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幼女悪魔のエリー

「エリー。外は怖い所よ。特に、人間は恐ろしいわ。決して気を許してはいけないの。私の妹も……」


 お母さんは、その話をするといつも悲しい顔をするの。


「そうだぞ。特に、男性には気をつけなさい。場合によっては、殺されるからね。うちに女性が少ないのも人間のせいなんだ。エリーも女の子だから心配で心配で……」


 そして、お父さんは、そんな風に私を怖がらせてくるの。他の大人たちもそんな事を言っていたので真実だと思う。でも、目の前のお兄ちゃんは優しかった。


「次の料理はこれだ!やはり、野菜も食わないとな!ポテトサラダを用意したぞ!これなら野菜嫌いも大丈夫だろ!!エリーもどんどん食え!」


「良いの?」


「良いぞ!沢山有るからな!」


 お兄ちゃんは、とっても裕福だった。私にもご飯をくれる。しかも、どれもほっぺが落ちる程美味しい。


「ほらほら、酒を取ってきたぞい!これなら文句無かろう!!」


 人間だと思ったお爺ちゃんが竜になった。大っきい。樽に頭をつけて飲んでる。なんか、凄い。鱗がきらきらして綺麗。


「エリーちゃん、いくつ?」


 犬の獣人のお姉ちゃんに聞かれた。年が近いだろうからとお兄ちゃんが連れてきた。


「エリーは、9歳だよ。お姉ちゃんたちは?」


「フランは、今13歳だよ!」


「私も13歳なのです」


「私は、14歳……そろそろ15歳だった」


 犬と猫のお姉ちゃんは同い年で、狐のお姉ちゃんが一番年上だった。


「悪魔族の子なんて初めて見ました。可愛いですね」


「ぴゃあ!?」


 いきなり後ろから青髪のお姉ちゃんに抱っこされた。


「こんな子も妖精の箱庭(フェアリーガーデン)にいるんですね」


「いや、その子はさっき出会った子だよ、エミリア」


「えっ? ……ごっ、ごめんなさい!知らなくて!」


 何故か、お姉ちゃんに謝られた。


「ううん、良いよ。気にしないで」


「そうだ。2人共、一緒においで、順番に皆を紹介するよ」


 お兄ちゃんとお姉ちゃんについて色んなテーブルに行く。そこで自己紹介して貰った。初めて見る種族の人たちが沢山いた。


 そして、殆ど嫁と紹介された。お嫁さんって、1人しかいないものじゃ無かったっけ? エリーも良い年だから大人の事情わかるもん。でも、大人のいろは、奥深い。


 だから、素直にお兄ちゃんに聞いてみた。


「………」


 教えてくれなかったけど、なんか凄く罰が悪そうな顔をしていた。


「トレミー。村まで頼むよ」


「分かりました」


 賑やかだった宴が終わったので、トレミーお姉ちゃんに村まで送って貰い帰る。


「また、遊びに来て良いからな」


「うん!また、来るね!バイバイ、お兄ちゃん!」





 翌日。また、遊びに行った。行ったら、ちょうど魔法の勉強中だった。面白そうだったからエリーも一緒に勉強する。


「植物魔法という魔法が有ります。植物に干渉する魔法です。種の状況から開花まで持っていく事も可能です。火、水、風、土、雷の五大属性の分類に当て嵌めると、水と土の中間に位置しますね」


 今日は、ダフネお姉ちゃんの授業って言ってた。ダフネお姉ちゃんが植木鉢に手を翳すと土からにょろにょろ蔓が伸びて花が咲いた。凄い。


「なんだ、魔法に興味があるのか?」


「うん!」


「なら、毎日授業をしているから受けると良い。読み書きも教えてくれるぞ」


「エリーも受ける!」


 その日から授業を受ける事にした。勉強した魔法をお母さんとお父さんに見せたら、凄いと喜ばれた。もっと勉強したくなった。






 数日後、村を抜け出そうとしたら1つ年下の幼馴染に捕まった。名前は、ローシュ。現在、8歳の男の子。


「最近、いつも何処かに出掛けてるよね? ボクも連れて行ってよ」


「う〜ん、絶対に秘密にする?」


「する!」


「私の言う事をちゃんと守る?」


「守る!」


「なら、連れて行ってあげる!」


 特別にローシュを連れて行った。お兄ちゃんに紹介しようと思ったけど、冒険に出てるみたいでいなかった。だから、フィーネお姉ちゃんに紹介した。だって、沢山の赤ちゃんの世話をしているからフィーネお姉ちゃんが奥さんだと思ったから。


「う〜ん、奥さんの1人なのは間違いないのだけどね。それより、ローシュ君だっけ? ユーリさんに代わって歓迎するわ」


 フィーネお姉ちゃんに笑われた。後、ローシュの許可は貰えた。


「………」


「ローシュ?」


 ローシュは、フィーネお姉ちゃんを見詰めて、ぼーっとしていた。


「ローシュってば!」


「はっ!? ……ごめんなさい。お姉さんに見惚れてた。良いな。ボクもあんなお嫁さんを貰いたい。あの、フィーネさん。どうやったらお姉さんみたいな綺麗なお嫁さんを貰えますか!」


「うん? そうね……まずは、女の子に優しく接する様にする事かな? その上で、力と知恵を付けると良いんじゃないかしら?」


「分かりました!頑張ります!」


 そういうやり取りがあったからローシュも授業を受ける事になった。


 まぁ、私も安心して授業が受けられるから良いけど。でも、なんかイラっとくる。とりあえず、バレない様に殴る事にした。


「ぐはっ!?」


 何でだろう? エリー、幼いから分からないや!


「よし!将来嫁になるフラグが消えた!悪魔っ娘は好きだから、余計に危なかったし!」


 お兄ちゃんがちゃっかり見ていてガッツポーズした。どういう事だろう、分からない。でも、ローシュの姉さんを紹介したら面白い事になりそうだと思った。


「私は増えても良いよ。悪魔族って、美味しそうだし」


 アイリスお姉ちゃんに見つめられたら身体がビクってなった。お姉ちゃんは、危険なのかもしれない。


「彼女は、危険よ。気をつけなさい」


 パドラっていう小さな女の子にそう言われた。後で、魔物と聞いてびっくりした。とりあえず、2人共気を付けよう。


 そんな感じで、妖精の箱庭はドキドキとワクワクが溢れてる。だから、今日も遊びに行きます。友達をいっぱい連れて!

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