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ゼロダンジョン〜最愛の者は異世界より〜  作者: 0
プロローグ 出会い。
18/54

第18話 挑戦者2

十階層の最奥にある大扉を開け十一階層に足を踏み入れると、そこには地底湖があり、それを横断するように真っ直ぐな大橋が架かっていた。


全長は2km横幅は10m。行き着く先がボヤける程の長い橋だ。


ルクス達が十一階層に入ると、同時にアーチ橋に備え付けられている燭台に青い炎が灯り、その青い炎が湖面を照らす。その炎光が反射してまた岩肌を彩った。


その(さま)は実に幻想的だった。


全員が十一階層に入ると大扉がゆっくり閉まる。

完全に閉じてからもう一度大扉を開け、十階層に戻れるのを確認した後、四人は大橋へと歩を進めた。


「凄いな」

「綺麗なものだね、これが十一階層か」

「見るのと聞くのじゃ、やっぱ違うよね」

「そうですね」


大橋は真っ直ぐな一本道、橋上(きょうじょう)に一体もモンスターが居ないのが見てすぐ分かるからか、四人は警戒心を少しだけ緩めて景色を楽しむ。


このダンジョンの一階層から十階層までは、同じような光景がずっと続いていたので、飽き飽きしていたのもあったのだろう。


その中でも一番キョロキョロしているククルが橋から湖に視線を移し、橋の欄干(らんかん)に寄り掛かってそこにいる巨大生物に指をさした。


「あれみて、あの気持ち悪いのはなにかな?」

「大蛇の一種でしょうか?それにしても大きいですね」


ベルモンドが大蛇と推測した巨大モンスターの名はグランドワーム。種族的には竜の一種であり、湖にいるのはその亜種だ。


ワームというモンスターは本来脚のない細長い蛇のような身体を持ち、最大に成長したとしても人と同じ大きさになるくらいなもので種族は蟲の一種なのだが、それがグランドワームへと進化すると建物のように巨大になり、その見た目も住処によって変異する。


この湖のグランドワームは数人の人間なら丸呑みに出来る大きな口と、一振りで何もかもを押し潰せそうな巨大な体躯を持つモンスターへと成長を遂げていた。


見た目は更に異様で皮膚全体に余すことなく様々な種類の多肉植物を生やしたかのような姿をしている。

色とりどりの何かに覆われた皮膚は遠目から見ても気持ち悪さが誘発されるが、近づくとそれは更に際立つ。

その植物のようなものには口腕と呼ばれ、捕食、防御、呼吸、に使われる小さな口が数え切れないほど付いていて、それが時々餌を求めてパクパクと開くからだ。


もしもここが土の中ならばこの口腕で土を喰い削りながら地中を進むのだが、ここは水の中。

グランドワームはゆったりと身体をうねうねとくねらせて水中を泳いでいた。。


そんなモンスターが二体もいるのを見て四人が口を開く。


「あれに襲われたら一溜(ひとたま)りもないよね」

「落ちなければ大丈夫だよ」

「あんまり近づくと跳びはねるかもしれません、気を付けて下さい」

「こんな所であんな奴に殺されるわけにはいかないからな。進むぞ………」


グランドワームに対するそれぞれの反応をして四人は橋の上に視線を戻した。


「戦闘準備!」

次の瞬間。

そう叫んだのはルクスだった。


残りの三人も状況を瞬時に確認、慌てて武器に手をかける。


ダンジョンは挑戦者にとって何時(なんどき)も危険地帯である。

失念していたわけではないが、一瞬グランドワームに気を取られていた四人は、いつの間にか逆側の欄干に手を掛けたリザードマン居る事に気が付くのに遅れた。


「しばらくは休めると思ってたのに!」

「ここはダンジョンだと思い出したよ」

「私としたことが」


不平不満を漏らしながら、彼らは不十分な準備の中、リザードマンとの戦闘に挑む。

数は同数。だが襲う方と襲われる方の優勢さは指摘するまでもないだろう。


「まさかこの橋を登って来るとはね」


ベルモンドがそう考えて、警戒心を緩めていたのも仕方ないかもしれない。この橋の上から湖までは高さにして30m以上もあるのだから。


湖の中にモンスターがいることは予測していたが、まさかここまで登ってくるとは思いもよらなかったのだろう。


その高さの橋脚(きょうきゃく)を登り切ったリザードマンに対してベルモンドは心の中で賞賛を送ると、槍を構え対峙する。


「二体は僕に任せて、そっちは君にお願いするよ」


「誰に言ってる、リザードマンの二体ぐらいはどうということはない」


二人は精一杯の強がりで言う。

この四人ともリザードマン複数との対峙は初めてだった。


「マリナは補助・回復系の魔法で援護。ククルはマリナを護りながら弓で牽制してくれ」


「わかりました」

「はいよ」


「後退しつつ、全員でフォローし合って生き残るぞ」


「「「了解!」」」


自分たちが不利だとルクスは察する、場を整える為、四人は少しずつ後ろに歩を進めながら対処し始めた。

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