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第96話≡そんなにぞろぞろと

一か月もあけて申し訳ありませんでした。

これで何度目になるかわかりませんが気長にまってくれたらうれしいです。



それで...この人達の相手なんですよね...

はぁ...


ウルバヌスはため息を付きながら施設の前にいる大勢の敵と浮いているアクアを見ていた。


「はぁ...

こればっかりは疲れますね」

「ふふふ、やはり世界ランカーといえど数の差では勝てませんよね」


...へぇ、この人はこの程度の人数で私を止められると思っているんですね。

残念です。


「ケルピー!!」

「ここに」


ウルバヌスはランスに炎を纏わせ、ケルピーもレイピアを構えて臨戦態勢を整えた。


「相手はたかが2人!!なだれ込みなさい!!」

『おぉぉぉぉぉぉぉ!!』


さて、こんなところで負けていたらいつまでも桜さんには勝てませんね。


ウルバヌスはランスに炎を纏わせて一突きすると、剣先が爆発すると同時に炎が扇状に波となり敵を飲み込んだ。


「お嬢様だけに働かせるわけにはいきませんね」


ケルピーは小波を創って敵を飲み込み前線にいた敵を戦闘不能にまで追い込んだ。


「あらら、案外大したことないですね」

「おらぁ!!女如きが粋がってんじゃねぇーぞ!!」


目の前しか見てなかったシオンの背後に大剣を振りかざす男がまさに今切りかかろうとしていた。


おや?いつの間にか後ろに回りこまれていたみたいですね。

距離は…うーん、魔術を使う時間もありませんし…


ガキン!!


「なんだと!?俺の一撃を!?」

「なかなか、重い一撃です」


まぁ、桜さんの一撃や聖さんの一撃に比べればまだまだですね。


「今だ!!てめーら!!」

「おっす!!」「待ってたっす!!」


あらあら、増援さんですか…

そういえば桜さんは私との対戦で…


シオンは二人を無視してランスを引き目の前の男に突き出した。


「ははは、これで貴様も」


ボンボンボン!!


炎の弾丸がシオンの側面と槍先に二つ(・・)ずつ生まれ、三人を見事吹き飛ばした。


「かはっ」「ぐふぉ」「…」


あらら?私は確かに一回(・・)しか使っていないのですが…?


「くぅぅ…!!何をしているんですか、貴方たちは!!

 仕方ありません、私が少し手伝います。」


アクアは小さな水の弾丸をいくつも出現させウルバヌスとケルピーをロックオンした。


「クラーケン、貴方も働きなさい!!」

「はいはい、やりますよ」


アロハシャツのクラーケンはさらにブーメラン型の刃物を出現させ数を増やした。


これは…桜さんからもらったモノを使わないといけないかもしれませんね。


「いきなさい!!」

「Let's Go!!」


弾丸とブーメランは二人に襲い掛かったが…


これくらいなら魔術を使わずとも・・・


ケルピーはレイピアで水の弾丸を弾いたり相殺して確実に攻撃を交わしていった。

シオンは弾丸と水の刃を見切って交わしていく。


「ふふふ、その程度で私の魔術がかわせるとでも?」

「な!?」


シオンは後ろから弾丸をくらってしまった。


「お嬢様、この弾丸は追尾性が高いようです」


ケルピーはシオンに近づいてくる弾丸を相殺しながらシオンの背中を守った。


「さあ、今ならあいつは動けません!!

今が叩き時です」

『うおおおおおおお!!』


くっ、これはまた面倒な事になってきましたね。


「・・・ケルピー、上は任せてもよろしいですか?」

「お任せください」


さて、頼みますよ。桜さん。


シオンは地上で炎の渦を創り、上空ではケルピーが水の渦を創ってどんどんと弾丸の数を減らしていった。

すると、上空にいるケルピーの上に人影が現れた。


「残念だけどこれ以上暴れさせるわけにゃいけないんだな」

「な、なんですかこれは!?」


渦が突如、球体と化し中にいるケルピーが閉じ込められた。


「ケルピー!!」

「はい、お一人様リタイアっと」


水の玉の中でケルピーは水の針に串刺しにされ粒子となって消えた。


「ついでにあんたもやられとくか?」

「・・・あきらめるわけにはいきませんので」


シオンは渦から炎柱にかえてクラーケンを狙うも素早い動きで交わされてしまった。


・・・ひとまず、周りから倒しましょう。


「はぁぁぁぁ・・・」


シオンを中心に炎の波が広範囲に広がりどんどんと敵を飲み込みほとんどの敵がいなくなった


「はぁ…はぁ…」


シオンは一気に魔力と体力がなくなり膝をついた。


「…流石は世界上位ランクね。でも、貴方ももう魔力の限界でしょう?」


確かにさっきのまじゅつを使った時点で私の魔力は尽きるはずでした。

というよりもあんなに広範囲の魔術をつかうならSランクは確実に必要ですからね。


「ふふふ、待ってなさい。今確実に息の根を止めてあげるわ」


シオンはポケットに手を入れて石を確認した。


少し色が落ちましたがまだまだ白ですね。


「さようなら、若手さん」


地面に座っているシオンの首に目がけて水の鎌を下してきた。


ジュワァ…


「え?」

「ふふふ、どうしたんですか?アクアさん?」


流石に今の動きは読めなかったようですね。


「な、なんで…魔力はとっくに」

「無くなっていましたよ。そして…」


ぼわっ!!


クラーケンがいたところは炎の渦が出現していた。


「私の執事(・・)の敵討ちです」


炎の渦が消えるとそこには何もなかった。


「っく。なぜ…なぜ…!!」


ふふふ、桜さんはやっぱり頼りになりますね。


「さて、アクアさん。次はあなたt」


その時大地が揺れて建物自体からガガガガ…と音が鳴り出し建物の一部が開きだした。


「おお!!ありがとうアース!!新米のあなたには感謝です!!」


そこから現れたのは何体ものロボット兵だった。


「ロボット程度なら…」


シオンの剣先から炎の球体が生まれ、ロボットに物凄い勢いでぶつかりすごい音とおもに爆発した。


ガ…ガガガ…


煙幕の中からは多少ボロくはなったもののまだまだピンピンしているロボットの姿があった。


「耐熱付きとは流石はアースですわね。だてに英雄(ヒーローズ)じゃありませんわね」

「はぁ…また無駄な機能を付けてくれましたね」


となるとあの装甲以上の火力で攻撃しませんと。


ロボット兵たちは剣や弓などそれぞれの武器を持ってシオンに殴り掛かった。

シオンは踊るような動きでロボット兵たちの攻撃をいとも軽くあしらいある程度距離をとった。


しかし、耐久があるだけで動きは単調ですね。

でも、数が数なだけ長期戦はあまりしたくありませんね。

となりますと、まずこのロボットたちはどのくらいで倒れてくれるか確かめませんと…


シオンは近くにいるロボットに何発も炎の弾丸をぶつけた。


「あらら、どうしたのかしら?何発撃っても無駄な事には変わりありませんよ」


そして5発目でロボットの体がとけ動かなくなった。


なるほど。Aランクなら確実に倒す事ができるようですね。

ではまた魔法石を頼らせてもらいましょう。


シオンは本日1番の高火力、広範囲魔術を創り始めた。

その時、ポケットに入れていた魔法石が光りだした。


あれ?なんかいつもよりもパワーが違うような…?


「っく、なんなんですの、この力は…!!」


やはり私の思い違いではなかったようですね。

ですが、この方が早くおわりそうですしなにより…


「面白そうですね」

「ロボット兵どもはやくあいつを」


しかし、アクアが言い終わる前にシオンの魔術は完成してしまった。

シオンから溢れ出した炎は背後で形を創っていき誰もが知る生物を創っていった。


「こ、これは!?」

「ふふふ、私も初めて見ました」


『GURUUUUUUUUUWAAAAAAAAA!!』


それは首が長く羽が生え最強の存在と知られているあの神話生物だった。


「ド…ドラゴン!?」


炎で形づくられた龍は翼をはためかせると熱風が生まれ、前線にいたロボット兵たちが一瞬で溶け形が無くなった。


「そ、そんな…翼を一振りしただけで…」

「ドラゴンさん、お願いします。力を貸してくれませんか?」


ドラゴンは何も答えずにただ首を後ろにそらした。


「ドラゴンさん?」


ブォ!!!!


ドラゴンの口から吐き出された炎は敵を蒸発させ地面を溶かしその火力の高さを物語っていた。


「そ、そんな…こんなことって…」


ボシュ!!ボシュ!!


後ろの方に待機していて下半身を溶かされたロボットの何機かが肩からミサイルを何十発も繰り出した。

さらにそのミサイルは空中で幾重にも飛び散り数を増やした。


「これくらいなら私でも…あれ?」


なんで足が動かないんでしょう?

これもドラゴンさんを出しているからでしょうか?


動けないシオンに代わって、ドラゴンはまた首をそらすと炎で巨大な盾をつくりミサイルを全て蒸発させた。

そしてドラゴンが翼をはためかせると盾が散らばり残っていた全てのロボットを打ち抜き爆発させた。


「…あれほどの数の味方たちが一瞬で。

やはりドラゴンというのは強力なものですね」


その場に残るのはアクアとシオンそして巨大な炎のドラゴンだけだった。


「さて、ドラゴンさん後はまかせましたよ」


そういってシオンは動くことができた(・・・)


「・・・あれ?ドラゴンさん?」


ドラゴンは頭を垂れると足からだんだんと消え始めた。


「あらら、ドラゴンさんはもうお帰りでしたか。ありがとうございます。助かりました」


ドラゴンはそのまま満足そうに消えていった。


ドラゴンさんが帰ったってことはきっと…


「あー、やっぱりただの石になってしまいましたか」


魔法石は色を失いただの小石となっていた。


「ふふふ、どうやらあなたと私の一騎打ちが勝敗を決するようね」

「仲間を散々だしておいてよく言えましたね」


私の方にも疲れはありませんし早く倒して桜さんのもとに帰りませんと


アクアは素早く空中に水で足場を創ると何十本の水の槍を作り出しシオンに向けた。


「先手はいただきますね!!」


先手ですか?

そんなに早さに自信があるんですかね?


「いきなさい」


ボン!!


水の槍が発射されると同時にシオンの足元が爆発し、すごい勢いでアクアの元へと飛んだ。


「飛んだことを後悔させてあげますよ!!」


シオンは飛んでくる槍を弾き、交わして全弾交わした。


「はぁ!!」

「ふ、私の得意な魔術は」


足場にしていた水が突如姿を変えてアクアを守るように展開した。


「防御魔術ですの」

「私はですね」


アクアの盾に三つのランスでの攻撃の跡と炎の球体が残り、シオンはまた爆発を使って素早くその場から離れた。


「破壊魔術なんですよ」


ドン!!ドン!!ドン!!


球体が爆発しアクアを爆発が包み込んだ。


「あ、あぶないですね!!なにをするんですか!?」


アクアには傷一つもないが代わりに足元の水の量が明らかに減っていた。


「さてまだまだいきますよ?」

「っく!!」


アクアを守るように水が球体状に広がると同時に、球体に攻撃の跡が至る所にいくつも残った。

そして球体の周りにいくつも赤い点がついていた。


「終わりです」


ドゴン!!!!


さっきとは比べるまでもないほどの爆発が球体を包み、中からボロボロになって木を失ったアクアが落ちていった。


「おっと」


シオンはアクアを抱えて地面に着地した。

アクアを近くに寝かせてからシオンはアジトを見た。

それとまさに同時だった。


「え?」


アジトそのものが斜めに切り裂かれ斜めに傾いていく光景を見たのは…

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