表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
激怒する桃色
56/115

第53話≡そろそろ驚かなくてもいいんじゃね?

少し走りぎみですが仕方ないよね



桜はリビングに皆を集めて1つ実験をしていた


「で?どうしたのじゃ?」

「こいつをどう思う?」


桜はデジカメを皆の前に出した


『?』


3人は頭の上に?マークを浮かべるだけでわかっていなかった


「これは…この方が早いな」


桜は3人をカメラで撮った


「わっ」

「な、何をしたんですか?」

「眩しいのじゃ」


あ、フラッシュきるの忘れてた


「ま、こういう機械」


桜が撮った写真を3人に見せると3人は驚きの声をあげていた


「でも、一言欲しかったのじゃ」

「いやー。それはすまなかった」


デジカメは3人に取られて弄られていた


「それで、これがどうかしたんですか?」

「それを使った実験をしようも思ってね」

「ま、また実験…」


3人はあまり浮かない顔をしていた


「よし。どんとこいです」

「わらわも覚悟を決めたぞ。どんな事があっても驚かぬ」

「いやいや、そこまで覚悟決めなくても」

「お兄ちゃんがすることはいっつも心臓に悪いんだよ」


…俺、そんな変な事してるかな?


「それでなにするの?」

「ん?ああ、まずはタイマーをセットして…」


桜はデジカメをセットしてから机の上に置いた


「それでここからが本題」


桜は緊張しながら魔方陣を作り上げていった


「何をしてるんですか?」

「…ま、見てのお楽しみ。

できた!!」


桜は魔方陣にマナを注いだ


「「「え?」」」


桜の目の前には虹色を放つ裂け目ができていた


「いやー、マナが思いっきり取られるね」

「…クー君、どうして」


3人はあまりの出来事にポカーンとしていたがなんとか水奈だけは復活していた


「どうして次元魔術なんて使えるんですか!?」


桜は水奈の声にビックリしていた


「ビックリした。

ほら、ガーゴイルと戦った時に使ってたから覚えたから…ね」


桜がそう言うと3人はため息をついた


「なんかもう…兄上の実験で驚くなって方が無理な気がしてきたわい」

「私も自信ないよぉ…」

「そろそろ馴れると思ったんですが…

それでクー君はどうして次元魔術なんか使ってるんですか?」


ふふふ、その質問を待っていた


「この魔術の安全確認にね」


桜はデジカメにこっちに戻るための魔術をかけて次元の裂け目に放り投げた


「後は待つだけ」

「あれ?私達を呼んだ理由は?」

「それはあれだ。3人いれば写真の場所がわかると思ってさ」


次元開いてみたらまったく違う世界とか笑えないからな


ボトッ…


「お?来たみたいだな」


3人は桜の操作するデジカメを除きこんだ


「…3人とも近いんだが」


3人はそれを聞いてから桜の体にピタリと寄り添った


…どけてくれないのね


桜が撮った写真を確認すると草原の奥に城のようなものが見えた


「…ひとまずこの地球じゃないな」


理由の1つに空にいくつもの大きな星々があったからだ


「懐かしいね」

「そうじゃの。

こっちの世界には夜にしかみえんからの」

「月の事ですね。

あれもあれで綺麗なんですがやはり故郷が恋しくなります」


…どうやらここが皆のもといた世界みたいだな


「でもここって私見たことないよ」

「わらわもじゃ」

「私も知りませんね」


…誰も知らないところみたいだな


「お兄ちゃん、お兄ちゃん!!

もっと撮ってみよう?もしかしたら他の所とかとれるかもしれないよ?」

「わかったから離れろ!!」

「いーやーだ!!」


桜が引き剥がそうとしても離れないため諦めて桜は次元魔術を使った


ボトッ…


「…お?さっきとは違うところだな」


3人に渓谷のような所の見せると朱音に動きがあった


「これ…私の町だ…」

「おお!!

…朱音ってすごいな」


こんな所で生活してたらあんだけ強くなれるよな


「懐かしいな…でも」


朱音は目を少し赤くしながら桜に抱きついた


「ここが一番だね」

「む、朱音離れてください」


水奈が朱音を引き剥がすと代わりに神楽が引っ付いてきた


「次はわらわの番じゃ」

「…お前ら俺が困ってるの見て楽しいか?」

「気にするでないのじゃ」


…水奈から変なオーラが出てからやめてほしいんだが


「ほら、兄上。早くやるのじゃ」

「はぁ…はいよ」


桜は同じことをすると今度は和風の城が写っていた


「おお!!今度はわらわの街じゃ!!」

「今度は神楽…何となくつかめたかも。

神楽の街は昔の日本みたいだな」

「うむ!!この前の神社は懐かしかったのじゃ!!」


神楽は写真を見ながらはしゃいでいる


「さて、次は水奈だな」

「え?え?私ですか!?」

「うん。確かめたいからね」


桜は水奈に向かって手を伸ばした


「わ、わかりました」


水奈は桜の腕に抱きついた


「…いや、手を握るだけでよかったんだが」

「い、いえ。私もこれでお願いします」


…うん。可愛いは正義


桜はあっちの世界の写真を撮ると大きな湖の中に半透明の城が建っていた


「わぁ…私の故郷ですよ!!」

「…やっぱりか」


桜は次元魔術の法則を見つけ、水奈はカメラを持ってはしゃいでいた


「いやー、色々とわかったよ。ありがとな3人とも」

「お兄ちゃんの実験楽しいから大丈夫!!」

「あ、私夕飯作っちゃいますね」


水奈は台所に行きリビングには朱音、神楽が残っていた


「ところで神楽のアイテムってどんな能力なんだ?」

「どうしたんじゃ藪から棒に」

「魔術使ってたらふと思い出してさ」


桜達はまだ神楽がアイテムを使っているところを見たことがなかった


「わらわのアイテムはものに負荷をかけるものらしいぞ」

「負荷?壊れやすくとか?」

「そう言うことじゃ」


…そういうのって大体どこかにプラスがあるんだけどな


「神楽、それって逆に壊れ難くできたりしないのか?」

「…試したことないからの」


桜はナイフを錬成して神楽に渡した


「それに切れやすいけど壊れやすいようにかけれる?」

「うむ…やってみるかの」


神楽はナイフを握ると手から黒いもやが生まれナイフに染み込んでいった


「ひとまずはやったができたかはわからんぞ」

「いいって。ものは試しだ」


桜は小さいハンマーを錬成して神楽が負荷をつけてくれたナイフを構えた


「これすごく硬く作ってるんだよね」


桜がナイフを一振りするとハンマーはバターのように斬れてしまった


「おお…すごい切れ味」

「…兄上よ。実は物凄く柔らかいという落ちじゃないじゃろうな」

「当たり前だろ」


桜はベランダに出て斬れたハンマーで石を叩くと簡単に粉々になった


「な?」

「確かに硬いの」


桜は台所に行き水奈にステーキようのナイフを借りた


「でも、切れるのには弱いからこんなんで」


桜がスッとナイフを動かすと簡単に斬れてしまった


「なんだ。負荷だけじゃないじゃん」

「本当じゃの。わらわも初めて知ったわ」

「ま、これで戦闘してもらうとき色々とできるって事か」


桜は1つの作戦を頭の中で企てていた


「皆さんできましたよー」

「待ってました!!」

「お腹減ったもんね」

「わらわもぺこぺこじゃ」


ま、何事も早い方がいいよな


桜達はその日クエストに向かうことになったのだった




桜達は深夜に森の中にいた


「クー君、どうしたんですか?

お金には困ってないと思いますが」

「ん?お金じゃなくて試したい事があってな」


今回のクエストはヘルハウンドを討伐しろとのことだった


「ヘルハウンドなら神話生物だし魔物だろうなって思ったから」

「憑き物じゃダメなんですか?」

「うん。憑き物じゃダメなんだよ」


ペキッ…


「ん?…なんかの動物か」


桜はこういうホラーは苦手なため何も聞こえなかった事にした


桜達が歩いていると開けた場所に出ることができた


「ころ……ぜ…ん…す」


暗闇の中には赤く目が光っており、なにやらぶつぶつと呟いている


「さて、戦闘開始だな。

朱音、水奈。あいつの誘導よろしく。

あんまり怪我させない方でよろしく」

「わかったよ!!」「了解です!!」


朱音が前に水奈が後ろになってヘルハウンドに向かった

ヘルハウンドも二人を敵と認めたのか素早い動きを見せて朱音と火花を散らしている


「神楽、これにかけてくれ」


桜が作ったのは半分が赤く、半分が青い端が獣の口のようになっている鎖だった


「赤にマナから魔素。青は魔素からマナになるように負荷をよろしく」

「わかったぞ」


桜はその間に筒の中に鎖が入ってる武器を2つ作った


「神楽、準備は?」

「大丈夫じゃ」


神楽の準備も終わり道具は全部揃った


「神楽、呼んだらそれ持ってきてくれ」

「任せておくのじゃ」

「いい返事だ」


桜は筒を2つ抱えてヘルハウンドに向かった


「グオッ!?」

「まずは片方をもらうぞ」


桜がヘルハウンドの近くに筒を刺すと鎖が飛び出し右手足に巻き付いた


「次はこっち」


もう片方に残りの筒を刺してヘルハウンドの動きを完全に封じ込めた


「グォォォォォォン!!」

「神楽!!」

「待ってたのじゃ!!」


桜は神楽から鎖をもらい赤い方をヘルハウンドの腕に噛ませた


「グァ!!」

「悪いな。痛いよな」


桜も青い方を自分の腕に噛ませた


「…なかなか痛いな」

「お兄ちゃん!?なにしてるの!?」


3人が動揺していると鎖が黒く光りヘルハウンドと桜に流れ込んでいく


「グルルルル…グルル…」


よし、段々と落ち着いていってるな


「はぁ…何とかなりそうだ」

「クー君!!血が出てるじゃないですか!!」


桜は武器の構成まで考えていなかったため適当な作りになって自分も血を流していた


「そうだな。痛かったし次からはもうちょっと痛くない作りにするか」

「そういう問題じゃ…あー、もー、クー君!!」


その怒りは理不尽じゃないか?


「…ここは」

「お?目覚めたか」


桜がヘルハウンドを見るとすでに戦意はなかった


「人間…それにこの状況。

俺を殺すのか?」


まあ、目覚めて縛られてたらそうなるよな


「しないって。これは単なる俺の安全策」

「信用できないが」

「それなら早い話お前の命は俺次第って事」


そう言ったとたんヘルハウンドの表情がこわばった


「もう。お兄ちゃんが変な事言うから」

「信用されないなら脅した方が早そうじゃん。

さてバウンド君。手短に話すと、ここは君の生まれた世界じゃない。でも俺なら君を生まれた世界に帰すことができる……かも」


桜がそう言うとヘルハウンドはどうにも言えない顔になっていた


「ひとまず、暴れないからこれを外してくれないか?食い込んで痛いんだ」

「俺もそれは思った」


桜はヘルハウンドの鎖を1本残して外して水奈に治療させた


「ここは違う世界なんだな」

「そうだな。

でも残念ながらバウンド君はここに残れないんだ」

「確かに。ここはマナが強すぎる」


桜が説明をしているとヘルハウンドも段々と砕けてきた


「それで本当なら殺さないといけないんだが…

俺にはバウンド君を元の世界に帰す方法がある」

「本当か?」


桜は首を縦に振った


「頼んでもいいのか?」

「戻りたくないなら話は別だけどな」


戻りたくないって言うのは聞きたくないぞ


「いや。出来れば戻りたいがそれはもうできるのか?」

「ああ。簡単にできるぞ」

「なら急ごう。俺も家族が心配だ」


あー、家族が心配って理由なら迅速にやってやらないとな


桜はヘルハウンドの鎖を解いて肩に触れた


「あ、だから今日行こうなんて言ったんだ」

「そう言うこと」


桜は次元魔術を使って大きめの裂け目を作った


「ここに入れば戻れるはずだ」

「…本当に大丈夫なのか?」

「いちよ、実験はして無事だったから大丈夫だと思う」


あの時はカメラだったけど


「まあいい。どうせ一度死んだ命だ」


そんな風な考え方をしてくれて俺は心底救われてるな


「もう、来るなよ」

「気を付けるよ」


ヘルハウンドは次元の裂け目に飛び入り姿を消した


「ふぅ…一件落着」

「落着じゃないですよ!!何してるんですか!?」

「いや、でもこれで」

「正座!!」

「…はい」


桜は水奈に正座をさせられた


「アルファさん。これはどういう事ですか?」

「「「「え?」」」」


声の聞こえた方を見るとそこにはなぜか桜と決勝で戦ったガルシオンが立っていた


「…なんでここにいるんだよ」

読んでいただきありがとうございます!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

感想くれたら喜びます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ