騎士団メンツの会話 ~屯所にて~
活動報告より。
サーシス、ユリダリス、特務師団騎士F、Gの会話♪
特務師団の屯所で、寛ぐサーシスにお茶の入ったマグを渡しながらユリダリスが話しかけた。
「奥さん、結婚式以来どこにも姿を現さないですねぇ」
「当たり前だ。家にいるんだから」
「夜会とかにもちっとも連れてこないし」
「生憎彼女は社交が嫌いなんでね」
「……愛人とはいろんな意味で正反対だな(ボソッ)」
「なんだ?」
クイッと眉を上げ、ユリダリスを睨むサーシス。
「いやぁ? 何でもないですよ?」
しれっとそっぽを向くユリダリス。
「しっかし美少女というか、可憐というか、とにかく綺麗な奥さんでしたよねぇ~」
乙女のようにうっとりと目を閉じてヴィオラの花嫁姿を回想する、その場に居合わせた団員。
「だよな~! 今時あんな正統派の美少女、なかなかお目にかかれないよな~」
社交界に咲き誇る花々を思い出してげんなりするユリダリス。社交界によく顔を出しているお嬢様方は、ぎらぎらとした瞳で獲物を狙う、がっつりとした肉食獣なのだ。
「そうですよ!」
「も一度奥様にお会いしたいです、だんちょ~!!」
悠然と椅子に座るサーシスに懇願する団員たちだったが、
「なんでお前らに会わせる必要があるんだ? 却下」
冷たいサーシスの言葉に一刀両断される。
「「「えええ~っ!!」」」
大袈裟にその場にひれ伏し愕然とする三人。
「幻の美少女……」
「幻の奥様……」
「オレ、夜空に奥様の微笑みを浮かべようっと……」
また目を閉じ、瞼のヴィオラを慕う三人。なぜか滂沱の涙付き。
「なんだそれは」
そんな三人を冷たく、そして怪しいものを見るような目で見るサーシスだった。
今日もありがとうございました(*^-^*)