第73話≡ちゃんと対策は作ってるわけです
side:桜
「乙乙お」
「すまん。負けた」
柚汰は負け、現状2対1で外国チームが有利になっている
「まあ、あれは色々と仕方ない。
不可視はバレるし、全属性の宝石使いだからな。
あそこまでよく奮闘したと思うよ。うん」
「慰めるなよ、悲しくなる」
「え?だったら言うがなんであんな魔術もかわせないかな?」
桜がとてもウザイ顔で言うため朔に頭を叩かれてしまった
「その顔止めろ」
「はいはい。てかあのクレイモアは面白かった」
『面白かった?』
「うん。あれってさ無属性の魔術みたい」
全員がポカーンと桜を見た
「柚汰、お前クレイモア踏んだときどんな感じだった?」
「え?こう…体内から揺れるみたいな…」
「あー、やっぱりか」
桜は柚汰の試合を観ながら1つの無属性に関する仮説をたてていた
「まず、無属性ってのは間違いない。
俺の能力で見たら色がついてなかった。
だからといっていつも使う魔方陣とは何も変わんない」
そこで桜は「なら何も起きないのでは?」と思ったが、現に柚汰は無属性の魔術をくらってダメージをおった
「で、他の属性と共通するところを探したらこれだけしかなかった」
ごくりと皆の中に変な空気が流れる
「衝撃。エネルギーと言ってもいいな。それが全部に共通することだ。
ここからは俺の仮説だけど、無属性って全てダメージを与えれて全ての魔術が防げるような魔術じゃないかな?」
「あー、だから衝撃だけが来たのか」
だけど柚汰には1つ疑問が出来た
「なんで体内から?外側からでもよくね?」
「たぶんだけど、内側からなら変な魔術とかの影響を受けないからだと思う。
外側の魔術に影響なんてされたら弱点魔術とか生まれると思うし」
まあ、それは後々実験すればいいんだけどな
「はい、三行で」
「弱点なし
抜きでるところもなし
ダメージが通りやすい」
「なるほど。
てか桜が強くなるだけじゃん」
本当、ほくほくやで
「はぁ、また桜が攻略しずらくなる」
「ごめん朔。俺にそんな趣味は」
「なんでお前の脳はギャルゲ脳なんだよ!!」
聖と萩は無いわぁって視線を朔に送る
「てか、次って萩じゃん。
お前が勝たないと俺らの敗けが決定するんだが」
その時桜の頭がフル回転した
「萩、負けていいから」
「ヤダ。お前がシオンちゃんにボコボコにされるところみたいもん」
このやろう笑顔で言いやがって…
「てか、一回戦目はこっちの敗けみたいなもんだし敗けでよくね?」
「つまらないし、桜が戦わないから却下」
ちぇー、ニートになれると思ったのにな、ちぇー
「まあ、全力で戦ってくる。皆のために」b
『頑張ってこい』d
俺の友達に俺の味方はいないんだな…
萩は場内にワープした
sideout:桜
side:萩
萩がワープするとそこには茶髪の男がすでに待っていた
「やあやあやあ、僕は火黒。
今回、君が僕の相手だね。いやー、まさか国をでてもこんな戦いが出来るとは思ってもいなかったよ。
お互いに悔いの残らない戦いがしたいけどお手柔らかによろしくね」
「お、おう」
火黒は急に話始めたから萩は狼狽えた
「あー、それと僕は日本に凄い関心があるんだ!!
特に漢字、これは凄いね。なんていうかかっこいよね。
字が格好いいっていうか全体が格好いいっていうか。だから僕の名前も火黒って漢字を使わせてもらってるんだけどね。
あ、それにアニメもいいよね。あれはクールだよ。うんうん。君もそうは思わないかい?」
「う、うん」
…なんなんだこいつは
「だろだろだろ?僕も日本に生まれたかったよ。でもさ」
「ご主人様、暴走はそれくらいにしないと試合が始まりませんよ」
「おお?そういえばそうだな。すまなかった、ついつい暑く語っちまった。
ま、いい試合にしよう」
影から女の人の声がすると火黒は落ち着きを取り戻し萩から離れていった
…なんか嵐のような人だな
火黒が離れると半透明のスクリーンが出てきた。
緑色の背景にクリーパー
VS
赤色の背景に火黒
と書かれていた
ま、まあ、下克上ってやつだな
火黒も赤い髪の女の奴隷を出して準備を整えたので、萩もゾンビをだした
「今日もベットの上で運動会を」
「しまーせん。
てかもってなんだよ、もって。」
3
「はぁ…私は萩様の奴隷。亡霊よ」
ゾンビ、そんなあからさまに落ち込むなよ
2
「僕は火黒様の奴隷。二龍松だよ」
ま、まさかの僕っ娘だと…
1
さて、ここで負けたら皆に色々言われるだろうな…
Fight!!
始まりはしたが二人とも動かなかった
「さて、動き見るためにゾンビ、よろしく」
「はっ!?ここで火黒様を倒せば、ご主人様が夜に頑張ってつんぐほぐれずに…
げへへ」
ゾンビはよだれを脱ぐってから突撃した
ゾンビのあれは治らないのかな…
「松、よろしく」
「全く。ちゃんとご主人様も動いてね」
二龍松は何も持たずに獣爪を着けたゾンビに突撃した
「はぁ!!」
ゾンビに近づくと手が銀色に変わりゾンビを切り裂こうとした
ドロリ…
ゾンビはスライム化して後ろに回り込み爪で背中から切り裂いた
「くっ、ご主人様!!お願い!!」
「はいはい、任せといてよ。とっとと、やっちまうからさ!!」
火黒は地面に手を着けた
「ゾンビ、一旦下がって」
ゾンビは萩の指示に無言で従った。
すると地面が盛り上がり下から樹が生えてきた
「俺のアイテムは木々の精霊。
樹があればあるほど力が増す物だ。
そして、俺の得意魔術は」
火黒は視界から姿を消した
「自然魔術だ」
後ろから声が聞こえ振り向くと火黒が赤と緑の双剣を振りかぶっていた
「え?」
「ご主人様!!」
ゾンビは萩を突き飛ばしてすぐにスライム化した
ブォォォ!!
双剣からは炎が発生し、ゾンビが居たところは炎に包まれた
「大丈夫でしたか?」
「ああ、お前のお陰で助かった」
ゾンビはスライム化して避けて萩の隣に居たが少し焦げている。
ゾンビのHPを見ると1割弱削れていた
「ご主人様、この樹をなんとかしないと」
ゾンビが話してる最中に前から先が刃物になった木の葉が飛んできた
キン!!キン!!
それを全てゾンビがさばき、萩には届かなかった
「さて、そろそろ俺も動こうかな。ゾンビ!!」
「はい!!」
ゾンビは萩を掴んで上に投げた。
萩は空中で“死者の書”を開いて鷹のような化け物―グリフォンゾンビ―を呼び出して背中に乗ると影が生まれ足が固定された
「な、なんだあれ?」
「ご主人様、何がくるかわかりません。
気を付けてくださいね」
萩を乗せたグリフォンはゾンビの近くに降り立った
「ご主人様、まずは樹を」
「くははは!!速さが足りない!!」
ゾンビがすぐにスライム化してグリフォンに登り火黒の剣を受け止める
ブォォォ!!
「きゃっ!!」
ゾンビは炎を直に受けてグリフォンから下ろされた
「頼んだ、鳥達!!」
萩の後ろに闇が広がり鳥のゾンビ達が火黒に群がろうとする
「ダメだね!!遅すぎるよ!!」
火黒はそこにはおらず、遠くに立っていた
「ゾンビ、少し頑張って!!」
「わかりましたが、私も持ちませんよ」
「大丈夫、少しあれば大丈夫だから」
萩はグリフォンゾンビに乗って舞い上がった
「あんときに自然魔術には痛い目を見せられたからな。
頼んだ、 ゾンビ達!!」
フィールド内にいくつもの黒い入り口が出来るとボロボロのゾンビ達がいくつも出てきた
「な、なんだこいつら!!」
火黒と二龍松はゾンビをばっさばっさと斬り倒していくがゾンビの数に圧倒され、ダメージをおった。
するとゾンビの何匹かが樹に触れると吸収された
メキメキメキ…
樹から何匹もの人形をしたなにかが生まれた
「よし、頑張れ!!樹海の住人!!」
人形の樹―デッドフォレストパペット―はどんどん数を増やして木々を枯らしていった
「あいつらこれが狙いか!?」
「その通り!!噛まれないように気を付けろよ!!」
萩は優雅に空を満喫していた
「ご主人様!!私も乗せてくださーい!!」
「グリフォン、ゾンビを回収してくれるか?」
グリフォンは無言のまま、ゾンビを回収した
「うーん、高みの見物とはすばらしい素晴らしいですよねー」
足にいたゾンビはスライム化してグリフォンの背中に上った
「ズルいぞ!!松、あいつらを撃ち落とすぞ!!」
「無理ですよ。こいつら数が多すぎて」
よしよし、手こずってるな
「ゾンビの一部を返してっと
頼むぜ、わんわんお!!」
一部のゾンビが闇の入り口に入り変わりに継ぎ接ぎまみれの犬が何匹も現れた
「でもって、ゾンビを半分返して
スケルトン剣士!!」
剣の装備で体を覆ったスケルトンが現れていく
「ふははは、最高のステージだ!!」
「ご主人様、悪役みたいですよ」
だってもう、負ける気がしないもん
「俺の速さをなめるなぁ!!」
火黒は姿を消して道になるようになぎ倒されていく
「おお、凄いけど。うちのワンちゃんをなめたらダメだな」
姿を見せた火黒に三匹の犬が切り裂いていく
「ジェットストリームアタックじゃん!!スゲー!!」
「ジェットストリーム?なんですか、それは?」
だが、火黒もそれでやられる事はなく加速して犬もろとも燃やしたり、切り裂いていく
「はぁ…はぁ…切っても切っても…」
火黒がスクリーンを見るとHPは火黒が残り3割、二龍松が残り2割ほどまで削られていた
「ちっ、留まるのは危ないか」
火黒は近くにいたゾンビを横に半分にして犬が来るのが見えた
「…犬くらいなら…いや、逃げるよう…!?」
火黒が逃げようとしたとき体を半分にされたゾンビが足を掴んだ。
火黒が冷静にゾンビの手を斬ったがすでに遅し。
犬が4匹、火黒にタックルを決め地面に倒した
「くそ、これはまず」
回りを見ると犬がペロペロと顔をなめてきた
「ぬわ!?やめ、やめろ!!」
すると犬4匹が暴れたせいもあり手元にあるはずの双剣がどちらも弾かれていた
「はぁはぁ…何がなんだか」
カタカタカタカタ…
「え?…あ」
火黒は武装されたスケルトンに囲まれて身動きが取れなくなった。
犬4匹は目を光らせてどこかにいってしまった
「や、やられた!!」
周りのスケルトンは一礼すると剣を持っているスケルトンは剣で、その他は拳で火黒を殴り続けた
「君が!!泣くまで!!僕は殴るのをやめない!!」
「いやいや、本当に泣いちゃいますから」
火黒のHPはガリガリと減らされ0になるのは1分とかからなかった
「これで、2対2。
全ては桜にかかってるぞ」
萩はこうして(桜以外)最高の形で試合の幕を閉じた
読んでいただきありがとうございました!!
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二龍松のアイテム紹介!!
“短剣乱舞”
触れた物を刃物に変えたり、切れ味を増させたりする
アイテムの名前やらが出てこなかったので書いてみました




