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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
駆け回る灰色
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第65話≡うん。おかしいね



「やあ、クー君」


桜達は本部でアヌビスに話しかけられていた


「えーと、初めましてアヌビスさん」

「うん。君には初めましてだね」


アヌビスは友好的に水奈と握手を始めた


…よし、帰ろう


桜はアヌビスに背を向けた


「まあ、待てクー君」


アヌビスは桜の肩を掴んだ


『今日は帰ります』

「ふふふ、そう言うな。私は君を脅すことができる立場にいるんだ」


アヌビスは桜だけに聞こえるように話をし始めた


「見たところ君は評判を気にしているようだ」

『…だからどうしたんですか?』


アヌビスは桜の耳元で不適に笑う


『評判を下げるのは意味がありませんよ』

「ふふふ、逆だよ。私は君の評判を上げる方法があるんだ」


桜に雷が落ちたような衝撃が走った


『ア、アヌビスさん。あなたはなんて恐ろしい事を…』(震え声)

「ふふふ、それでどうする?

私とクエストに行くか、評判を上げられるか選ぶんだ」


端から見ればおかしな会話だが桜には凄く重要だった


「クー君、どうしましょう?」

『…評判を上げられるのも困るから乗るしかないよ』


本当、恐ろしい事をしてくれる


『水奈、後の話は任せた』

「はい。わかりました」


てか、さっきから周りからの視線が刺さりまくって痛いんだが


「え?これいくんですか?」

「私とクー君がいれば大丈夫だと思うんだけど…どうだろう」

「たぶん平気ですが…」


ん?なんだ?さっきから物騒な話をしてるな


「クー君、来てください」

『あー、はいはい。今行くよー』


桜がギルドカードと短剣を提示するため受け付けに向かった


「って、クーさん。アヌビスさんと繋がりがあったんですね」

『おひさしぶり、ネネちゃん。

なんか脅されてね』

「脅すとは人聞きが悪いな。私は良心的な事をしようとしただけだぞ」


確かに一般的に見れば良心的だけど…

いいことされるって脅されるってどういう事だよ


「でも、アヌビスさん一人じゃなくてよかったですよ」

「そうだな。これは私一人じゃ無理なことだ」

「って、ふたりでも辛いですよ」

「大丈夫だ。クー君がいれば負けることはないだろう」


…なかなか物騒な話をしてますな


『何に行くのか教えてもらえる?』

「アリネズミっていう魔物だ」


また、ネズミか…

鎧の次はアリ…


『まあ、大丈夫じゃないか?』

「ふふふ、流石はクー君だ。頼もしいな」

「もう…危なくなったら絶対に、絶対に!!逃げてくださいね」

「善処しよう」


登録も終わったのかアヌビスと桜には短剣が渡された


「本当、気を付けてくださいね」

「クー君は強いから安心していい」

「確かに強かったですが…」


そこでネネが同僚に呼ばれて次の仕事に行くことになってしまった


「クー君、本当によかったんですか?」

『まあ、なるようになるだろ』

「私とクー君は広範囲魔術が使えますから…」


…どうしてネズミを狩るのに広範囲魔術が必用なんだ?


「クー君、行かないのか?」

『あ、今行きます。ほら水奈』

「あ、はい」


桜とアヌビスは本部からでて短剣を使ってワープした





ワープした場所はどこかの農場のようで柵と牧草ロール(農場でみる大きなロール)があった


「さて、クー君。あの白髪の女の子はどこにいるんだい?」

『……なんの事ですか?』


…そう言えば東北大会では朱音で戦ったのに水奈を通訳として出してたな


「君が東北大会では銀狼で戦っていたのにウンディーネを出していたから驚いたんだ。

後、話しづらいだろうから仮面は外してくれると助かるかな」


…はぁ。これはダメなやつだな


桜は仮面だけ外した


「はぁ…そう言えば朱音で戦っていましたからね」

「そうだぞ。結局気がついたのは私しか居なかったからな」


こう、変に勘がきいているのか?


「これから起こることは他言無用です。いいですね」

「ああ、わかっている。どうせ、マスターも知っているんだろ?」

「はい。てか孤立しろってのはマスターからの指示です」

「ふふふ、そういうことか。

わかった、後で私がマスターのところに行っておこう」


まあ、誰かにはバレると思ってたしな


「皆、出てきていいよー」

「皆?」


桜の影から四人が出てきて鳴さ桜にしがみついていた


「って、鳴!!なんで抱きついてるの!?」

「…大好きだから」

「だったら私もだもん!!」

「え?あかなっとう!?」


桜はいつも通りタックルをくらって倒れたそこに神楽も乱入しいつのも映像と化した



「…これは」

「クー君の家族は四人いますから」


水奈だけは入らずにアヌビスに説明をしていた


「ひとまず、立たせてくれ」

「クー君、一通りの説明は終わりました」

「あ、ありがとう水奈」


水奈が頭を向けてきたので桜は撫でてあげた


「こういうわけだから周りと壁を作ってたんだよ」

「確かにそれだとダメだな」


『で、水奈。どこまで話したんだ?』こそこそ

『軽くですよ。詳しいところまで話していません』


水奈によると桜は奴隷を複数所持できる能力があるところまでは話したようだ


「セベク。出てきてくれ」

「こんなにいるなら俺は…」


セベクは神楽を見て動きが止まった


「な、なんじゃ」

「結婚してくれ」

『!?』


一同セベクの言葉に驚かせられた


「ど、どうしたんだセベク」

「わ、わらわには心に決めたやつがおるのでの無理じゃ」

「…そうか。すまない。取り乱した」


諦め早いな…ん?なんか神楽と視線があったんだが


「セベク、いったいどうしたんだ?君らしくもなかったぞ」

「…小さいのは可愛いとは思わないか?」


…こいつもしかして


「セベク、貧乳は?」

「ステータスだ!!」


桜とセベクは拳を付き合わせて腕を組んだ


「「同士よ」」

「はぁ…クー君は何してるんですか?」

「そうじゃ!!兄上じゃって大きい方がいいんじゃろ?」

「いや、俺は小さくてもいけるぞ。可愛いやん」


その瞬間神楽は笑顔になり、その他の女の子は機嫌が悪くなった


「…にぃ、大きいの嫌い?」

「それはそれでありだ。魅力があるからな」


桜は何かあると聞かれるためこの答えになれてしまった


「…それじゃ、にぃ。今日は一緒に寝る」

「まて、それとこれとは」

「こほん。そういうのは終わってからやってくれないか?」


桜達のやりとりに飽きたのかアヌビスが止めた


「すみません、変なもの見せました。今回はアリネズミでしたっけ?」

「ほう。あのネズミか…」


すると鳴が桜の服を引っ張った


「…にぃ、武器ない」

「ああ、鳴に作ってなかったな。なんだっけ?」

「…レイピア」

「わかったちょっと待ってね」


桜は癖で地面に手を着けずに武器を錬成した


「はい。重さとかどう?」

「…ぴったり。ありがとう」


ふぅ…これでなんとかなるな


「クー君よ。君はアースウェポンがアイテムじゃなかったのか?」

「……後でマスターに聞いてください。説明がめんどくさいんです」

「わかった、聞いておこう」


アヌビスが歩き始めたので桜達は続いた


「で、アリネズミって何ですか?」

「アリネズミは黒いネズミなんだ」

「あ、あのネズミみたいな」


桜は黒いネズミが一匹立っていたので指を指した。

すると皆武器を構えだした


「そうだ。そしてアリネズミの特徴は」


地鳴りが始まり桜達に向かって黒い海が動いていく


「増殖率だ」

「うわー…何匹いるんでしょうね」


桜はそう言いながら銃を錬成して構えた


「だいたい、一万から十万いるそうです」

「…だから広範囲魔術か」


桜は魔銃を捨てた


「朱音は神楽と水奈は鳴とチーム!!」

「「わかった!!」」「はい」「…うん」

「よし、まずは俺から」


桜は地面に手をついた


氷の道(フローズンロード)!!」


氷が縦に走っていきその範囲にいたネズミは全て凍りついた

そして使ったと同時に4人は左右に別れて攻撃を開始した


「セベク、君は銀狼の方に向かうんだ」

「了解」

「私も魅せられてばかりはいられないな」


アヌビスがギターを弾くタイミングで桜はホイッスルを錬成した


ギュイン!!ピー!!


桜の補助魔術もあり範囲が少し広めにネズミは潰れて粒子となった


「君は音魔術も使えるのか」

「基本的に魔術はほとんど使えると思ってくれて構いませんよ」

「だったら闇魔術を見せてくれ」


アヌビスは半信半疑で桜に提案した


「わかりました」


夜じゃなきゃできない芸当だな


鮫の徘徊する夜ダークシャークテリトリー!!」


ザパーン!!


目もなにもない、影でかろうじて鮫だとわかる物体が3ぴきネズミ達を食べていく


「これは凄いな…思ったよりも早く終わるぞ」

「怪我がないのがいちばんって皆好き勝手やってるな…」


朱音の方は神楽が風を巻き起こしセベクが火をつける。その間に入ってきたネズミは全て朱音が切り裂いていた

水奈の方は水奈が水を流して鳴が電気を流して感電死させていた


「でも、まだまだわいてきますね」

「少なくとも一万だからな。だが一万なら5分もあれば余裕だろう」

「5分ですか…」


桜はそう言いながらも鮫をもう2匹増やして効率をあげていた


「さて、クー君。休んでる暇はないよ」

「そうですね」


それからアヌビスがギターを弾き桜がホイッスルを吹いて音魔術の威力を上げる

そんな事をしていたら10分もかからずにネズミの全ての討伐が終了した


「最後っと」ザシュ


最後のネズミも消え全てが終った


「まさか、アリネズミ相手に無傷で帰れるとはな」

「そんなに辛いんですか?」

「数が多いから飲まれて死んでしまう魔術師が後を経たないんだ」


確かに数だけは多いからな


「だからいつもは金属色、5~6人で狩りをするのが一般的なんだ」


合計12人。なかなかな数になるな


「クー君が予想よりも遥かに強かったから無傷ですんだ。ありがとう」

「俺が怪我したくなかっただけです」

「是非うちのギルドにも入って欲しいんだが」

「それは無理です。諦めてください」


桜がそう言うと少ししゅんとなってしまった


「ほら、終わりましたし帰りましょう?

うちの子達も眠っちゃったんですし」


影の中には朱音、神楽、鳴が入ってすでに眠っている

桜は上限が見えた時に眠たそうにしている3人を影の中に入れて水奈と感電死、セベクと焼却、アヌビスと圧迫死させるのを全て一人で担っていた


「そうだね。今日はありがとう」

「いえいえ、楽しかったですよ」

「あ、連絡先でも交換しようか。また、私たちが困ったら連絡するよ」


アヌビスはそう言って携帯を取り出した


「アヌビスさんが困ったら連絡するんですね」

「当たり前だろ?君が困るところなんて想像もつかないからね」


桜は苦笑いしながらアヌビスと連絡先を交換した


「さて、戻ろうか」

「ふぁ…俺も眠くなってきたな…」


すぐに帰って寝ようかな…


「私が報告しておこうか?」

「そういうのも有りなんですか…

それじゃお願いします」

「任された。また、楽しい狩りでもしよう」


アヌビスはそう言うと本部にワープした


「さて、帰るか」

「はい。お風呂は…」

「たけてるなら入りたい。まだなら明日でいいや」

「たけてますよ」

「流石水奈だ。いいお嫁さんになれるよ」


水奈は顔を真っ赤にしながら桜の頭を軽く叩くと影に入った。

桜はきちんと入ったのを確認してから我が家にワープした


ちょっと小遣い稼ぎのつもりがな…

ま、いいや

読んでいただきありがとうございます!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

感想くれたら喜びます!!


当分はほのぼの回やらこういうバトル回かな…

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