幕間04/乱用手段・薬物用語2・末端価格
●薬物摂取方法の種類●
炙りーーガラスパイプに入れたりアルミホイルの上に乗せたりした薬を下から炙り、気化させた煙を吸引する方法。若い覚醒剤乱用者に一番広まっている方法らしいが、私みたく最後は静注になる人は多いのではないだろうか? ただし、この方法を覚醒剤以外で使う場合ーー例えばサイレースとしようーー、添加物が含まれているため取り除かなければ焦げるだけで終わってしまう。炙る場合、一度アセトンや漏斗、お湯など様々な道具を用いて、一度液体に溶かしたあとフルニトラゼパム2mgだけを再結晶化させて、サイレースの添加物や着色料200mg強ほどを取り除かなければならない。非常に面倒臭い行程をするため、やるひとはそうそういないだろう。
効率/吸収速度は非常に早く、薬効の発現速度も良い。その変わり、吐き出す煙とガラパイの底等にへばりついた跡がロスとなるため、吸引した量に比べ最高血中濃度自体は高くもなく低くもない(※単なる私の推測である。このほかも一応断っておく)。
スニッフーー鼻から吸い込み、鼻粘膜に薬剤をまぶして吸収する摂取方法。薬剤によって無意味な物もある(デパスなど)し、意味のある薬剤もある(マイスリーなど)。理由としては、嚥下摂取の際に用いる場合のロスとなる量が低い薬剤は、血中濃度自体ほぼ変わらなくなってしまう。また、添加物に比較して薬剤の元粉がどれだけ多いのかにもより変わってくると私は考える。ただし、血中濃度は変わらないものの発現速度は多少なりとも早くなるため、完全に無意味でもない。
効率/こちらも吸収効率は悪くないが、吸引力が足りず鼻毛が邪魔をしてロスとなったり、キーゼルバッハ部位を通り越して喉に落ちてしまい嚥下と変わらなくなってしまったりするため、炙りの吐き出す煙のロスの量はわからないが、吸収速度は炙りには勝てないだろう。
嚥下(経口)ーー飲み下す摂取方法。私の場合、ブログなどでは経口という呼び方を好むが、経口だと舌下も含むかもしれないと考えたため、この文章では飲み下す方法を嚥下に統一している。基本的な薬剤の摂取方法であり、市販の薬剤は通常このかたちで使われるだろう。あとは塗り薬等の皮膚からの局所への薬が大半の市販薬になるだろう(あと目薬もあるか)
効率/初回通過効果を諸に受けてしまう唯一の方法であるため、代謝されて出るロスが多いため、最高血中濃度到達時間も吸収速度も一番効率が悪い。ただし、最高血中濃度到達時間が遅いということは、半減期もそこから始まることになるため、長く、また、体にやさしく効かせるのに一番良い方法となる。そのため市販薬に多いのではないだろうか?
舌下ーー舌の下に薬物を置き、口腔粘膜から吸収する方法。
効率/まず、薬剤が溶けて浸透するまでの時間がかかるため、粉末状態にしていなければ、ゆっくりと吸収されていくことになる。嚥下してしまう量も多いと考えられるため、多量の薬剤の場合には吸収効率は悪くなってしまうことが予想に難くない。初回通過効果を受けない摂取方法ではまったりと効いていくタイプだといえよう。
粘膜塗布ーー歯茎、膣内などから吸収する方法。男性器に塗り女性へ無理やり摂取させるという悪用がある。
効率/こちらは詳しくないため省かせてもらうが、粘膜のある箇所に、どれだけ毛細血管があるかによって変わってくるだろうと思われる。
直腸ーー肛門から溶液を流し込み、腸の粘膜から吸収する方法。色々と危ない。
効率/多少は初回通過効果を受けてしまい吸収速度は早くないといえるが、薬効の発現速度は静注に次いで高いと考えられる。
静脈注射ーー静脈血管に穿刺し、血管に直接流し込む方法。静脈血管の流れは末梢から中枢へと流れている。そのため、注射には、皮下・皮内・筋肉・動脈など他にもあるが、基本的に一番早く効くのは静脈注射である。狙いを外し神経に当たると麻痺ったりするが、通常、覚醒剤に用いる注射針なら、血管を外さず、また、貫通させずにうまく血管に注ぎきれば、痛みは舌下よりも薄い、というよりほぼ痛みは発しない。ただし、皮下、筋肉の場合は(覚醒剤の場合は非常に)痛む方法である。
効率/最高血中濃度到達時間が入れた瞬間になり、また、薬効の発現速度もほとんどかからず十秒ほどで効いてくる。ほぼ入れたと同時に効果が最大まで到達するため、覚醒剤の場合、他の方法とは比べ物にならない。ただし、筋肉注射は毛細血管からの吸収なので、吸収速度や発現速度は、炙りや直腸摂取のほうが早いと思われる。また、皮下注射の場合、筋肉注射より毛細血管が少ないため、ゆっくり長く効かせるために使われるらしい。
●薬物用語2●
ラッシューー覚醒剤やコカインを注射したあと数分つづく快感の事。コカインは短い。しかし、スニッフでもラッシュを感じられるという。
隠語ーー薬物それぞれにある俗称のようなもの。
例:
大麻/葉っぱ・ミドリ・緑・野菜・草・93・暖かいの
覚醒剤/氷・アイス・クリスタル・冷たいの・雪・スピード・S・シャブ
コカイン/コーク・チャーリー・チャリ・自転車・鼻
LSD/紙・神・切手
MDMA/罰・チョメ・玉・バツ・エクスタシー
へロイン/ペー・ペイ・きな粉・H
ハルシオン/青玉・銀春・金春
エリミン/赤玉
ロヒプノール/ルーフィー
●末端価格●(すべて私の経験からの平均な為、現在とは異なる点があります)
大麻1g /6000~8000円
覚醒剤1g /20000~40000円
コカイン1g/30000~35000円
LSD 1T/6000~8000円
MDMA 1T/5000円
へロイン /NO DATE
ハルシオン/2000~3000円(1シート)
エリミン /5000~10000円(1シート)
ロヒプノー/2000~3500円(1シート)
●勘違いされないでほしい話/大麻薬効編
私は大麻を二度しか使ったことがないため、本来の効果を体感できていない(両方バッドトリップで終わってしまった)。
しかし、音楽の旋律が鮮明に聞こえて思わず涙したり、食べ物の味に鋭くなる薬効はたしかに現れていた。書き忘れていたので、ここに留意しておく。医療用大麻に関して、私は解禁賛成派である。
追記。端から見ていると、あまりに解禁賛成派の態度が酷いため、今の私は反対派になっている。