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緊急フィサリス家会議 ~歓迎会直後~

本編126話目の裏側。


ヴィオラを部屋に運んでから、男三人で会議♪

 今夜の、思い出すのも腹立たしい歓迎会の疲れが出たのかエントランスでへたり込んでしまったヴィオラを部屋に連れて行って休ませ、僕は自室に戻った。

 いつも元気なヴィオラがあんなに疲れてしまうなんて、よっぽどのことだよな。――また腹が立ってきた。どうしてくれようか、あのバカ王太子!

 本当はヴィオラの側についていたいけど、明日からのことを考えないといけないから我慢する。ダリアたちがいるから安心は安心だけど。


 制服から楽な服装に着替えていると、ロータスが父上を連れてやってきた。


「今日の歓迎会はとても荒れたようでございますね」


 別棟からこちらに来る途中で父上から話を聞いたのだろう、ロータスがそう言ってきた。


「ああ。――聞いたか?」

「大体は。しかし聞けば聞くほど頭の弱い方でございますね」

「まあそうはっきりと言うな。頭は悪いが何を仕出かすかわからん。いちおう、王太子たちには部下を貼り付けているけど」


 こちらでの世話役――侍女や従僕に、部下たちを配備した。もちろん王宮女官や従僕の格好をさせてだ。


「そちらからの報告は明日聞けるんだな?」

「そうです」


 父上が確認してきたので、僕は頷いた。


「部下を貼り付けてるとはいえ、あのバカは何を仕出かすかわからん。とりあえず屋敷の警備の強化を」

「はい」

王太子ふしんしゃは入れるな」

「もちろんでございます」


 ロータスに向かって指示をする。まあいつもうちの警備に問題はないけど、念には念を入れてだ。


「三日後の夜会はどうするんだ?」


 父上が聞いてきた。

 三日後の夜会。それは本来ならば今日の会談(そして歓迎会)で決まった婚約を披露する場としていたのだが……あのバカがやらかしたせいでそれはパーになってしまったじゃねえか!!


「王太子の前にヴィオラを連れて行くのなんて懲り懲りです。僕だけ参加です! ヴィオラには申し訳ないけど留守番してもらいましょう」

「まあ今日の一件があるから、他の貴族たちもそれは納得するだろうね」

「いやむしろ奥様はその方が喜ばれるかと」

「そうだろう! ……ん?」

「なにか?」

「いや……」


 ロータスが何かしれっと言ったけど、まあいいか。とりあえずヴィオラは屋敷から出さないでおこう。

 でも「もしかしたら」ということもある。

 だから。


「もしものために、ヴィオラに護身術を叩き込んでくれ」


 そうロータスに指示を出す。


「お言葉ではございますが、奥様はかなり体術や剣術、その他いろいろなことをすでに身につけておられますが……」


 僕を見るロータスの目が「まだこれ以上やれと?」と言ってる。そうだ、もっとだ!


「もっとだ。さらに、だ」

「……かしこまりました」

「ヴィオラのためだからな、これまで以上に徹底してくれ」

「そうでございますね」


 ロータスも神妙な顔をして頷いた。


ありがとうございました(*^-^*)

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