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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
狙われたアイボリー
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第62話≡生き生きしたゾンビって…

戦闘にネタをいれた結果がこれだよ



「これからどうしますか?」


桜は水奈達の買い物を影にしまって店を回っていた


「俺は特にやりたいことないから皆に合わせるかな」

「…お腹すいた」


ダボダボの服から白を貴重としたピンクのワンピースの服に着替えた鳴が桜に抱きつく


「ってさりげなく何をしとるんじゃ!!」

「そうだよ!!お兄ちゃん協定の事は話したでしょ!!」


お兄ちゃん協定?

なにそれ怖い


水奈が鳴をはがすと鳴は見るからに不機嫌になった


「確かに朝飯もとってないのにもう10時だ。

腹が減る頃だよな」なでなで

「………」コクコク


桜は鳴のご機嫌取りのために頭を撫でたが、効果は絶大だった


「お兄ちゃん、私も!!」

「わらわもじゃ!!」

「はいはい」


桜は二人を撫で水奈を見た


「水奈もするか?」

「…………いえ、大丈夫です!!」


その間はなんだよ…


「それよりクー君。お昼はどうしますか?」

「そうだな…

皆は何が食べたい?」

「「パスタ!!」」「…食べれればいい」


…韓国来てイタリアン食うのか


「ま、それもありだろ。

水奈もそれでいいか?」

「はい。大丈夫です」

「それじゃ、探すか」


桜達はファッション中心の店を出てパスタを置いている店を探すことにした


「皆、はぐれるなよ。探すの面倒になるから」


すると皆が桜に集まった


…お父さんってこんな感じなのか?


桜はもう文句も言わずにパスタの店を探し始めた。

すると人混みも少なくなり皆を見失う事はなくなったため皆を少し遠ざけた


「ふぅ…ここら辺にあるのかな?」

「どうでしょうか。さっきから化粧品店が並んでいますが…」


うん。違うな。ここじゃない


桜は振り向いて進もうとした

ドン


「っとすいません…」

「………」


パーカーを浅く被った男は桜を睨みつけてどこかに行ってしまった


「感じが悪いですね」

「本当だよ。お兄ちゃん大丈夫?」


桜を見ると何やら手紙を読んでいるようだ


「…皆、今夜はバトルの予感だ」


桜はそう言うと皆に手紙を見せた


『今夜、君の部屋に下僕を送らせてもらうよ。

ちゃんと僕の麒麟を返してもらわないとね。

獣操師(テイマー)


「水奈、獣操師(テイマー)って?」

英雄ヒーローズの一人で魔物を自分の駒の用に扱うことができる人です。

たしか…獣操師(テイマー)“インフェルノ”」


火山…マグマ使いかな?


「だってさ。また英雄(ヒーローズ)みたいだな」

「お兄ちゃんって本当、英雄(ヒーローズ)と会うよね」

「面倒事も一杯じゃな」

「いいじゃん、楽しくてさ」


桜が笑うと皆笑い始めた


「…にぃ。ご免なさい」

「ん?どうしたんだ、鳴?」


ただ一人。鳴だけは深刻そうにうつむいていた


「…私のせいで、にぃに迷惑」

「何、言ってんだ。家族なんだ迷惑をかけてかけられるのが普通だ」


桜はしゃがんでいつもより乱暴に鳴の頭を撫でた


「だから、気にするな」

「そうだよ、鳴。私達はいっつもお兄ちゃんに迷惑かけられてるんだからね」

「これくらいじゃチャラになりませんよ」

「…すまん」


桜は苦笑いをしながら謝るとまた3人は笑った


「…いいの?」

「迷惑はかけるもの。

それに子供は甘えるのが仕事だ」

「……わかった」


鳴は目尻に涙を溜めながら桜に抱きついた。

桜も優しく鳴を抱き締めた


「お兄ちゃん、鳴!!それとこれとは話が別だよ!!」

「そうじゃぞ!!

兄上も何を受け止めておるんじゃ!!」


あれ?ここってそんな雰囲気じゃね?


「クー君。パスタにタバスコを入れますよ?」

「さーて、パスタ屋を探そうか!!」


桜が手を離して立ち上がったが鳴はくっついたままなのでコアラのようになっている


「お兄ちゃんからはーなーれーろー」

「…嫌ー」


鳴の頑張り空しく朱音に引き剥がされていた


「…残念。

甘えるのが仕事」

「だからと言ってクー君に直接甘えるのはダメなんです!!」

「…諦めない」


…よかった。楽しんでるみたいだな


微かにだが鳴の口元は緩んでいた。

桜はその少しの変化をなんとか見抜けるようにはなっていた





「ってな訳でバトルっぽいよ」


夕飯を取り終えた桜は部屋に戻って二人に説明した


「なんで他人事なんだよ…」

「え?だってお前らも巻き込むぞ」

「「断る!!」」


えー、断るんですかー


「ジャイアントの服。

ゾンビに大人なオモチャ」

「「是非やらせてください!!」」


桜の説得の前に二人は快く了解してくれた


「呼んだ?」

「オモチャと聞いて!!」


すると二人の影から朱音が来ていたようなパンダのパジャマを着たジャイアントと

上下ジャージのゾンビが出てきた


「お?ゾンビちゃんが今日は普通」

「パンツやブラジャーがないとこう……興奮しません?」

「じゃないな、うん」


桜はひとまず二人にも説明はしておいた


「おー!!私も動きたかったところです!!」

「私は」

「飴ちゃんをあげよう」

「頑張る」


二人ともやる気を出してくれてお兄さん嬉しいよ


そんなやり取りをしていると朱音達も部屋に集まり、戦闘体制は整った


~2時間後~


「12時…そろそろかな?」

「お兄ちゃん、退屈ー」

「はいはい」


桜は朱音に構おうとした。

その時


「ご主人様。同じ臭いがします」

「桜、来たみたいだぞ」


その言葉で皆に緊張がはしる


カリカリ…

壁の一部から音がし始めた


………

皆、注意をしながらその場を見る


…ドコッ

「…ネズミ?」

「いえ、ゾンビのようですね」


出てきたネズミの背中には短剣が刺さっており桜達の前でコロンと死んだ


「…悪趣味だな」

「気持ち悪いですね」

「そうだな。桜みたいだ」

「おい」


すると萩はしゃがんで短剣を取り除き“死者の書”を出した


ギュ…


ネズミの死体を本で潰すとそこに死体はなくなっていた


「何したんだ?」

「この子も可愛そうだなってさ」


すると今度は本に語りかけ始めた


「何してるんだ?」

「“死者の書”は死んだ者と会話をすることができるんです」

「したら特典でもあるのか?」

「上手くいくとその者が力を貸してくれるんです」


つまり、今萩は仲間作りの真っ最中と


パタン


「新しい仲間が出来た」

『おー』


萩が本を開いて魔方陣を作り始めた


「チュー」


「ネズミ君だ」


萩が出したのは継ぎ接ぎだらけのネズミだった。(ただし目は死んでいる)


パタパタ…


ネズミは床を走り始め、3回転して2足立ちを決めた


「チュ、チュー」プルプル


「…生き生きしてるな」

「私だって生き生きです」キャピ

「死んでるのにな」


ずーん…


聖の一言でゾンビとネズミ君が落ち込んだ


「いいんです…永遠の若さなんです。永遠の二十歳なんです」

「チュ。チュチュ…」

「…すみません。わかりません」


ネズミ君は端っこで器用に体育座りをし始めた


「大丈夫。君は生き生きしてるよ」


ぱあぁ…


本を片手に持っている萩は近づいてそんな事を言い、手を出した


「チュチュー!!」


ネズミ君は萩の手に抱きついて涙を流していた


「さ、家に帰ろう」


ネズミは敬礼をすると萩を登って本にジャンプして消えた


「あれ、ネズミじゃないよな」

「これがゾンビの可能性」ドヤァ

「うぜぇww」


桜は一区切りがついたと思い短剣を手にした


「さて、行く準備はいいかな?」

『いいともー』


こいつらのノリのよさ…最高だ!!


「皆、影に入ってスタンバってくれよ。主は俺のところに来て」


すると桜の指示通りに皆は動き、部屋には3人だけとなった


「あ、聖。お前力セーブしろよ」

「なんで?」

「お前が人に向かってフルで動いたら“見せられないよ!!”か“モザイク”、“照明さん”が全力で仕事しないといけなくなるからだよ」


俺はスプラッタになった人間を見て吐く自信しかないぞ


「大丈夫だろ。人間、そんなやわじゃないって」

「「やわだよ!!」」


桜達の必死の説得もあり、聖はハンマーの籠手の部分しか使わない上に力をセーブすることになった


「それじゃ、行きますよー」


桜は手を前に出した


「って待て。短剣を持ってる奴しかワープできないぞ!!」

「ヤダなー。改善してるに決まってるじゃないですかー。

俺の手に手を重ねて」


…ファイトーって叫びたくなるな


すると聖が

「ファイトー」

「「オー」」


桜はそのタイミングでマナを短剣に送り込み、3人はワープした





「ってなんだよ今の掛け声!!」

「やりたくなった。後悔はしていない」

「俺も考えてた」


桜達は城壁の中にある庭のような場所に飛ばされていたようだ


「罠だな」

「その発想はなかった」

「「なかったの!?」」


桜達の回りには約50人の魔術師、奴隷達が囲んでいた


「いやー、待たさたよ」


すると、小柄な少年が前に出て話し始めた


「僕は獣操師(テイマー)“インフェルノ”。

まさか、こんな見え見えの罠に引っ掛かるとはね」


少年―インフェルノ―は腹を抱えて笑いだした


「ふん。わざと引っ掛かってやったんだよ」

「「嘘つけ!!」」


本当だよ!!

僕ね、魚肉ソーセージがうんたらかんたら


「そろそろ、僕の大事なペットを返しもらおうかな?

悪いけど他の二人にも死んでもらわなきゃね。

やれ」


わぁぁぁぁぁ!!


囲んでいた魔術師(近距離専門)が一斉に雪崩れ込んできた


「さーて、始まるぞー

各々、自由ねー。怪我だけはしないよーにー」


『了解!!』『はーい』


桜達の影から奴隷が出てきて戦いが始まった

それぞれ武器を持って近距離専門は前に出てそれ以外はその場に留まっている


「俺は見物。

鳴も今回は見物な」

「……わかった」


狙いが鳴だからな。動かせるより安全だろ


桜は武器も出さないで飛んでくる魔術を弾いていた

そしてまだ先に動いたのは聖だった


「ふん」

「…かはっ」べちゃ


聖に攻撃された魔術師は吐瀉物と共に血を吐いて倒れてしまった


「おい、聖!!それNGなやつだ!!」

「え?マジ?

調節が難しいんだよな…」


すると聖に殴りかかったやつがいた


「見つけたぜぇぇぇ!!」


聖も反応して籠手で応戦した


ドコォォォォォォ…


攻撃の衝突の反動で回りの魔術師達がぶっ飛んだ


「ガハハハハ!!これだよ…こういうのを待ってたんだ!!」

聖は一旦下がってハンマーを握り直した

目の前には上半身裸でジーンズをはいている男が立っていた


「俺は狂戦士(バーサーカー)“エクスプロージョン”!!お前みたいな男を待ってたぜぇぇ!!」

「…俺はフェイク。なかなかパワーがある…な!!」


聖の後ろから刀を持った男が奇襲をかけたが刀もろとも殴り飛ばされ


「ガハハハハ!!いいねぇ!!ここで一戦向かえるか!!」


エクスプロージョンが腰を沈めたため聖も構えをとった


「ここは人が多いな…

やめだ、やめ!!

こんなところでやってられっか」


エクスプロージョンは聖に背を向けて下がっていった


「なにやってるんだ!!きちんと働け!!」

「だー!!うっせーな!!働けばいいんだろ働けば!!

…そうだ」


エクスプロージョンは振り返って聖を指差した


「お前が戦うなら俺も暴れる。

お前が戦わないなら俺も動かねぇ。どうだ?」


………よし


「俺は」

「聖!!ここで座ってろ!!」

「でも」

「そうすれば相手の戦力を少しは削れるんだよ!!」


桜がそういうと聖は少し考えてトボトボと戻ってきた


「…お前らがやられそうならすぐに戦うからな」


聖はジャイアントを膝の上に乗っけて座った


「だそうだ。そっちも守ってくれよ!!」

「当たり前だ!!だが、攻撃が来たときは話は別だぜ。

どうだ、インフェルノ?敵を動けなくさせたぞ?」

「…ちっ。わかったお前は動くな」

「わかってるよ」


エクスプロージョンはそう言うと寝転がってしまった


「桜!!準備できたから皆、ここに!!」


さっきまで、“死者の書”を高速でペラペラしていた萩は開いている本に手を乗せてそう言った


「皆、集合ー!!

筋肉には当てるなよ」

「わかってるよ」


桜が集合をかけると全員桜達の元に来てくれた


「レッツゴー!!ネズミ君!!」


ん?ネズミ君?


すると、桜達の周囲に黒いもやが発生しネズミ君が姿を現した


「チュー!!」

「なんだ、ネズミごとき」


ネズミ君は男めがけて走った


ドドドドドドド…


「な、なんだこギャー!!」


ネズミ君を筆頭に360度ネズミゾンビが波となり魔術師達を飲み込んだ


「チュー!!」


そしてネズミ君が萩の元に戻り敬礼するとネズミの波は時間が戻るかのようにもやの中に戻っていった


「な、なんだ今のは」

「プハハハハハ!!おもしれー!!最高じゃねーか!!」


魔術師は全員地面に倒れていた


「ネズミ君達の歯には痺れ薬的な物が仕込まれているんだー」

「な、なんだってー!?」


この状況になってもふざけるのが桜クオリテイだ。

クオリティじゃない。クオリテイなんだ←ここ重要


「さて、形勢逆転かな?」


ふざける事に満足した桜はインフェルノに言いはなった


「な…がって…なめ…がってなめやがって!!」


インフェルノは腕を横に振った


「見せてやるよ僕の力を!!英雄(ヒーロー)の力を!!」


どうやらまだ何か来るようだな


真っ暗な夜が光り輝き始めた。

光りの中には赤く光る目ものがいくつも不気味に光っていた。

読んでいただきありがとうございました!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

感想くれたら喜びます!!


え?桜がニートだって?

大丈夫。次の回でチート能力フル活用するから!!

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