服のイメージをアイリスに見せたのだ。
だって、着てからやらせてくれるって言うだもん。色々見せるよね?
「他にもあるよ」
「ちょっ、あっ、アイリスさん?」
アイリスのお披露目会が始まった。
「まずは、白衣の天使!」
ナースですね。清楚感があって最高ですよね?
「天使なのに羽根は無いのね。でも、可愛いわ。上の帽子は何?」
「さぁ?」
ナースキャップです。これがあってナースといえる重要な物です。
「チャイナドレス!」
「スリットが入っていて、足の可動域を確保してるのね」
そこまで考えてなかった。見える生脚がいいとしか。
ついでに言うなら黒タイツ装備もイケます。
「体操服!」
「動きやすそう」
当然、ブルマですね。短パンも捨て難いが。
「女物スーツ!」
「文官服かしら?黒い布で脚のラインが綺麗に見えるわね」
よし来た、黒タイツ! あれがなんとも……エロい!
「スク水!」
「えっ、キツくないの?名前入りなのね。何の衣装なのかしら?」
「水泳用の衣装だって」
ん?あれ?なんか……。
「次は、バ「待てぇい!」」
バニーガールって言おうとしただろ!
嫌がらせか!?嫌がらせなのか!?
途中から気付いてたよ!全部、夜の服じゃねぇか!!
「他の服は?色々、見せたよね!!違うのにして!」
さすがにバニーはばれるだろ。
後、童貞を殺すセーターだけとか出てきたら止めよう。マリーの前だが、俺が殺されかねん。
「じゃあ、セーラー服。私のお気に入り」
コレなら良し。普通の服と大差ない。
「ユーリさんは、色々な服をご存知なのですね!私、趣味で服を造るので、これらの素晴らしさがよく分かりますわ!」
マリーには、好評だったらしい。服を造る趣味故か、尊敬の眼差しで見てくる。
「おっ、おぉ、それほどでも……」
やっ、止めて!!その眼差しが痛い!!
「それにしても、本当に貴方たち仲が良いのね」
「そうだよ。マリーも力抜いたら?」
「直ぐには無理だろ。出会って間も無いし」
「なるべく、善処するわ」
良い子やね。アイリスの友達なだけあって。
撫で撫で。小さいから撫でてしまうな。
「はうっ!?」
「あっ、良いな。アイリスも」
「はいよ」
空いた手で撫でてあげる。
「えへへっ…」
「さて、俺も風呂に入ってくるよ」
風呂に向かう俺の背後をアイリスがついてくる。
「お前さん、今入りませんでしたっけ?」
「入ったよ」
「じゃあ、付いて来なくていいだろ?」
「背中流そうと思って」
「それだけじゃ済まないだろ。マリーがいるから今日は無しだ。自重して下さい」
「なんで!?」
えっ、そんなに動揺する事。
「私のご飯……」
「さっき食べたよね!」
理解してるけど、ホント相性良いな俺たち!
「今日は、我慢して下さい。その分は、今度で」
「……分かった。今日は、マリーと寝るね」
「了解」
俺は、風呂に入って久しぶりに1人で寝る事にした。
翌日。狩りという名の蹂躙が始まった。
マリーの背に乗り、高高度からモンスターを探す。
空間転移。
モンスターの背後にいきなり出現して、剣で一閃。
魔物の首が"ポン"と飛ぶ。
硬い奴や大きい奴は仕方なく、兜割りで真っ二つ。
とりあえず、モンスターにとっていきなり背後は、有効な事が分かった。
5匹狩って終了。これくらいで十分だろ。
今朝の内にエリクサーも作成して石瓶に保存済み。
昨日、植えたのにもう採取出来たよ、クーネル草。
エリクサーもマリーの鑑定で確認したから問題ないだろ。
これで、売るモノは、一通り揃ったので準備完了。
「じゃあ、街に行きます」
「お〜〜!」
「では、風が強いので気を付けて下さい」
「けっ、結界!」
動き出したら突風が襲って来たので直ぐ様、障壁を展開。
そりゃあ、ドラゴンだからスピードが出るわな。
ドラゴンで1時間。実際は、どれくらいの距離があるのやら?
俺は、考えるのを止めた。