まるい石
森の奥にボールのようなまるい石がたくさんありました。
あらしがやってきてドングリ池にまるい石が一つころがっていきました。
そして池のなかに音もなく引き込まれていきました。
その時、森の動物の願いがかなえられました。でも1匹だけでした。
いたずら好きのリスが一つのまるい石をドングリ池に投げ入れてしまいました。その時、2匹の願い事がかないました。
食いしん坊のヘビが卵と間違ってまるい石を口にいれようとしました。でもかたくて重かったのでしっぽで石を転がして池に捨ててしまいました。その時、3匹の願い事がかないました。
お人よしのキツネが一つのまるい石で遊んでいました。でも遊んでいるうちにまるい石はドングリ池に落ちてしまいました。その時、1匹の願い事がかないました。
森のうわさでは、ドングリを池に投げ込むと願い事がかなうのに、どうしてまるい石でも願い事がかなったのでしょう。落とした数もあいません。
ある日暴れん坊のアライグマがまるい石を岩になげつけて遊んでいました。と、石がわれてドングリが二つでてきました。
それを見ていたクマはほっとしました。ドングリは大事な食べ物なので池に投げ込むなんてできません。でも、まるい石の中にはきっと昔のどんぐりが入っているに違いない。これをドングリ池に落とすと願いがかなうのだろう。
さっそくクマはまるい石をドングリ池のそばまで運んできました。そしてまるい石をそっと池の上におき、手をはなして願いました。「大事なドングリをみんなが池に投げ入れませんように」




