その時、両家は
活動報告より♪
プチさん……ではなくバイオレットが生まれた時。領地の義両親とユーフォルビア家はどうだった……?
〜ユーフォルビア家の場合〜
ヴィオラのお産についてユーフォルビア家には、王宮にいるサーシスと同時に伝令が走っていた。
「ヴィオラが産気づいたって!」
キッチンにいた伯爵夫人とフリージアの元に、伯爵自らが伝言を持って飛び込んできた。
「まあ! でもまだ生まれてはないのよね?」
「そうみたいだ」
「今は苦しい時ね。生まれたらまた報告が来るでしょう」
「だね。それを待つしかないね」
心配そうにフィサリス家の方向に顔を向ける伯爵夫妻。
それを見て、
「わぁ! お姉ちゃまの赤ちゃん、生まれたの?」
無邪気に尋ねるフリージア。
「まだだよ。生まれたら会いに行こうね」
「うん!」
「無事に赤ちゃんが生まれてくるように、フリージアもお祈りしてね」
「わかった! 私、一生懸命お祈りする!」
このあと昼過ぎに無事出産の知らせが届いたので、シスルの帰りを待って、夕方にはフィサリス家へと急いだのだった。
ユーフォルビア家に遅れること半日。
ピエドラの領地の別荘にいる前公爵夫妻の元に、『元気な女の子が無事誕生』という知らせが来たのは真夜中のことだった。
真夜中にもかかわらずいそいそ起き出し、別荘の居間で二人揃って出産の報告を聞く前公爵夫妻。
「本日昼頃に無事お生まれなさいました。お嬢様でございました。母子ともにお元気でございます」
「そうかそうか。よかった」
「あなた、今すぐロージアに向かいましょう!」
「いやさすがに真夜中だから危ないよ。明日の朝早くにここを出ようじゃないか。ロージアの屋敷にもそう伝えてくれ」
「かしこまりました」
伝言の使者は先代からの伝言を預かると、一足先にロージアに帰った。
そして次の日の早朝、前公爵夫妻は王都に向けていそいそと出発したのだった。
ありがとうございました(*^ー^*)




