人物紹介 ノエリオール編
※諸般の事情により、異世界の住人たちの年齢は、
「登場時の見た目による推定年齢」となっています。
フロイタール編の面々については、そちらの人物紹介をご参照くださいませ。
◆佐竹煌之
現代日本の高校生。長身で強面の17歳。剣道の上級者だったが、とある事情から剣を捨てた過去がある。友人になった内藤が異世界へと連れ去られ、それを追って見知らぬ世界へと自ら堕ち、彼を探す。
◆内藤祐哉
佐竹のクラスメート。17歳。二ヶ月前に母を亡くし、以降、家事と弟・洋介の世話のためにバスケ部を辞めた。異世界の呼び声に反応したことで、あちらの世界に掠め取られる。以降、ナイト王としてその意識の下に自分の意識を抑えこまれている。
◆佐竹宗之
煌之の父。剣道の有段者で、会社員。幼い煌之に初めて剣道を教えた。近所の道場で週末だけ剣道を教えている。清廉で恬淡とした人柄。三年前に行方不明になり、その後消息を絶った。失踪時、42歳。
◆佐竹馨子
煌之の母。数か国語を操りつつ、海外を飛びまわって国際ビジネス法務一般を扱う国際弁護士。38歳。長身の美女。気丈で男勝りの性格。煌之を溺愛している。宗之とは大恋愛の末に結婚したらしい。
◆サーティーク
南の国、ノエリオールの国王。長髪だが、容姿が煌之と酷似している。日本刀によく似た得物を好み、戦闘技術に長けた武辺の王。これまで幾度も北の国に攻め込んできた。<黒き鎧>に激しい憎しみを抱き、その謎を解き、さらに壊すためナイトを攫った。
◆ゾディアス
北のフロイタール王国軍に所属する千騎長。28歳。筋骨たくましい偉丈夫。巨大な戦斧の使い手。その一方で頭も切れる。豪放磊落な性格で、口は悪いが部下たちには慕われている。佐竹を気に入っている。
◆ディフリード
ゾディアスの古くからの悪友で、フロイタール王国軍の天騎長。28歳。長い銀髪と菫色の瞳をもつ、絶世の美貌の男。女性に非常にもてる。物腰は柔らかく優しげだが、実は聡明で、覇気と男気溢れる明るい性格。
◆マール
異世界の辺境、ミード村の少女。登場時、推定8歳。桃色の髪と翠の瞳を持つ。この世界へ来た佐竹に初めて出逢い、彼を助けて言葉を教える。やがて次第に佐竹に惹かれてゆく。
◆ザルツニコフ
南のノエリオール、王国軍の天将。48歳。生真面目で勇猛果敢な大将軍。意志が強く、理知的な性格。国王サーティークに心酔している。
◆マグナウト
ノエリオール王宮、文官最高位の宮宰。78歳。清廉かつ英明な人柄で、情に篤い。サーティークを実の孫のように育て、いまだに彼を「若」と呼ぶ。王宮のつらい過去について決して多くを語らないが、これまで大いに心を痛めてきた。
◆ヴァイハルト
ノエリオール王国軍の天騎長。26歳。ザルツニコフの甥で、サーティークとは旧知の仲。十年前の悲惨な事件により、妹レオノーラを失った。内藤に対してあまり良い感情を抱いていなかったが、やがてその認識は変わってゆく。
◆レオノーラ
ヴァイハルトの妹で、サーティークのもと正妃。若くして非業の死を遂げている。その死については<黒き鎧>が関係しているらしいが、王宮の人々は一様に口を閉ざしている。生前は、明るく泣き虫で粗忽者だったらしい。享年、16歳。
◆アヒム
内藤のノエリオール宮における召使いの青年。20歳(当人の弁によれば実際は16歳)。控えめで大人しい青年だが、頭の回転は早い。性格は優しく、内藤がノエリオール宮で行なう算盤の講義の助手も務めている。
◆ナターナエル
第三十四代ノエリオール国王。サーティークの父。温厚篤実な賢王。体が弱く、<黒き鎧>の儀式の最中に命を落とす。その後バシリーの手により、宗之が召喚されることになる。享年42歳。
◆ヴィルヘルミーネ
ナターナエルの正妃。サーティークの母。誇り高く、明るく活発で気の強い性格。ナターナエルの死後、宗之となった彼を夫だと信じている。サーティークの妻となったレオノーラを我が娘のように可愛がっている。
◆バシリー
ノエリオール王宮に仕える宮中伯の老人。御前会議において、マグナウトに次ぐ地位にある。<鎧>に異常なまでに固執し、その儀式を行なうことに狂信的なまでに執心している。ナターナエル王の死後、異世界から宗之を召喚した。
◆アキレアス
フロイタール王国軍、元帥。武官の最高位で、百戦錬磨の将軍。大元帥である国王に次ぐ立場にあり、事実上、王国軍の総司令官。54歳。豪快で快活な性格。ゾディアスを気に入っている。
◆ドメニコス
亡きズールの後を継ぎ、フロイタール王国の宰相となった老人。65歳。温順な性格だが、<白き鎧>の伝統や伝説を重んじている。