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とある貴族ご令息の憂鬱

書籍第6巻、番外編用に書いたものですが割愛になったのでこちらに掲載します♪

番外編『裏状況説明〜』7・ロータスの憂鬱の後に入る予定でした。

「フィサリス公爵に振られ……げふげふ、公爵が既婚者だということで白紙に戻ったオーランティアの王女の結婚相手を次回の夜会で探す」


 ということを自身の父親から聞かされた某伯爵家のご令息。

「王女って、あの人ですよね?」

 先日の夜会で見た王女の姿を思い出した。


 チビデブス。


 誰かがそうつぶやいたのが聞こえたっけ。遠い目になりながら彼は思い出す。

 フルールで今流行りのドレスを着てきました〜とか言って、もっちゃりした体型がさらに強調されるようなピラピラフリフリドレスを着ていたっけ。

 少し前までは確かに流行っていたけど、フィサリス公爵夫人が社交界に燦然と登場するや、瞬く間にそのシンプルかつ清楚なスタイルが流行した。


 そんなのも知らないのか。


 あの場にいたみんなが揃って思ったことだが、誰も口にする者はいなかった。

 そんな王女の相手を探す夜会。


 もし自分が見染められたら……! さすがにあの王女は無理だっ!

 

 考えただけでも身震いするご令息。先日の夜会での出来事が思い出される。自分の容姿を知らないのを幸いに、やけに高慢ちきだった態度。かわいげもくそもなかった。


 ……見染められてはいけない!


 そう直感した御子息は、いつもなら一張羅を着て颯爽と(当社比)登場するのだが、それを止め、地味〜な目立たない色の服を着、もっさりした伊達眼鏡までかけて夜会に参加するのだった。




「王女の好みって、フィサリス公爵だろ? お前、変装する必要なくね?」

「そういうお前こそだろが!」


 夜会当日、そこかしこでそんな会話が交わされたのだった。


ありがとうございました(*^ー^*)

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