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魔術師と法術師  作者: 柏木 冬霧
第1章 出会い
4/90

偶然の出会い

祝!連日投稿です\(^o^)/

ありきたりな感じの流れになってきて少々不安ですが・・・。

頑張って投稿していきますので、誤字等がありましたらご指摘ください。

 東京都世田谷区・星流学園高等部

 7月1日 午前8時30分


 1階の階段の踊り場で待つ啓太と真樹を追いかけ、沙希が階段を上ろうとすると右斜め後ろから声を掛けられた。


「ねぇ、急いでるところ悪いんだけど、職員室ってどこ?。」

「はいっ?。職員室ですか?。」


 振り返りながら声の主である少年を見た。


 身長は170cm後半くらいだろうか?。榛色はしばみいろをした切れ長の目と、すーっと通った鼻、一見すると雑誌モデルのような容姿だが、154cmの沙希は見上げないと顔が見にくい。

 学園の生徒らしく制服は着ているものの、Yシャツの第1ボタンは外しており学園指定のネクタイが緩められた状態でお世辞にもきちんとしているとは言い難い。

 まあ、他にも同じ様な恰好かっこうをした生徒もいるためそれほど気にならないのだが・・・。


 それよりも、沙希の目を引いたのが少年の茶髪であった。ウルフカットされた柔らかそうな髪は清涼感があってよく似合っている。ただ、学園では脱色・染髪はNGであり、間違いなく校則違反なのだ。


「で、職員室は?。」


 まじまじと少年を見ていた沙希は、少年の声にはっと我に返ると、


「向かいにある特別棟を入って右の突き当りです。」


 ほうけてしまった恥ずかしさからか、少し顔を赤くしながら階段脇の廊下を指差しそう答えた。


Thanksサンクス。」


 そう言いつつ右手をひらひらと振りながら、少年は特別棟へ歩いて行った。

 階段の途中まで下り、手すりから身を乗り出して少年の後姿を見ていた真樹が、


「知ってる人?。親しそうな感じだったけど。」

「う~ん、知り合いじゃないと思うんだけど・・・。啓太君知ってる?。」


 と、問われた沙希が啓太に話を振ると、腕を組みながらしばらく考えた末に


「いや、俺の知り合いにあんなイケメンいないな。」


 と、予想通りの答えが苦笑した啓太から返ってきた。


「2年の編入生かなぁ?。でも、確か茶髪ってアウトだよね。ハーフかなぁ?。」


「多分・・・。」


 沙希の呟きに、真樹が答えながらうなずく。


「やばっ、2人とも急げ。HRホームルームに遅れるぞっ!。」


 腕時計を見た啓太にうながされ、沙希たちは早足で階段を上り始める。

 一連のやり取りは、以外にも思わぬ時間を食っていたようだ。


(初対面なのに、妙にれしい人だったけど、かっこよかったな。)


 教室へ急ぐ道すがら先ほどの少年を思い出し、沙希はちょっと得した気分になった。


 ギリギリで教室にすべり込んだ3人は、いつもと変わらないクラスの様子に「ほっ」と胸を撫で下ろす。


「セーフ。まだ先生来てないみたいだね。」


 自分の席に着きながら、沙希は2人にそうほほ笑む。


 この少年との出会いによって、今までの日常が大きく変化する事になろうとは、この時の沙希に知る由もなかった。


ご覧いただいている皆様、ありがとうございます。

次回でやっと謎の少年の名前が本編に登場します。

これで、メインの2人が揃う(笑)。


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