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第７４話≡なんでこういうオチになるかな

「なんで勝つんだよー。

ふざけんなよ、俺が戦うことになるじゃん」

『いっえーい』

おい、そこ、ハイタッチ決めてんじゃねーぞ

「てか、お前普通に強すぎ」

「この前、聖と一戦したら負けたけどな。

地形崩されたらたまったもんじゃない」

一つ一つが弱いからな…

「で、次はお前だが…勝てるよな？」

「だから無理ぽ。シオンって冗談抜きで強いんだよ」

『うん。知ってる』

こいつら…

そんなに俺がやられるところみたいか…

「ガチな話どうよ？」

「だから無理臭いって。

俺が番外魔術使えれば話は別だけどCランク縛りってキツいんだぞ」

萩と柚汰は落ち込み、朔と聖はどうでも良さそうだった

「まあ、死ぬ程度に頑張れ」

「おい、死ぬ程度ってなんだ？

なんで死ななきゃあかんのじゃい」

「死ぬ寸前って貴重な体験じゃん」

それは絶対に体験したくない体験だよな

「はぁ…なんかもう、いいや」

「え？死ぬの？」

「死なねーよ!!

お前らが俺をどんな扱いしてるのかわかったから諦めてんだよ…」

はぁ…もう、行こう

「頑張れよー」

桜は力無く手を振ってワープしようとした

「お前ら覚えてろ」

桜は喉の奥からだす低い声でそう言うとワープした

「…ちょっとやり過ぎたかな」

『うん』

「聖からは石没収。

萩にはゾンビにエロ本でも送っておけばいいや。

朔にはBL本を大量に送りつけよう。代引きで

柚汰は後でフルボッコにしてやろう」

よし、帰ったら即行動しよう

「桜さん。今回はよろしくお願いしますね」

「…はぁ、こっちもか」

急速にダルくなったぞ。

家帰って素うどん食いたい…

「どうしたんですか？」

「友人にいじめられてね…

だるくなってきた」

「…何かしましょうか？」

おや？シオンの目に光が無くなったぞ

「だったら柚汰にバトル挑んでフルボッコにしといて」

「わかりました」

よし、これでなんとかなったな

「桜さん。今回はどこら辺まで使えるんですか？」

「前回と同じ。

はぁ、番外使えたらな…」

まあ、やるときはやるけどさ

「神楽出てきていいぞ」

「やっほー。やっとわらわの出番じゃな」

神楽は出てくるなり桜の頭に登った

「ん？どうしたんじゃ兄上」

「神楽が居るだけで心が休まるな…なんて」

「う、うむ。なんか、恥ずかしいの」

…よし、テンションも多少回復したし、やりますか

「さて、シオン。一戦やりますか」

「望むところです。負けませんよ。

神楽ちゃんもお願いしますね」

「うむ。頼むのじゃ」

桜はガルシオンと握手して距離を取った

さて、いつも通り戦うが…

無属性はありだよな？

半透明のスクリーンが出てきて青の背景にクー

銀色の背景にガルシオンと書かれていた

…場違い感半端じゃねー

３

「私しはガルシオン様の奴隷。ケルピー。手加減は無用でございます」

２

「わらわはクーの奴隷。八岐大蛇じゃ。

何心配などいらん。手加減などせぬわ」

神楽はかっこよく大きな扇を広げた

１

「クーさんも手加減はいりませんよ」

「当たり前だ。シオン相手に手加減なんかできるかよ」

Fight!!

桜は地面に手をつけてナイフを錬成し体に忍ばせた

「食らうのじゃー!!」

神楽は扇を振るい鎌鼬と地面から棘を生やした

「早いな神楽」

「ふふふ、通りませんわ」

二人は左右に避けて距離を積めてきた

「神楽、シオンを狙って風」

「とりゃー!!」

神楽が扇を振るうタイミングに合わせてナイフを投げた

すると、鎌鼬はナイフに先導されてガルシオンに向かった

「な!?」

「でもって!!」

桜は氷の槍を作りケルピーに飛ばした

「まずは初手ね」

「流石じゃの」

桜の攻撃はガルシオンには炎の盾を作って防がれ、ケルピーはいとも容易くかわしてしまった

「うん。知ってた。神楽、シオンに風!!

ケルピーは任せたよ」

「うむ。任せるのじゃ!!」

桜はまた神楽の鎌鼬にナイフを追加して桜はその上に乗って移動した

「兄上は本当面白い使い方をするのじゃ!!」

ま、曲芸の１つだな

「同じ技は通用しませんよ」

ガルシオンはまた炎の盾を作ったが桜はそれを飛び越えた

「そうだな」

桜はワイヤー付きのナイフをガルシオンに向かって５本投げた

キンキン!!

２本なら問題ない

地面に刺さった３本を利用して桜はガルシオンとの距離を積めてナイフで斬りかかった

スカッ

「危ないですよ、クーさん」

ガルシオンは桜をジャンプしてかわし上からランスで突いた

「ちっ、かわしきれねーか」

桜はワイヤーを引っ張ってランスから逃れたが３回突かれた中の１本は受けてしまった。

桜は地面に叩きつけられたが体制を立て直してガルシオンを見据えた

…やっぱり同時に３回攻撃はキツいな

「流石桜さんです。完全に当たると思ったのですが…」

「痛そう。てか痛かったし」

桜はナイフを両手に持ってガルシオンに斬りかかった

「ふふふ、ナイフだけで」

「俺がナイフだけで突撃すると思うか？」

桜の後ろに氷の槍がスタンバイされていた。

ガルシオンはそれを見た途端にバックステップをしてかわした

「ギリギリかな」

ザシュザシュ…

ガルシオンは浅く、腹、肩、足を斬られ桜とHPが並んだ

「ビックリしましたよ」

「いちよ、仕留めにかかったんだけどな」

ガルシオンは傷口から炎を出してちょっと残っていた氷を完全に溶かした

「あらら」

「クーさんはこういうのも警戒しないとダメなんです」

折角触れた瞬間身動き取らせないようにしたかったのにな…

残念

「休んでる暇はありませんよ」

「みたいだな」

桜はガルシオンの繰り出す３回同時突きをなんとかしのぎながら反撃の機会をうかがっていた

こいつの攻撃しのぐのに両手使うから…

…足があるじゃないか

桜は踏み込むと同時に土魔術を組んで足からマナを流し土の槍をガルシオンに放った

ここまで攻撃に来てるんだ。かわすのは

ガルシオンは攻撃を無理やり止めて横に転がるようにしてかわした

えー、そうかわすの…

桜はガルシオンにナイフを投げるがランスで弾かれてしまう

「火炎球(フレアシュート)」

桜に向かって炎の球が向かって来た

「ふふふ、シオン。俺の魔術操作力なめるなよ」

桜は風の魔術を使って炎の球を誘導し、攻撃を弾いた

「なんでBランクの魔術がCランクの魔術に負けるんですか」

「こういう戦いかたもあるって事だ」

桜はナイフ２本を牽制に放って距離を積めつつ氷の槍を作り攻撃しようとした

「させませんよ」

ガルシオンは炎の球を３球投げた。

桜は氷の槍をぶつけた後、水の槍を作ってぶつけ蒸気を発生させた

「視界が」

ガルシオンは泥に足を取られてバランスを崩した

「取らせてもらうぜ!!」

桜が飛び出してガルシオンをナイフで斬りかかった

「させません」

「…ほう」

ガルシオンの前にケルピーが躍り出て自分を盾にしてガルシオンを守った。

桜は空中にブロックを作り足場にしてその場を離れた

「っと、現状は…」

「兄上、すまぬのじゃ。ケルピーを逃がしてしもうた」

「気にするな。よくやってるよ」

HPは桜が残り７割、神楽が５割

ガルシオンが６割、ケルピーが３割となっている

「クーさん。勝負はここからです」

「だな。いくぞ、神楽」

「わかっておる!!」

神楽は扇を振るい桜はそれに水のマナを流し氷の魔術に変化させた

…まあ、かわすよな

ガルシオンとケルピーはかわして魔術を組始めた

「クーさん。どうしますか？

赤と青の蛇(ツインスネーク)」

炎で出来た蛇と水で出来た蛇が二人に向かう

火力的にAランク…かわすのも無理そう…

「兄上、どうするのじゃ!?」

「任せとけ」

桜は地面に手をついて樹々を生やして威力を軽減させるも消すまでには至らない

「アイスシー」

バコォォォォ…

桜が氷の盾を完成させる前に蛇は桜を飲み込んだ

「あ、兄上!!」

「はぁ…はぁ…死ぬかと思った」

桜のHPは残り２割までとなり満身創痍で立っていた

「流石です。Aランクなら倒せると思ったのですが」

「なめんな」

桜は武器を錬成しようとした

…待てよ。あの時ってどういう状況だった？

桜はガルシオンと初めて戦った時の事を思い出していた

「物は試しだよな」

「？何を言っておるんじゃ？」

桜は風と水の魔術を練りながらナイフを錬成した。

「…今度は何をする気ですか？」

桜はナイフを地面から抜いた

「出来たー!!」

効果はまだ知らないが

桜の手には緑のナイフと青のナイフが握られていた

「兄上、なんじゃそれは？」

「シオンと戦った時、水の魔術組みながら武器錬成したら水の威力が上がったから出来るかな？と思ったら出来た」

桜が緑のナイフを軽く振ると、振った軌道上に鎌鼬が発生した

「よしよし、予想以上の出来だな」

「よくわからんが兄上は今ピンチなんじゃ。下がっとれ」

「断る!!元々負け試合だ。特攻あるのみってね」

桜がそういうと神楽は面白そうに笑った

「…くふふ、そうじゃな。死ぬことはないんじゃ。無茶するのも一興じゃな」

「だろ？

いくぞ、神楽。俺らのコンビネーションを見せてやろう」

「うむ!!」

神楽は扇を振るってから扇を閉じた。

桜は神楽を回収しながら風に乗ってガルシオンと距離を積めた

「まずは１打目!!」

桜は氷の盾を作って横にすると神楽がそれに扇を振るって盾を回転させながらガルシオンに飛ばした

「あたりません」

ガルシオンは炎の盾を出したので桜はケルピーに向かった

「クー様、諦めてみては？」

「嫌だね。折角楽しくなってきたんだ」

桜は青いナイフを振るうと先から水が出てきて鞭のようになった

「な!?…くっ」

ケルピーはナイフは剣で防いだものの鞭までは防げなかった

「神楽!!」

「うむ!!」

神楽が扇を振るって桜はそれに乗りケルピーから離れた

「なんなんですか、それ？」

「お手製の魔術付き武器」

桜は二つのナイフを片手で遊んだ

「はぁ…クーさんは本当に恐ろしい方です」

「お前に言われたくねーよ」

桜は鎌鼬を発生させてガルシオンに攻撃するがてら、粘土魔術でケルピーの足下を崩した

これで時間稼ぎになってくれれば…

神楽は桜とは違う方向に走り横からガルシオンに鎌鼬を使った。

ガルシオンは横からの攻撃に炎の壁を作って前を向いた

「決まれ!!」

ガルシオンはランスで飛び上がった桜を突いた

大丈夫だ。これくらいならナイフで避けて斬り裂けば

ベキン!!

「は？」

桜のナイフは音をたてて折れてしまった

た、耐久がないだとー!?

空中で何も出来ない桜にガルシオンのランスが猛威を振るう

「ちょ、まっ、ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

桜はHPが０になり地面に倒れた

くそぉ…ナイフの耐久があれば…

こうして桜はガルシオンにまた負けたのだった

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