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可愛い嫁

活動報告より♪

本編69,70話目の裏側。

ヴィオラが土いじりしているところを義父母に見られた!

 天気がいいので庭園を散歩しようと、私と奥さんは二人でふらりと別棟を出た。

 

「今日は絶好のお散歩日和だねぇ。庭園だけじゃもったいないから、たまにはこのまま町まで繰り出してみようか」

「あら、いい考えね! 久しぶりにロージア散策しましょう」


 そんな感じで気楽に庭園へと歩き出した時。


「きゃ~、虫が出てきたぁ~」

「……奥様、スコップを放らないでください。ミモザに当たらなかったからいいものを。危ない」

「奥様~、お顔に土がついてしまったじゃありませんか~!」


 なんとも賑やかで楽しそうな声が、別棟の裏あたりから聞こえてきた。おや、今のはベリスの声だよね。あと、ミモザと……ヴィオラ?

 同じことを考えたのか、同時に顔を見合わせる私と奥さん。


「なんですかね?」

「楽しそうですけど?」


 ちょっと様子を覗いてみようと声のする方に向かっていくと、こんもりとした低木に囲まれていながらも開けた場所に出た。あまり目立つ場所ではないけど、気持ちのいい風が通る明るい場所だな。こんなところ、庭園にあったんだ。我が屋敷ながら、まだよくわかってないところがあるもんだなぁ。と、まあそれはおいといて。私たちが低木の茂みから、声のする方を見るためにひょっこりと顔を出すと。


 ……やっぱり!


「ヴィオラ?」

「ヴィーちゃん?」

「お義父様! お義母様!」


 そこには、ベリスとミモザ、そして明らかに今まで土いじりをしていたのがありありとわかるヴィオラがいたのだった。


 こんなところで何をやっているのだろうとヴィオラの周りを見れば、そこはどうやら花壇らしく、色とりどりの花が植えられてあった。色とりどり、種類もまちまち……ベリスの完璧な計算の花壇ではなさそうなところを見ると、ヴィオラが好き勝手に植えてもいい場所として許されているのだろう。でも、ほのぼのとしていて綺麗な場所だと思う。うん、ヴィオラらしくていいじゃないか。


 私たちの突然の出現に慌てるヴィオラとミモザ。

 別に土いじりはそんな悪いことじゃないのに慌てている仕草とかが妙にかわいくて、私も奥さんも自然と笑みがこぼれてしまう。

 慌てて繕っているけど、顔に土なんてつけちゃってるし。ほんとにこの嫁は可愛いなぁ。

 奥さんもそう思ったらしく、手ずからハンカチでヴィオラの顔を拭いてあげていた。




「あの小さな花を、うちの子がねぇ」

「まったく。予想すらできませんでしたわ」


 ヴィオラが花壇に植えていた花は、一緒に外出した時にサーシスが買って贈ったと言っていたけど。

 

 そんなの、今までのサーシスからは考えられんぞ!!


 私は思わず心の中で叫んだ。そして、息子の変化に非常に驚かされたけど、それよりも。


「旦那様が帰って来た時に、今みたいに綺麗な花を咲かせてほしいなぁって思ってたんですけど」


 少しはにかみながらそう言うヴィオラのなんとかわいいこと!!

 なんて健気なんだ、うちの嫁!! いや、もう娘だ!! 実の娘と言ってもいい!


「なんとまあ、かわいいことを……!」

「ヴィーちゃん……!!」


 その後奥さんと二人、あのかわいいヴィオラの話で萌え萌えしたのは言うまでもなかろう。



ありがとうございました(*^-^*)

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