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みられた?! そのに

活動報告より

 今日はお日様さんさんさ~ん♪

 お天気がいいので気分もいいですね! というわけで(どういうわけで?)今日はこの素晴らしい庭園の雑草抜き作業をやっております。

 お仕着せだから土で汚れても安心! せっせせっせと一心不乱に引っこ抜いていきます。

 私が無心になって草を抜いている横では、日傘を手にしたミモザが、


「日傘の下から出ないでください~! せっかくの綺麗なお肌にシミができては一大事です!!」


 と嘆きながら私の動きに合わせて右往左往していますが、日焼けなんて気にしません。つか、ミモザさん? 綺麗なお肌って、誰の肌ですか? シミができたら一大事って、アナタ、どんだけ大袈裟なんですか!

 と、ミモザのお小言は耳をスルーさせ、作業に没頭していると。


 そのとき。


「ん?」


「あら?」


 茂みの向こうと目が合いました。

 確か、向こうの方には別棟に続く道があります。

 むは。今のは旦那様ですよね?!


「やばい、ミモザ! 旦那様らしき人と目が合ったわ!」

「とりあえず急いで本館へ戻りましょう!」


 大慌てで本館へと戻りました。ミモザに手伝ってもらい、猛ダッシュで着替えてサロンへ。

 そこではダリアがお茶の用意をしてくれていました。さすがはダリア。こうなることを見越してましたかね?

 ソファに滑り込んだところで、


「ヴィオラはいますか」


 旦那様の声が扉越しに聞こえてきました。

 うん、間一髪セーフ!


サロン(こちら)にいらっしゃいます」


 扉の所でダリアが返事をすると、サロンの扉が開き旦那様が入ってきました。そして寛ぐ私の姿を確認すると、


「いや、あの、さきほど庭園で貴女を見た気がしたのですが……」

「いいえ? ここでお茶をしておりましたけど?」


 さもずっとここで寛いでいたかのような小芝居。首をかしげて怪訝な顔をして旦那様を見上げます。


「うん、まあ、……そうですか」


 なんとなく納得がいってないのか、狐につままれた気分なのか、旦那様は歯切れ悪く答えています。

 私がここにいるのを確認したからといって、踵を返すわけでもなく、サロンの入り口に立ったままですので、


「旦那様がお帰りというのにお出迎えもいたしませんで、申し訳ございませんでした。よろしければ旦那様もお茶、いかがですか?」


 社交辞令で誘ってみたら、


「ええ、いただきます」


 そう言って旦那様は私の前の、一人掛けソファに座ってしまいました。


 あら、何をお話しましょう? 社交辞令だったのに。自分で自分の首を絞めてしまったわ。


今日もありがとうございました(*^-^*)

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