第66話≡俺の中の獣よ、静まるのだ!!
イチャイチャ回だよー
皆が壁ドンするくらいに甘々にしようと思ったけど難しいですね
チュンチュン…
「…朝か…眠」
時刻は6時
いつもよりも少し早いくらいに目が覚めた
「んん…おはようにぃ」
「おはよう、鳴」
……いや、まてまてまてまて
「鳴、なんでここに?」
「…冬は寒い。にぃは暖かい」
鳴はそう言うとまた布団を被って寝てしまった
「…いや、だから」
「なんじゃ、うるさいの…」
「…神楽もか」
桜は寝ぼけと鳴の事で反対側にいる神楽に気がつけなかった
「まだ6時じゃろ。兄上よ寝るぞ」
神楽も布団を被ってしまった
「…寝るか」
桜も布団に潜り込むと左右から抱き締められた
…俺は抱き枕か?
桜は二人の温もりに眠気が襲ってきてまた眠った
ガチャ…
「すぅ…すぅ…」
「寝てる寝てる。
お邪魔しまーすってなんで二人がいるの?」
朱音は桜と寝ようと思って部屋に来たが左右はもう埋っていた
「…あ。ここが空いてる」
朱音は桜の上に寝転がった
「ん…すぅ…すぅ…」
「お兄ちゃん、温かいな…私もなんか眠くなって……」
朱音が上に乗っているのに気がつかずに桜は7時まで寝ることになった
「で、なんでクー君のところで皆団子になってるんですか?」
「いや、俺はわからないって」
「水奈ー、足が痺れるよー」
そのあと起きてこない桜をお越しに来た水奈が布団に違和感を感じて布団をはがし、皆を見つけて仲良く正座をしている最中だ
「はぁ…皆して私をのけ者にして…」
「…次から水奈も来ればいい」
「クー君と同じベットに寝ろって事ですか!?」
水奈の顔は一瞬で真っ赤になった
「いや、でもクー君は狼さんで…でもクー君になら…お願いします」
「いや、なにがだよ」
「そうじゃよ。ただ一緒に寝るだけじゃろうが」
「ああー、もうダメー」
朱音は正座を崩して伸ばし始めた
「…にぃ、温かい」
「俺は湯タンポか何かか?」
「…あときもちいい」
鳴はほほを染めながらそんな事を言っていた
「ク、クー君!?やっぱり何かを」
「何もしてねーよ!!てか何かってなんだよ」
「そ、それは……(ぼっ)」
水奈はまた真っ赤になった
「…トイレ」
鳴も座るのを止めてトイレに行き、神楽と朱音はテレビを見始めている
実質、怒られているのは桜だけになった
「その…跡が残らないように…」
「だから何の話だって」
「だ、だってクー君は女の子をベットの中に入れて縄で……」
「………」
縄、跡…死にたい
桜も顔を覆い水奈を見れなくなっていた
…俺の部屋の保健の教材がバレたのか
健全な男の子だもん。仕方なーいね
「クー君はああいう事が好きなんですか?」
「い、いや、そのだな」
「わ、私ならクー君に何をされても…」
こ、この子はいったい何を口走って
「…にぃ」
「ん?お帰り鳴」
「…ん。手」
桜は鳴の言った通り手を出した
むにゅ
鳴は流れるような動きで桜の手を自分の胸に持っていった
「…ん」
「め、めめめ鳴!?何してるん!?」
「…昨日の続き…んぁ」
鳴はさらに強く押し当てる
「ク、クククー君!!あなたは鳴みたいないたいけな子に!!」
「ま、待て!!俺も何がなんだか」
「…にぃが揉むと大きくなる」
ガタッ
「兄上、わらわのも揉むのじゃー!!」
「なんで!?」
「…本に」
鳴が後ろから桜の保健の本を取り出したので急いで取り上げて燃やした
「はぁ…はぁ…。鳴ああいうのは見ちゃダメ」
ガシッ!!ペタ…
「ん…これはこれで気持ちがいいの…あぁ」
「…クー君?」
「いやいやいや、ひとまず助けてくれ!!」
「…にぃ、グーパー」
「するか!!」
桜は必死になって剥がそうとするが鳴は力が強く、神楽は髪の毛も使って固定し始めた
「クー君…」ゴゴゴ…
ヤバイな…水奈の髪が逆立ってらっしゃる
「み、水奈。落ちついて。あとで何でも言うこと聞くから!!」
「…何でも?」
よかった…水奈の髪が落ち着いた…
「本当ですか」
「本当本当」
「…ん…ぁ」「…癖になりそうじゃ」
「って、お前らいつまでやってるんじゃー!!」
桜が二人を押し倒してその間に逃げた
「兄上よ。減るもんじゃないじゃろ」
「減るよ!!俺の理性とか!!」
「…にぃ、今夜も」
「するか!!」
全く、女の子のこういう行動は誤解を招くからやめてほしい
「水奈、朝御飯は…」
「もちろんできていますよ。今盛り付けますね」
…ここで変な事言うと朝飯が取り上げられるからな…
「朱音達ー、朝飯だぞー」
「「はーい」」
桜と鳴は水奈の作った料理を運んだ。
その間に朱音、神楽は席についた
「すいません、エプロン脱ぐのに手間取ってしまって」
「いいって、いつもありがとうな。
さて、皆…いただきます!!」
『いただきます』
朝から騒がしかったから腹が減ったな
「…にぃ、掴めない」
「ん?それなら」
「わらわに任せるのじゃ!!」
鳴の隣に座っていた神楽が髪の毛をわさわささせながら言い放った
「…にぃに」
「お主は兄上に頼りすぎなんじゃ!!」
神楽は鳴の手に髪の毛を絡ませて箸使いを体に覚えさせるようだ
「それじゃ、神楽。任せたよ」
「うむ!!」
神楽は器用に朝御飯を食べながら髪の毛を使って鳴に食べさせていた
鳴の事は神楽に任せるとして
あ、鳴の部屋をひとまず神楽と同じにしてたけど決めないとな
「…うぅ…難しい」
鳴は物凄く真剣にご飯を食べていた
…後ででいいや
桜が朝食を食べていると桜の袖を隣にいる朱音が引っ張った
「ん?どうした?」
「後で、私にもマッサージして」
ぶふっ
「ゴホッゴホッ…朱音、どうした?」
「マッサージされてる二人の顔が気持ち良さそうだったから私にもやってほしいな…って」
桜は深呼吸をして息を調えた
「あ、マッサージするのは胸じゃなくてお腹がいいな」
これってセクハラに入るのか?
同意の上だからいいのか?
「二人にはやったのに…」
「う゛…」
「水奈には何でもなのに私には何もないの。
私だって怒ってるんだよ…」
朱音は頬を膨らませて怒っていることをアピールしていた
「…わかったよ。お腹でいいんだな」
「うん!!
えへへ、やっぱりお兄ちゃん大好き!!」
「ッ!?ゴホッゴホッ」
むせる桜の背中を朱音が擦る
「大丈夫?」
「朱音が言うと洒落にならんからやめてくれ」
「洒落じゃないのにな…」(ぼそっ)
「ん?」
「何でもないよ」
桜は気にする様子もなく朝食を食べ進めた
「朱音、クー君は大変ですよ」
「ん?何が?」
「うん。今実感してる」
「いや、だから何が?」
二人は同時にため息をついて食べ始めた
「…何かしたっけ?」
桜は一人悶々と考えながら朝食を食べた
桜は新しく買ったPCを使って動画を漁っていた。
PCはひとまず最近、人数分買って各部屋に常備されている。
(もちろんインターネット常備)
コンコン
「入っても大いj」
「入るね」
言い終わってないが…まあ、いいや
「どうした、朱音?」
「マッサージしてもらおうと思ってね」
「…それがあったな」
朱音は布団の上に座り、桜はその朱音の前に立った
「で、俺はどうすればいいんだ?」
「うん。ちょっと待ってね」
朱音は桜のベットに仰向けになって寝転がった
「お願いします…」
「………」ゴクリ
何も考えるな。これは…そう、ハンバーグとかの種だ
「朱音、いくよ。お腹だよね」
「うん。来てお兄ちゃん」
…これなんてエロゲ
桜は覚悟を決めて朱音のお腹の上に手を乗せた
「お兄ちゃん、もうちょっと強く」
桜は手全体に体重をかけるようにマッサージを始めた
「ん…ふぅ…いいよ、お兄ちゃん」
桜の頭には完全にゲームのCGが過っていた
「お兄ちゃん、次は揉んで」
「…うっす」
「あはは、くすぐったいよ。もっと強く」
桜は指先に力を込めて揉んだ
「ん…あぁ…気持ちいい…お兄ちゃん、気持ち…んぁ…いいよぉ…」
静まれ!!静まれ内なる魔物よ!!
桜は腰を引かせながら朱音のマッサージを続けた
「あぁ…気持ちいいぃ…これなら…二人が癖になるのも…わかるよぉ…」
ひとまず、その艶っぽい声を止めて欲しいんだが
「はぁ…はぁ…お兄ちゃぁん。疲れない?」
「大丈夫だぞ。でも後二分な」
二分なら俺の理性が何とか持つと思うから
「はぁい。わかったよ…んぁ」
…後二分だ。落ち着いてくれよ
桜は二分間、なんとか朱音の声に我慢して事なきを得た
「おにぃちゃぁん。ありがとぉ…」
「お、おう」
…後でトイレに行くか
桜はベットの上でぐったりしている朱音の近くに座った
「ふぅ…」
「お兄ちゃん、疲れたの?」
朱音は少しトロッとしていたがいつもの口調に戻っていた
「あ、お兄ちゃんごめん。よだれ垂らしちゃった」
「…まあ、いいよ」
朱音は起き上がって桜の隣に座った
「今度はお兄ちゃんの番だよ」
「え?いや俺は」
「いいからいいから」
桜は朱音に押し倒されてうつ伏せになった
「私もしてあげる」
「いやいや、大丈夫だって」
「観念して」
桜の背中に朱音が乗っかった
「お兄ちゃんの背中って大きいんだね」
「まあ、男だからな」
「お父さんみたいだね」
お父さんか…
大黒柱になりたいとは思うけどな
「んしょ…んしょ…」
「あー、気持ちええ…」
桜の背骨はゴキゴキと音を鳴らしながら朱音に揉まれていく
「お兄ちゃんっ…どう?」
「うん。ちょうどいいよ…」
カーテンを開けているため日差しが桜を暖める
「朱音…疲れたら休んでいい…からね…」
「お兄ちゃん?」
「すぅ…すぅ…」
桜はうつ伏せのまま寝てしまった
「あはは、暖かいもんね。
ふぁ…私も眠くなってきた」
チュ
「お休みお兄ちゃん」
朱音は桜に寄り添うように昼寝を始めた
「そう言えばさ、鳴の部屋を決めてなかったな」
昼寝から起きた桜は夕飯を食べてぐだぐだとしていたとき不意に切り出した
「バタバタしておったから決めておらんかったしの」
「…にぃと同じ部屋」
「「「ダメ( です)」」」
そうなると夜な夜なPCがいじれなくなるしな
「鳴はどこの部屋がいい?」
「…神楽と同じ部屋」
やっぱりまだ寂しいとかあるのかな
「神楽は?」
「わらわも大丈夫じゃ。
幸い部屋も広いから楽しめそうじゃな」
「よし、ならこれからも神楽の部屋に決定」
二人は握手をかわしていた
よしよし、これで1つ片付いたな
「時にクー君。朝の事は忘れてないですよね?」
「………うん」
「なんですかその間は…
まあ、いいです。クー君1つだけ言うことを聞いてくれるんですよね?」
水奈は物凄くいい笑顔だった
「わかった。男に二言はない」
「それでこそクー君です。
では今日は二人っきりでクー君の部屋で寝ましょう」
…目には目を歯には歯をって事?
「…ずるい」
「くくく、水奈よわらわたちが何もしないとでも思うか?」
「そうだよ。二人っきりで寝させるわけが」
3人は目元を暗くして不気味に笑った
「はぁ…クー君お願いしますね」
「はいはい。
それよりも風呂に入りたいんだが」
時刻は10時30分
風呂から上がって寝るにはちょうどいい時間だ
「…にぃと」
「それは今度な」
「…じゃあ明日」
「条件付きでな」
「……わかった」
てか鳴と入るなら別に何もしなくてもいいんじゃね?
「ずるいのじゃ」
「お兄ちゃん、私たちの時は追い出したのに」
「神楽はともかく朱音は体が出来上がってるんだから男と一緒に風呂なんてダメだよ」
…神楽からの視線が痛い
「…じゃったら兄上よ。わらわと一緒に入っても問題あるまいて」
「…せやな。
冷静に考えてみたら大丈夫だ」
「きー!!絶対に将来兄上に結婚をせがまれるようなナイスバディになってみせるのじゃ!!」
俺はロリコンであってもペドではないからな。
愛でる以外の感情はな…
「うん。起きない」
「…私は?」
桜は鳴をよーく見た
「うん。可愛い」なでなで
「…照れる」
桜は鳴を撫でてると話が脱線しているのに気がついた
「で、風呂はわいてるの?」
「もちろんです」
流石は水奈様だ…
常に万全だ…
「じゃったらわらわたちが先に入りたいぞ」
「…目がしょぼしょぼ」
「わかった。二人とも先に入っちゃって」
神楽は朱音に耳打ちすると鳴を連れて風呂場に向かった
「次は私でもいいかな?」
「おう、わかった。
水奈は?」
「わ、私は最後でいいです。
準備とかありますから」
1日寝るだけなのにそんな気合いいれなくても…
「わかったよ」
「後、クー君。くれぐれも二人っきりですからね」
「わかってるって。手は打つよ」
何でもするって言っちゃったからな
それから桜は風呂場から出てきた二人に闇の魔術をかけて眠らせて部屋に運んで寝かせた。
朱音にも同様の事をして部屋で寝かせた
「流石はクー君です」
「それって誉めてんの?
風呂に行ってくる」
「はい」
桜はいつもの調子で風呂に入り、10分くらいで上がって部屋に戻った
「さて、頼んだぞ俺の理性」
桜は絶対に間違いを起こさないと近いながら窓から満月の空を見ていた
それから数十分
コンコン
「はいよ」
「し、失礼します」
水奈はベビードールに身を包んでいた。
髪の毛やらが月の光に反射してキラキラと光っているようにも見え桜は目を奪われた
「その…見られると恥ずかしいです」
「あ、ごめん」
桜は体を反対に向かせて月を眺めた
ギシッ
桜は水奈が横に座ったのがわかった
「水奈が一緒に寝たいなんて珍しいな」
「私だって寝たかったんですよ」
水奈は苦笑しながら桜の事をぼーっと眺めた
「どうした?」
「い、いえ。何でも」
桜は疑問に思ったがすぐに気にしなくなった
「本当は羨ましかったんだと思います」
「何が?」
「朱音や神楽、鳴がクー君に素直を甘える事ができてです。
私が一番歳上だから我慢しなくちゃいけないんですけどね」
…そんな事を思ってたんだな
「水奈、我慢とかしなくていいさ。
歳上だからとか関係ない。やりたいことをする。それがうちだろ?」
水奈はポカーンとしていた
「ふふふ、そうですね。それがうちのやり方でした。
ありがとうございます、クー君」
水奈に笑顔が戻ったので桜は布団に入った
「ほら、寝るぞ」
「…はい」
水奈も布団に入ったものの少し距離がある
まあ、これはこれでありなんだが…何がしたかったんだろう
「クー君、大変な事に気がつきました」
「ん?どうした?」
「甘え方がわかりません」
桜は水奈があまりにも真剣な顔をするので笑ってしまった
「酷いですよ。私だって真剣なんですから」
「ごめんて。甘え方か…
よし。水奈ちょっと近づいて」
「はい」
夜だからかな?テンションが変だがここで引き下がったらダメだよな
「今から水奈に甘えます」
「は、はい?」
桜は水奈の頭を抱いた
「こうやると俺が落ち着く。
俺の考える甘えるってのが落ち着く事だと思うんだよ」
水奈はまだ桜の腕の中でもぞもぞと動いている
「ぷはぁ…落ち着くですか?」
「そう。ドキドキしてるけど何だかんだで落ち着くんだよ」
水奈は少し考え始めた
「い、今から私なりに甘えます」
水奈はそう言うと桜を抱き締めて足まで絡ませてきた
「み、水奈?」
「本当だ…ドキドキしますけど落ち着きますね。
クー君、これからも甘えてもいいですか?」
水奈の顔に一瞬だけ恐れが見えた
「当たり前だ。俺でよかったらだけどな」
「ふふふ、よかった。
すぅ…はぁ…クー君の匂いです」
桜は恥ずかしくなって水奈を剥がそうとした
「すぅ……すぅ……」
「何だかんだで水奈も子供だな」
それから桜は煩悩と戦うことなくすぐに眠りにつくのだった
「ふふふ、クー君すぐに寝ちゃいました」
水奈は寝たふりを止めて桜の顔に近づいた
「子供はどっちですか。
本当、可愛い寝顔です」
チュ
「お休みのキスですよ」
水奈は桜の唇に軽いキスをすると恥ずかしくなったのかまた桜の胸のところまで下がって眠りについた
「今夜はいい夢が見れそうです」
次の日、桜が3人に怒られてまた、マッサージを強要されたのは言うまでもない
読んでいただきありがとうございます!!
誤字脱字がありましたら報告お願いします!!
感想くれたら喜びます!!
次はシオンとのイチャイチャ回にでもしようかなーなんて




