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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
狙われたアイボリー
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第64話≡絶大過ぎるんだよな…

これはカナダにいる朔とガルシオンの話です

新ヒロイン登場

やったね!!



「朔さん。どっちが桜さんが喜んで貰えるでしょう?」

「…あのやろう

1回はパラシュート無しでスカイダイビングとかやればいいだ…」


朔はガルシオンがカナダでの買った服を見せられていた


「朔さん、これは私の一生がかかってるんですよぉ?」

「あいつもファッションとかわからないだろうから似合ってるのがいいんじゃないのか?」

「そういうものですかぁ?

でしたらこれは」


その時ガルシオンの視線は窓に向かい何かを見たようだった


「朔さん。お仕事ですよぉ?」

「は?仕事?」

「はい。魔物ですぅ」


朔も窓から外を見ると暗闇の中に何かが光を反射しながら動いていた


「え?行くの?」

「それを聞くのは野暮ですよぉ」


ガルシオンはケルピーを出して整い始めていた


「はぁ…わかった。魔法石は忘れるなよ」

「桜さんからの贈り物を忘れるわけにはいきませんよぉ」


朔も夜雀をだして鞭に毒瓶をセットして立ち上がった


「いいですかぁ?」

「ま、大丈夫だ」


ガルシオンと朔は窓を開け放って夜のカナダの町での戦闘を始めた





「シオンちゃん!!そっちに行ったぞ!!」

「早すぎで追い付けませーん」


ガルシオンと朔は素早く動く人のようなカラスの魔物を追っていた。

が二人は魔物の動きに翻弄されてダメージを与えることができないでいた


「な!?…くそ!!」


魔物に鞭を振るおうとしたがその隙を付かれて朔は飛ばされていた


「大丈夫ですかぁ?」

「なんとかな」


朔は攻撃されたのは腹部なのに腕にも傷が出来ていた


…どうやって動きを制限するか


朔は懐から黄緑の液体を出して飲むと腹部と腕の傷が癒えていた


「よし。ってまた俺!?」


朔は鞭を振るって毒を飛ばしたが魔物はそれすらも簡単にかわしてしまった


ガキン!!


「っと助かったよ夜雀」

「役割を果たしませんとね」


夜雀は腕につけている十字の盾を合わせて魔物の攻撃を防いだ


「いいタイミングですよ、夜雀さん」


ケルピーも自分の武器である細剣をしならせて魔物を斬った


キンッ!!


ケルピーの剣は魔物の翼に弾かれて傷もつけれなかった


…鉄製?翼が合金とか?


魔物はバックステップで距離を取った


「追撃は…いらないか」


魔物がバックステップした先にはガルシオンがランスを構えていた


「はっ」


ベキン!!


魔物は上からランスを降られたため地面にめり込んでいた


「よし、これで」


魔物は素早い動きで距離を取ったが、翼は至るところが折れていた


「ご主人様、油断はいけません」

「わかって…る?」


朔はガルシオンの足下に不自然に水溜まりができるのを見た


「まずそうだな…シオンちゃん!!離れろ!!」


朔は保険にガルシオンに向かって毒を飛ばした


「ご主人様!?」「朔様!!」


ガルシオンは朔の声で避けて毒は杞憂となった


「朔さん。いったい何が」


ザッパーン!!


水溜まりは大きな水柱となっていた


よかった…危なかった…


ガルシオンは魔物を放っておいてひとまず3人の元に戻った


「危なかったです。ありがとうございます」

「それよりも、この水柱ってあの魔物が?」


だとしたら危険度が増すんだが


「いや、それでもタイミングが…」

「来ましたよぉ」


ガルシオンがそう言うと炎で盾を作って水の弾丸を防いだ


「何者ですかぁ?」


朔達の視線の先には真っ白な服を着た女の人と魔女のような三角帽を被っている女の子が浮いていた


「私は英雄(ヒーローズ)の一人。

僧侶(プリースト)“アクア”」

「同じく英雄(ヒーローズ)魔女ウィッチ“メタル”」


ヒ、ヒーローズ!?一体なんで…


「…英雄(ヒーローズ)が私達に何かありましたかぁ?」


朔達は武器を構え直して二人に聞く


「あなた達はいずれ私たちの危険になりそうだもの。折角見つけたからあわよくば殺しておこうかな?って」

「もう一人は…運がなかった」


えー…俺ってオマケかよ…


「私だけなら朔さんは関係ありませんよねぇ?」

「いえ、あなたと一緒にいるんですもの、危険って事に変わりはないわ」


俺、製産職の分類なんだが…


「早速だけど、死んでもらうわ。

クラーケン」

「ペールダ」


二人がそう言うと、アクアの方は杖と同時にアロハシャツを着た槍を持った男。

メタルは大剣と全身黒マントの人がボウガンを持っていた


「行くわよ」

「ケルピー、ついてきてください」


ガルシオンは朔から離れてアクア達を連れていってしまった


「となるとこの魔女っ子は俺がか」

「…行くよ」


メタルは大剣を構えて突撃を仕掛けた


「お任せください」


夜雀は盾をトンファーのように構えてメタルを迎え撃った


「となると俺は」


メタルの奴隷―ペールダ―がボウガンで夜雀を狙っていため朔は毒を投げつけた


「………」


ペールダは冷静に避けて朔に狙いを変え、矢を射った


「ほい、水の壁(アクアウォール)


朔はそれ(アクアウォール)に毒を少しだけかけて毒の壁に変えた


ジュワ…


矢は跡形もなく溶け朔まで届かなかった


「夜雀!!ちゃんと避けろよ!!」

「え?」


朔は毒の壁に鞭を振るい極力夜雀に当たらないように毒を飛ばした


「わっ、危ないですよ!!」


夜雀はきちんと毒をかわしきった


ジュワジュワ…


メタルは大剣を盾にして、ペールダは身の回りの風を使って毒を当たらないようにした


「おおー溶ける」


女の子は溶けた剣に手をかけ下ろしていくと剣の溶けたところはなくなっていた


「ご主人様、メタル様は鉄魔術使いのようです」

「お前、本当に魔女か!?」

「私は魔女……って言われてる」


呼び名ぇ…

肉体派の魔女ってなんぞや


「俺は製産職だから戦いたくないんだけどな」

「私も。武器の研究してたい。

でも働かないと魔法石がもらえない」


ん?魔法石?


「ちょっと待て、魔法石なら」


朔が言い終わる前に黒い疾風が駆け抜けた





ガルシオンはある程度離れて朔から距離話をとった


「連れられてきましたがあなた一人で私に敵うと?」

「勝ちますわ。それがフレイムの願いなんですもの」


どうやらこのアクアという子はフレイムという方が好きなようですね


「私もですぅ。あなたに勝って桜さんに誉めてもらわないと」

「まあ、世界で最高の男子はフレイムですけど」

「…聞き捨てなりませんねぇ。桜さんの方が格好よく、凛々しい男性です!!」

「な!?フレイムの方が…」


女性二人は言い合いを始めてしまった


「はぁ…こうなったお嬢様は」

「うちのお嬢もだ。時間が解決するしかねぇな」


奴隷の二人はため息をつきながら二人の行く末を見守っていた


~10分後~


「あなたとはいくら話し合っても無駄ですわ!!」

「私もです!!ここでどちらがいい男か決めるしかないです!!」


ケルピーは多少の疑問を持ちつつガルシオンに近づいた


「お嬢様」

「1対1でやらせてください。これだけは譲れません」

「かしこまりました」


ケルピーが遠くで座ってみているとクラーケンも遠くから歩いてきた


「女性の皆様は大変ですね」

「それに付き合う男も大変だろ。

てか、ここで争ってもどちらがいい男かわかったもんじゃねぇし」


ケルピーは頷きながら紅茶を煎れていた


「お前どこから」

「それは聞かないのがお約束ですよ」


二人は紅茶を飲みながら女の戦いを観戦していた





「くふっ…」


メタルは体から血を吹き出しながら倒れた


「は?…忘れてた…」


メタルの近くにはボロボロの翼を光らせて立っている魔物がいた


「夜雀!!」

「はっ」


朔とペールダは女の子の元に駆け寄った

その間に夜雀は盾で魔物を地面に縫い付けた


「まずはこっち」


朔は鞭を振るうと同時に紫色の液体を魔物にかけた


「終わりだ」


魔物は溶けたところを鞭で狙われて真っ二つになり粒子となって消えた


「主…主…」


ペールダも全身ボロボロのメタルの隣でメタルを揺すっていた


「夜雀」

「はい」

「やめろ…殺さないで…」


暴れるペールダのフードが外れた。

ペールダは黄色い髪の毛の顔の整った女の子だった


「大丈夫。この子を助けたいだけだから」

「………お願い」


朔は女の子の体を見ると両脇を斬られ、右腕が折れていた


「…頼んだぞ」


朔は濃い緑色の薬を出して指に1回着けた


…マジで頼むぞ


朔が女の子の傷口に緑色の液体を少し塗った


「…夜雀、しっかり押さえろよ」

「はい」


女の子の傷はあっという間にふさがり骨も完治した。

それを見て朔は薄い緑色の液体を取り出した


「くふっ」

女の子は口から血を吐いた


「嘘つき!!助けるって!!」

「これからだ」


朔は落ち着くのを待ってから薄い緑色の液体をメタルの口に運んだ


「…ん」

「よし…これで大丈夫」


夜雀がペールダを離すと朔を突き飛ばして女の子を守った


「………」

「…きちんと治ってるか見てやれよ」


ペールダはメタルの体をペタペタと触ったが異常はなかった


「…何した」

「その子が起きたら説明するよ」


これしか手段がなかったとはいえ良かった


「ご主人様。温かいものを」

「ああ、お茶で。

君は?」

「いらない」


まあ、俺が毒使いってわかってるだろうしな


~数分間後~


「ん…ここは…」

「主!!」


抱きつこうとするペールダを夜雀が押さえた


「病み上がりです」

「……わかった」

「…何があったの?」


朔はあったことを一通り説明した


「そっか。ありがとう」

「主、血を吐いてた。説明」

「あー、説明するから」


朔は濃い緑色の液体を取り出した


「これ、回復薬なんだけど…

効果が強すぎるんだ」

「強すぎる?」

「そう。君のような重症が治るくらいに強力なんだけど」


俺もこれ飲んで死にかけたな…


「一周してダメージ食らうんだよ」

「は?」


朔は作ったとき飲んで同じように血を吐いていたのを思い出していた


「…どれくらい食らうの?」

「2滴で確実に死ぬ。

1滴なら…どうだろうな?」


ぶっちゃけ朔もこの回復薬の効果は詳しく知らない


「でも…」


メタルは自分の体をペタペタと触って確認した


「大丈夫みたい」

「そりゃ、俺の特注品だしな」


朔は鼻を高くした


「あ、誤解解くためにいうと、俺はこの方法以外で助けられなかったんだ。

殺すために飲ませた訳じゃないからな」


と、ペールダをちら見しながら言った


「そっか…ありがとう。ペールダも」

「主を助けてくれてありがとう。

それと…ごめん」


ペールダはそう言うと後ろに隠れた


「あはは、ごめんね。それとありがとう。助かったよ」

「気にするな。それよりなんで魔法石が必要なんだ?」


朔は疑問に思っていた事をストレートに聞いた


「私も製産職なんだ。あ、武器の方ね」

「おお、違えど同職の方」


確かに鉄魔術を使えるんだもんな


「それで、今必要なのがSランク級の魔法石なんだけど…

そんなものあるわけないからAランク級の魔法石が10個も必要なの」


朔は話を聞いてるうちにメタルに近いものを感じた


「私の夢は最強の武器を作ること。

世界が目の色変えてでも欲しがるような武器を作ることが夢なんだ」

「そっか。

…その夢俺にも協力させてくれないか?」


朔がそう言うとメタルだけでなくペールダまで意外そうな顔をした


英雄(ヒーローズ)に入るってこと?」

「いや、それは無理なんだけど」


朔は桜からもらったSランク級の魔法石を取り出した


「え?それって」

「そう。Sランク級の魔法石だよ」


メタルは一瞬だけ目を輝かせた


「偽物でしょ?そんな高価なもの」

「信じるか信じないかは君次第だよ」


朔は魔法石をメタルに手渡した


「それと、君にはこれを」


ペールダに薄い緑色の回復薬を渡した


「これは血を吐かないけど高い効果をもつ回復薬だよ。

君にあげるから好きに使って」

「…ありがとう」


朔はそう言うと夜雀からお茶をまたもらった


「あ、なんか飲む?」

「…紅茶。ペールダは?」

「こいつが飲んでるの」


ペールダは朔を指差した


「こら、私の命を救ってくれたんだよ。こいつなんてダメ」

「うぅ…名前わかんないもん」


…あ、そういや自己紹介してなかったな


「悪い、自己紹介してなかった。俺は朔。こっちは夜雀。よろしく」

「私はメタル。この子はペールダ。よろしくね」


…っていっても英雄(ヒーローズ)なんだよな


「敵じゃなかったら面白かったのに」

「あはは、そうだね。遊びにとか行ったのにね」

「楽しそう。私も遊びたい」


ペールダは朔を見てメタルを見た


「うーん。鬼ごっことか?」

「なにそれ?」


朔は鬼ごっこの説明をした


「やりたい!!」

「わがままはダメだよ。奴隷と遊んでくれる人なんて」

「夜雀。お前もするか?」

「ご主人様。始まれば敵味方関係ありませんよ?」


朔はメタルを無視して夜雀と話していた


「望むところ。

メタル、お前は?」

「え?するの?」

「暇だもんな」


朔は立ち上がってメタルに手を差しのべた


「それじゃ、する」

「やったー!!久々だー!!」


それからガルシオン達が帰ってくるまで鬼ごっこは続いた





「はぁ…はぁ…メタル…帰りますよ」


全身ボロボロになっているアクアはメタルに言う


「はぁ…アクア。次に決着ですよぉ…」


シオンちゃんもずいぶんと疲れてるな…

そんなに強いのかあいつ


朔は桜の話をしていて疲れたとは思いもしていないのだった


「じゃあな。次は敵だ」

「…そうだね。また」

「またな」


その時メタルの頬は少し赤みを帯びていたがアクア達はにらみ合い、朔は気づくわけもなかった


「あ、メタル待ちなさいよ。

ガルシオン次はないからねー!!」


アクアは負け台詞のような事を言って消えていった


「全くなんで桜さんの魅力がわからないんでしょう」

「あはは、シオンちゃんは桜が好きだな」

「未来の旦那様ですもの」


…本当、ダイビングしてないかな

ぱるぱる


そう思ってる朔はメタルの好感度が上がっている事には全く気がつかないのだった





「これで…できた!!」


メタルは研究室で武器を作り上げていた


「本当にSランクの魔法石だったとはね…

はぁ…会いたいな…」

「主、また朔と遊びたい」


…朔がこっちに来ればいいのにな


「そうだね。私も遊びたいよ」

「ねぇ」


メタルがこんな事を思ってるとは朔が知るよしもなかった



読んでいただきありがとうございます!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

感想くれたら喜びます!!


ま、等分メタルの出番はないつもりだけどね!!

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