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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
始まりの銀色
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第9話≡どうやら俺は悪みたい

桜のチート能力発動!!


なんか書いてて楽しくなってきた



「おお、本当にできた」


貰った短剣にマナを注ぐと視界が真っ白になり色がつくと見慣れない公園にいた


「さて、銀狼ちゃん」

『何かな、ご主人様?』

「俺が戦うより銀狼ちゃんに戦って貰った方が早いから任せるよ」

『え?その…いいの?』

「だってその方が安全だし、銀狼ちゃんも体動かしたいでしょ?」


1日中体の中にいるよりはよっぽど健康的だと思うんだけどな


『でも、私はご主人の体を借りるんだよ…もしも怪我なんてさせたら…』

「別にいいよ。てか俺が動いた方が怪我するって」


眼の力がなかったら単なるマナの多い一般人だしな


「銀狼ちゃんは動きたくないの?」

『動きたいけど…』

「だったらいいじゃん。怪我とかされても罰とか無いしさ」

『…わかった…後悔しないでね』

「しないさ…あ、この前みたいにお願いね』

『わかったよ。ご主人様、武器は…」


そういえば槍一本しか持ってきて無いんだったな…


『銀狼ちゃん、武器をイメージ』

「はい…」


左目にマナを送ってと…ほい、完成


桜の左手にはあの時みた銀色の槍が握られていた


「ご主人様はすごいね」

『こんなことしかできないけどね』

「そんなことないよ…私なんか…」

『銀狼ちゃんは槍の扱いすごいじゃん。俺はそこが羨ましいよ』

「そ、そんな羨ましいなんて…///」

『全く銀狼ちゃんは照れ屋だな~』


だが、今照れているのは銀狼の人格が入った桜であることは忘れてはいけない


「もう、ご主人様!!ほら鼠狩ってお風呂に入ろう」

『ハハハ、そうだね』


桜は公園を見渡したが鼠らしき影すらなかった


「ご主人様、見える?」

『全然』

「全くもう…あれが岩鼠だよ」


矛先でさした場所には小さな石が埋まっていた


マナが巡ってるな…

っ石の範囲少しでかくないですか?


「ご主人様、魔術」

『はいよ』


銀狼から左腕を借りて水の魔術を組んだ

水はみるみる内に細くなり長い針のようになった


『準備はいい、銀狼ちゃん?』

「いつでもいいよ」

『それじゃ…始めますか!!』


桜は創った水の針を地面に向かって発射した


さて、初めての討伐だな


ゴゴゴゴゴ…


石を中心に地面が盛り上がり現れたのは体長二メートルを超え、全身が石の鎧が包んだ鼠だった


『銀狼ちゃん、あの石砕ける?』

「正直、槍だと辛いよ」

『了解』


銀狼と話していると鼠が突っ込んできたが銀狼は軽く避けきった


『左腕』

「はい」

『アシスト:スピード、エクスプロージョン』


桜は銀狼のスピードをあげる魔術ともう一つ魔術を組んだ


『槍で攻撃すると爆発するようにしといたから』

「ありがとう」


銀狼は素早く鼠の懐に入り槍を横凪ぎに振るった


「はぁぁぁ!!」


バコン!!


槍から爆発が起き鼠の鎧は砕け、鼠自身も体制を崩した


『銀狼ちゃん、一旦下がって』


鼠のマナが鎧の方に集まっていくのをみた桜は何かあるとふみ銀狼を下がらせた


ザクン!!…


鼠は石の鎧を針鼠のように逆立てたが少しするとまた鎧に戻っていった


…あれに刺されたら痛そうだ


銀狼ちゃんは収まるのを見ると素早く鼠に駆けつけ槍を乱舞させどんどんと石の鎧を剥がしていく


『流石だね銀狼ちゃん』

「だてに槍を使ってないからね」


銀狼ちゃんは一旦下がり鼠の様子をみた

鼠の鎧は砕けちり体のあちこちから血らしきものが出ていた


『さ、銀狼ちゃん止めお願いね』

「……ねぇ、ご主人様、赤い線って攻撃が来るんだよね」

『そうみたいだけど…?』


ん?鼠がまだ何かの秘策でも持っていたのか?


銀狼が上を見ると何かが光って見えた


…水のマナで飛んでるのか?


マナはすぐに無くなり何かが落ちてくるのが目に見えるようになってきた


「…くる」


ザシュ!!ドコォォ…ドタタン…


空から落ちてきた何かが傷だらけの岩鼠を大きな白い剣で真っ二つにした


「悪は滅び去った!!」


鼠を叩ききった茶色の髪の少年が白い剣を空にかざしたと同時に鼠が粒子となって消えた


「…勇者……」


え?銀狼ちゃん、この人知ってるの?


「いやいや、危ないところだったね。僕がいないとどうなっていたことか」


てめぇが居なくても片付いからな!!いいとこ取りしやがって!!


「お礼はいいよ当然の事をしたまでだから」

『…銀狼ちゃん、何こいつスゲーうざい』

「…この人が私とご主人様を殺した犯人だよ」


こいつが!?なんて事をしてくれてんだよ!!


「久しぶりだね勇者『フレイム』」

「あれー?ごめんどっかで会ったけ?覚えてないや」

「悪魔の子、銀色の狼って言えばわかるかな?」

「…へー、あの傷で生きてたんだ…全く悪運が強いね」

「…勇者様、周辺の結界張り終えました」

「遅いよクソ精霊」


空からふわっと青髪の綺麗な女の子杖を持ってが降りてきた


…女の子にあの口の聞き方ってどうよ


「申し訳ありません…」

「まあ、いいよ。それよりあの銀色の狼が人間に乗り移ってるみたいだから退治するよ」

「…あの時死んだはずでは」

「何かしらの方法で生きてたみたいだ…ちっ、これだから悪魔は面倒なんだ。

てか、ぐちぐち言ってないで戦う準備しろ、とろいんだよ」

「…申し訳ありません」


茶色の髪の少年は白い剣を構え、女の子は杖を構えた


「悪は滅ぼさないといけないからね」


…どうやら俺は悪堕ちしまったみたいです

てか、え?展開が早すぎてついていけないんだけど1つだけわかったことがある。

俺、あいつの性格が気にくわない


「ご主人様、後で説明するから今はこの体使わせて」

『OK、俺もあいつはなんか気にくわん。

思いっきりやっちゃて』

「何ごちゃごちゃ話しているんだ?…まさか悪魔の軍勢と!?」


勇者と呼ばれている少年は剣の頭を下に下げる構えをとった


「さて、仲間が来ないうちに片付けとかないと」


勇者は下げたまま突っ込み斬り込んで来た


「…生意気だな」


銀狼ちゃんはそれをバックステップでかわし攻撃の構えをとった


『左腕』


遠くから打ち込まれた|水球アクアボール》を地面からの壁(アースウォール)を生やし防いだ


「…魔術も使えるんだ…ムカつくな」


壁を消し左腕を返すとすぐに勇者の懐に潜り込み槍を振るい、爆発が起きたが勇者も剣を使い押されながらもそれを防ぐ


「ちっ…ウンディーネ、何してる!!早くこいつを僕から離せ!!」


女の子は杖で水の魔方陣を作り“アクアボール”を連射した


『左腕、アースウォール』


桜はすぐに壁を作り時間を稼ぐ、その間に銀狼は“アクアボール”の範囲から逃れた


『くるよ銀狼ちゃん』


勇者が斬りかかってくるがそれを軽く槍でいなす銀狼


ベキン!!


「な!?」


武器屋で買っていた槍は剣により半ばで真っ二つにされてしまった


「ふふふ、これが僕の聖剣『魔王の宿敵(デビルエネミー)』の力だよ!!

そんな悪に染まった槍なんかで僕の聖剣が負けるはずが無いんだ!!」


…武器で助かった。マナの尽きる心配はないし、一旦距離稼いで武器錬成しよう


銀狼は左腕に持っていた銀槍を右手に持ち変え大きく距離をとった

そこを狙って女の子は水の槍(ウォーターランス)を放ってきた


『左腕、フレイムウォール&ランス』


桜は少し離れたところに炎の壁(フレイムウォール)を作りそれを突破してきた“ウォーターランス”を炎の槍(フレイムランス)で相殺した


『ラッキー、銀狼ちゃん下がるよ』


水の魔術が火の魔術により相殺されたため蒸気が発生し視界が悪くなった


『まずは武器から…イメージして』

「はい」


素早く大量のマナを左目に流し銀狼の左手には青い槍が握られていた


『次、銀狼ちゃん両足貸して』

「足だね」


左腕を銀狼に返し次は足を借りた


落とし穴(ホールトラップ)をしてからアシスト:ウォーク、アイス』


桜は足から地面にマナを流し体重で穴に落ちるトラップを無数に展開した

でも、それだと銀狼も落ちてしまうため風マナを使って少しだけ浮かせた


『地面から少し浮かせたけど変わらずに動けるから』

「は、はい」

『後さっき創った槍には氷のアシストつけたから殴れば凍るよ』


これで水の魔術対策にはなっただろう


戦闘の準備を固めていると蒸気が晴れ勇者達の姿が見えたが女の子が殴られていた


「てめぇがもっと上手く魔術が使えたら!!」

「申し訳……ござい…ません」

『…銀狼ちゃん、早めにけりつけようか』

「うん。わかってるよ」


銀狼は姿勢を低くし勇者に向かった


「おい、ウンディーネ!!」

「うぐ…ひっぐ…」


ウンディーネは泣きじゃくってしまい魔術でのアシストは期待できなくなってしまってた


「ちっ…使えねーキャラはどこにでもいるんだな!!」


ガキン!!


勇者は銀狼の一撃を弾き銀狼は少し飛ばされた、その隙に勇者は銀狼ちゃんの元へと走った


「もらった!!」


銀狼ちゃんに目掛け剣を放った


『成功だZE☆』


勇者が踏み込んだ地面は凹み片足だけ埋まってしまった


「は?」

「流石はご主人様」


剣は空振りし銀狼ちゃんの槍先が勇者の喉元につけられた


「…仕方ないか」

「動かないで」

「おい、ウンディーネ、全マナ解放しろ」


それを聞いた瞬間女の子と銀狼が息をのんだ


「ゆ、勇者様…それは」

「命令だ」


ん?女の子のマナの動きかたが変だな…なんで中心に集まっているんだ?


勇者がそういった時、勇者の手元が光り煙幕と光で見えなくなった


やばっこれは逃がす


見ると既に勇者の姿はなく女の子の方に姿があった


「世界の平和の為には多少の犠牲は仕方ない」

「そ、そんな…」

「僕の為に死んでくれ」


勇者が女の子の額に口づけをした


「ウンディーネ、お前との契約を破棄する」

「あいつ…」

『あいつは何をしてるんだ?』

「ご主人様、簡単に説明すると女の子を爆弾にして自分はここから逃げる気なんだよ」

『っ…なんてことしやがる!!』

「さて、悪魔共。僕はまだやらないとといけない事があるからね、こんなところで死ぬわけにはいかないんだ。ごきげんよう」


勇者はそう言うと森の中へと消えていった

その場には泣きじゃくる女の子と銀狼(俺入り)だけが残っていた


「ひっぐ…ひっぐ……」

『…ねぇ銀狼ちゃん、あの子を救う方法ってある?』

「ご主人様?」

『あの子だけでも救えないかな?って』

「…あの子にマナを全て使ってもらえば爆発は防げるよ。でも」

『あの子も魔術師タイプなんだろ?わかってるよ…魔術師同士のガチンコの攻防バトル…楽しそうだろ?』

「…ご主人様は本当、変態だね!!』

『うるせーよ!!」


女の子のマナは…まだ猶予があるな


「銀狼ちゃん、念のため俺の体から出ておいてくれ」

『……気づいてたの?』

「まあな」


ごめんなさい、嘘です。あの時減ってなかったからもしかしてと思って言いました


『でも、ご主人様が死んだら私も』

「あーそれは大丈夫だ、ちゃんと生きれる」

『え?なん』

「いいからいいから、ほら時間無くなっちゃうよ」

『…後で説明してよね』


銀狼がそう言うと背中から何かが抜ける感覚がした。

振り向くと後ろには銀色の狼がいた


「さーてここからが俺の仕事だな」


腕も人間の形に戻っておりとても歩きやすかった


…やっぱり普通が一番だよ


桜は泣きじゃる女の子の前に座った


「ひっぐ…何…してるの……早くどっか行ってください!!」

「君、まだ生きたくない?」

「…生きたいですよ…でももう間に合わない!!だから早く!!」

「やっぱり生きたいのか…だったら俺と魔術でガチバトルしようか」


それを言った瞬間女の子はぽかーんとなってしまった


「ふ…」

「ふ?」

「ふざけないでください!!私の魔術ランクはS。あなたなんかが受けきれる訳が無いじゃないですか!!」

「俺もSだ。どうだやってみないか?」


本当の事を言うのはめんどくさいことになりそうなんでやめておこう


「てか、君もマナ出しきって空っぽにすれば生きられるんだろ?」

「でもどうせすぐに殺されてしまいます!!」

「はぁ…だったらここで俺に殺されるか、俺と勝負して足掻くか…どっちがいい?」


桜はテレポート用の短剣をちらつかせた


っていってもこの短剣刃は潰されてるから殺せないけどね


「…わかりました。後悔しないでくださいね」

「そうこなくっちゃ」


桜は笑ってから女の子と距離をとった

女の子も立ち上がって杖を構えた


「私の最大魔術です!!受けきれますか?」

「やってやるさ!!俺が生きる為にな!!」


女の子は何か呪文をいうと魔方陣が何個か展開され一つの巨大な魔術が完成した

竜の姿をしており直に食らったらひとたまりもない事がわかった


「私の最大魔術。水源の龍(アクアドラゴン)で…す…」ドサッ


女の子は倒れていたがよくみるとマナが少しも残っていなかった


グォォォォォ!!


「さてえーと、ここをこうして、風をここに挟んで」


桜はさっきみた魔方陣を再現し同じような魔術を発動させた


「できた…氷点下の龍(アイスドラゴン)ってところか?」


女の子がだした竜と同じだが違うのはそのドラゴンが凍っていると言う点だ


「一匹じゃ不安だよな…」


桜はまた魔方陣を再現し同じ“アイスドラゴン”を後二匹、合計三匹作り上げた


「やっちゃえドラゴン達!!」


グォォォォォン!!


三匹の“アイスドラゴン”が一匹の“アクアドラゴン”に襲いかかり一瞬でけりがついた


「フハハハハ、これが力だ!!」

「はぁ…なんかごめんね」


銀狼ちゃんが何か言った気がするが俺には聞こえん!!


「ご主人様ウンディーネはどうするの?」

「俺の部屋で目が覚めるまでは安静にしてやろうと思ったんだけど」

「さーて、見張りが忙しくなるな」

「おい」


桜は女の子を抱きかかえ森の中へと入りテレポートをした





「よいしょ、これでひとまずは安心かな」


いつも寝てる部屋に女の子を寝かせまずは落ち着いた


「さて、俺は討伐してきたと報告済ませるけど銀狼ちゃんはここでその子見てて」

「任せといてよ」

「なんか買ってきて欲しい物とかは?」

「いいの?」

「安いのだったらな」

「それじゃ、喉が渇いたからオレンジジュースお願い」

「はいよ」


桜は何とか切り抜けた安堵からゆっくりと本部へと足を進めていった

読んでいただきありがとうございます!!

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