第72話≡嫌な想像って大体当たるよね
side:桜
「お前つくづくトラップとかテクニックとかに弱いよな」
「だって俺の攻撃、当たんねーもん」
聖は負けて控え室に来ていた
「でも、お前あのハンマーの使い方はなかなかだったな」
「ははは、なんど壁に激突したことか」
…こいつにも色々あったんだな
「今は1対1。後2勝はほしいよな」
「え?桜がとってくれるだろ」
全員が桜を見た
「無理ぽ。てか縛りある上にランカーだから期待すんな」
『はぁ…』
なんで俺見て皆ため息つくんだよ
「使えねぇ」
「黙らっしゃい」
「まぁ、ここで俺が新な技で戦ってやるよ」
「そういやお前も新しい物もらってたもんな」
確か……弾を編集する程度の能力だっけ?
「まぁ、見てなさいって」
柚汰はそういって場内にワープした
「あれってさ」
「うん」
『死亡フラグじゃね?』
sideout:桜
side:柚汰
俺もここんとこ金欠だからな…
勝手腹一杯食いたいよな…
柚汰は右手にはめているボウガンを少しいじりながらそんな事を思っていた
「さて、俺の相手さんはいつくるのかね」
柚汰は戦術を考えながら待っていた
「お待たせ」
「ん?今回の相手は君ですか?」
柚汰の前に現れたのは紺色ロングの髪に琥珀色の目をした柚汰と同じくらいの身長の女の子だった
「そうだよ。よろしくね」
「こ、こちらこそよろしく…」
柚汰はコミュ障全開で握手をかわした
「あはは、君なかなか気持ち悪いね」
「そ、そうですか…」
そんな事を笑顔で言ってくるから柚汰は反応に困ってしまった
なんかズバッと言われてしまった。
仕方ないじゃん。コミュ障なんだもん!!
二人はある程度距離を取ってお互いに奴隷をだした
「ご主人様はキモくないですよ」
「うん。ありがとうサキュバス」
サキュバスから方目ゴーグルをもらい装着して戦闘体制を整えた。
あちら側も成年の奴隷を出してポシェットをもらい準備を整えたようだ
さて、ここで俺が負けたらなに言われるか…
柚汰の前に半透明のスクリーンが出てきた
スクリーンには赤い背景にシキガミ
VS
青色の背景にリリィと書かれていた
お?ランク1つ下って言っても大した差は無いんだけどね
3
「俺はリリィ様の奴隷。ベンヌだ」
成年―ベンヌ―は大きな斧を背負っていた
2
「私はシキガミ様の奴隷、サキュバスよ」
1
さて、何が起こるやら
Fight!!
ベンヌは始まった早々、斧に手をかけて突撃してきた
「サキュバス、頼んだ」
「はい!!」
サキュバスはベンヌに真っ正面から突撃した。
ベンヌは斧を振るいサキュバスは拳を振るった
ドコォッ!!
二人の武器がぶつかり衝撃が生まれた。
するとベンヌの後ろから綺麗な色をした宝石がサキュバスを狙っていくつも飛んできた
「え?」
キン!!キン!!
宝石は全て柚汰の射った矢に弾かれサキュバスには届かなかった
「へぇ、なかなかやるじゃん」
柚汰は弓をセットせずに適当にならすように5、6回弾いた
これで少しは楽になると思うんだけどな
サキュバスはその間にベンヌと熱い攻防を繰り返していく
かかった!!
キン!!
「させるわけないじゃん」
リリィは6つの宝石を適当に飛ばすと音をたてて弾かれた
おかしいな…不可視のはずなのにな…
まさか、あのチーターみたいに!?
すると、リリィはサキュバス達を追い越して柚汰に近づいたため柚汰は少し下がってからリリィめがけて不可視の矢を放った。
リリィはそれを手に宝石を纏わせて弾いた
「あはは、不思議に思ってるね」
柚汰はまた念のため5回弾いて不可視の弾を空中に漂わせた
「だから、無駄なんだって」
リリィはそれを的確に弾いた
「私のアイテムは“不可視の瞳”。
見えない物が見えちゃったりするんだよ」
「だからか」
柚汰はゴーグルにマナを送り込み矢の質を変えた
せっかく見えない弓矢作ったのに残念だ
「君のアイテムはなにかな?」
「俺のは夜に発動するから実質アイテムなし」
空には太陽がサンサンと輝いている
「あはは、運がなかったね!!」
リリィはそう言うと地面を踏みしめた
ガキン!!
リリィの足元から赤い宝石で出来た水晶が飛び出した
「今思ったけど宝石魔術なんて珍しいな」
「使い勝手はいいよ。こんな風にね!!」
リリィは水晶に手を当てると水晶は剣の形になった
「さ、武器も揃ったし、殺り合おうか」
「…できれば近づいてほしくない」
女の子が近づくってキョドるじゃん?
「まずは1手目ってね」
リリィは柚汰に素早く近づき剣を振りかざした
キン!!
「ほぅ…なかなかやる~」
柚汰のボウガンから光が伸び剣のようになりリリィの攻撃を防いだ
「弓兵の短剣…
桜には後で謝っとかないとな」
これは桜の試合を見て作った技である
「ショット!!」
「うわ!?」
バレットナイフはそのままリリィに向かって飛んだがリリィは体を傾けてかわした
「甘いって」
ドコォォン!!
矢はリリィの後ろで爆発した。柚汰はその影に隠れられたため巻き添えを食らわずにすんだ
「あいてて…」
「もう一発いっとく?」
柚汰は転んでいるリリィに近づいて矢を構えた
「ご主人様、後ろ!!」
後ろを見るとベンヌが斧を振りかぶりながら柚汰に突撃してきていた
ブォン!!
「のわ!?」
柚汰はしゃがんで回避し、ベンヌはリリィを回収して距離を取った
「ご主人様、リリィ様の奴隷はパワーがあります。注意してください」
「うん。あんな斧が当たったら…」
柚汰は簡単に自分の体が真っ二つになる想像が出来た
「戦いはここから、ここから」
リリィは剣を地面に刺してポシェットを漁ると宝石を指にはめていた
「ここからは2対2。奴隷とのチームワークを試してみよう」
柚汰はそう聞くとゴーグルにマナを上書きして、サキュバスもステップを踏んだ
「ベンヌ!!」「サキュバス!!」
「「はい!!」」
サキュバスとベンヌは走り、柚汰は適度に距離を取って走った
「私も忘れてない?」
リリィは青い宝石をサキュバスを狙って投げた
まあ、無論怪しいわけで
柚汰は矢で宝石を弾いた
バシャーン!!
宝石は水を発しながら消えた
ドコォオォォン!!
斧と拳がぶつかりクレーターが生まれた
「ベンヌ!!アイテム大丈夫だよ!!」
リリィはそう言うと茶色い宝石を柚汰の近くの地面に投げた
やばそうなんで…
柚汰は宝石が地面につく前に回避行動を取った。
宝石は地面につくなり宝石を中心に棘が発生し、さっきまで柚汰のいたところまで届いていた
やっぱり、あれはマナを象徴した色か
今度はベンヌがジグザグに走り二人を翻弄するように走り出した
うん。追えないレベルじゃない
ベンヌは柚汰の後ろから斬りかかったが、柚汰はしゃがんで避けた
「これは行ける?」
リリィが赤い宝石を投げると炎を発しながら柚汰に向かった。
サキュバスはその軌道上にはいり宝石を殴り弾いた
「それじゃ、これは?」
緑色の宝石を投げると何かに弾かれたように加速し柚汰に向かった
「うわ!?あぶな」
柚汰は避けようとして横に回避した
ドコン
「ぐはっ」
「え?ご主人様!?」
なんだ…なに踏んだ?
てか、なんで体の内側から衝撃がくるんだよ…
「あ、気を付けてね。そこらへん地雷まみれだから」
…あの時ギザギザに動いていたのはそういうことか
「ベンヌのアイテムは見えない地雷って言うんだけど、頑張って避けてね」
「ちっ、直接体内に響くやつなら回避の方法がわかんねぇ」
リリィは「あはは」と笑いながら赤と青の宝石を地面に投げつけた
シュボー…
今度は霧魔術ってさせるか!!
柚汰は風の魔術を使って霧を晴らした
「ご主人様、後ろ!!」
柚汰は横に転がるように回避した
「ぐはっ」
その時柚汰はよろめいてふらっと踏んでしまった
ドコン
「かはっ」
柚汰は連続でくる体内からの衝撃に耐えきれず膝をついた
「ご主人様!!…くっ」
柚汰に駆けつけようとするサキュバスをベンヌが阻む。
「やべ」
柚汰が顔を上げると赤と緑の宝石が目の前にあった
ドコォォン!!
柚汰の目の前で爆発が起き、弾き飛ばされた
「ご主人様!!」
柚汰のHPはリリィの攻撃により3割りまで減らされた
「くそ…いって…」
柚汰はゆっくりと立ち上がってボウガンを構えた
「反撃だ」
柚汰は適当に矢を飛ばした。
矢は途中で何度も止まりながらリリィに向かった
「でもって」
柚汰はゴーグルにマナを込めて弓矢の性質を変えた。
そして、柚汰が矢を放つと太い弓矢となりリリィに向かった
「よいしょ」
柚汰はそれに走って乗り、リリィに突撃した
「危ないって!!」
柚汰はサキュバスの居るところで矢から飛び降りて矢だけリリィに飛ばしたがかわされてしまった
「ふぅ、ビックリした」
「注意な」
リリィとベンヌの後ろから弓矢が飛んできて二人とも弓矢に刺さった
「な!?」
「でもって」
柚汰は容赦なく爆破して二人とも飛ばした
「これで少しはましになるかな」
二人のHPはどんどん減りどちらも4割りまで減らした
「あいたた…酷いことするな…
ベンヌ、バックステップで下がって」
「…はいはい」
ベンヌは言われた通りにバックステップで下がった
…あそこにトラップがあるとして、なんで自分の奴隷を
まさか、無差別に攻撃とかか
「さて、そろそろ〆といこうか」
リリィはポシェットに手を突っ込んだ
…嫌な予感が凄いんだが
「魔宝石の雨!!」
リリィは魔宝石を上にばらまいた
やっぱりそうなるのね!?
魔宝石は色々な属性に変化しながら柚汰とサキュバスに降り注ぐ
「ご主人様、どうしますか!?」
「ひとまず回避…できないんだったー!!
サキュバス!!氷の盾で防げないか!?」
「や、やってみます!!」
サキュバスは氷の盾を作って防ぐ準備をした
「くるぞ」
「はい」
そして、サキュバスの作った盾に宝石が降り注ぐ
ズガガガガガ!!
氷の盾は凄まじい早さで削れていく
「ご主人様!!これは無理です!!」
「よし、避けきるぞ!!」
「はい!!」
二人は盾から放れて避けることに仙念した
「お?意外といけるか?」
雨のような攻撃はなんとかギリギリ避けれるが段々と範囲が狭まっていく
「ここで、避ければ!!ぐはっ」
柚汰は地雷を踏んでしまい体内からの衝撃に一瞬脚が止まった
「しま」
「終わりです」
柚汰は上を見てる間にベンヌが自分の身を顧みずに柚汰の目の前で斧を振り上げていた
回避すれば
柚汰の片足に水の魔宝石が当たったのか体勢が崩れた
あ、これは回避できない
柚汰の体に斧が振られ、初めは斧の先が通らなかったがHPが0になると同時に真っ二つになった
まさか、予想が的中するとな…
下半身がない体でそんな事を思っていた
読んでいただきありがとうございます!!
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