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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
激怒する桃色
52/115

第49話≡第三回戦~VSバルクラス~

頑張って考えた結果がこれだよ


伏線はもうちょっと上手く張っておけばと後悔



「あ゛ー、疲れたー」


桜は家のソファーに倒れこんだ


「お疲れ様です。マッサージしましょうか?」

「んー。夕飯後にお願いしてもいいか?」

「任せてください」


これで筋肉痛の心配はないだろう


「朱音、体は大丈夫か?」


桜は筋肉痛というワードで今日の事を思い出した


「うん。全然大丈夫。お兄ちゃんの方が心配だよ」


桜は朱音の苦笑に苦笑でしか返せなかった


「それにしても酷かったの」

「…俺の試合?」


意外と神楽って辛口なんだな


「うむ。観覧者の兄上に対するブーイングが増してると思っての」


あー、なんだ。その事か


「そりゃ、こんな怪しい格好してる上に、一回戦で水の魔術使わないでナメプしてると思われてるからな」

「兄上はなぜ一回戦で水魔術を使わなかったんじゃ?」


なんで?か…明確な理由がある訳じゃないんだよな…


「使う機会が無かったから使わなかったんだよな。

紫森さんには水の魔術を使っても意味無かっただろうし」



あの盾が触れたものを弾くなら水が触れた時点で効力無くすだろうし


「わらわは兄上が皆から批難されるようで悲しいぞ」


…家族をバカにされるのは辛いもんな


桜は神楽の頭を優しく撫でてあげた


「ごめんな。もう少しだけ我慢してくれ」

「そんな。一番辛いのは兄上じゃ…」


……だー!!やっぱりこんなじめっとした空気は性に合わねー!!


「神楽。マッサージがてら背中に乗って」

「う、うむ。こうか?」

「あー、きもちいい…」


神楽の体重が調度いいんだよな…


「…兄上はおなごに踏まれて喜ぶのか?」

「それはない。神楽の体重が調度いいんだよな…

あー、背骨がボキボキ鳴るー」


桜は家の中では外の目を気にせずに伸び伸びと暮らしていた





桜達はワープしたあと県別の控え室にいた


「アルファ、そろそろ時間じゃぞ」


これって時計見れないのが不便なんだよな…


「昨日の試合時点でわしらの県に残っておるのはお主とアヌビスだけじゃ。頑張るんじゃぞ」


桜は控え室に三人(自分を含めて)しかおらず誰が残っているのか気になっていた


「これで僕たちが勝ち上がれば次の試合で当たるね。

君とも是非戦ってみたい。次の試合で会おうじゃないか」


桜は頷いてから何かを書いて控え室を出た


「…ふふふ、そうだな。僕も勝たないとな」


『これで負けたら笑うからな』


「僕は笑われるのが好きじゃないんでね。クー君」


アヌビスはマスターの耳にも届かないほど小さく呟いた





『試合も中盤へと入って行きました。

ここからは文字通り死闘になり、面白い試合が増えていく事でしょう!!』

『ガルシオン選手も半分はおろか、10分の1削れればいいほうとなかなか調子が良さそうですね』


桜は試合の準備を進めながら聞いていた


『でも、今大会ではいまだにノーダメージの選手がいますね』

『アルファ選手ですね。彼は本当に面白い戦いかたをしますね。

あの格好を直せば少しはブーイングも減らせると思うんですが…』

『彼にも彼なりの理由があるんでしょう。

そんな彼は次の試合に登場です。

試合のカードは宮城の“ウェポンブレイカー”こと“バルクラス”選手と

謎の多き岩手のダークホース“アルファ”選手だ!!』


『(ウェポンブレイカーとか…嫌な称号もらってるな…)』


『さて、皆様にわかるように両者のアイテムの紹介です。

バルクラス選手はアイテム武器喰らい《ウェポンイーター》と邪眼の急所撃ち《バランスキル》を所持しています』


『(うわー、邪眼持ちか…初めて戦うな…)』


『一方アルファ選手は。“地上の贈り物(アースウェポン)”を持っています。

この試合、いくつの武器がフィールドに散らばるのでしょうかね?』

『これが終わったら、アルファ選手は清掃員さんにも恨まれる事となりましょう』

『『あははははは』』


『(いやいや、それって笑い事じゃないから)』


『さて、時間となりました。準々決勝、バルクラス対アルファ。どのような試合になるのでしょうか!!』


『(さて、待たせるは嫌だし、とっとと行くか)』


桜はカプセルに入ってワープした


『おお?まず出てきたのはアルファ選手だ!!』


わぁぁぁ‥

ブゥゥゥゥ…

『前よりも歓声が少なくブーイングが増えてますね』

『前回の試合の影響でしょうね。

初めの試合に水魔術を使わなかったのも悪評の1つでしょう』


…今、話せたら確実に弁解するのに


『おお?バルクラス選手も入場だ!!』


入場したのは上下ジャージで腰にベルトと日本刀を挿した20代後半の男だった


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!


『す、凄いです!!会場から割れんばかりの歓声が!!』


歓声の中には桜に対する言葉も含まれていた

桜はバルクラスが近づいて来るのを感じて近づいた


「まあ、その、なんだ。よろしく頼む」


『(おお。この人には好印象だ)』


桜は紙にペンを走らせてバルクラスに渡した


『よろしくお願いします

悔いがないよう戦いましょうね

この紙を呼んだら手を放してください』

「ああ、頼んだぜ。ダークホースさん」


パラッ…


二人は握手をかわすと一定距離離れた


「今回はいい印象だね」

『だよな。でも邪眼持ちだから気を引き締めて戦うぞ』

「私はいつでもマジメだもーん」


桜の前には画面が現れ銀の背景にバルクラス

VS

黒の背景にアルファと書かれていた


『怪我しない程度に頑張ってくれよ』

「お兄ちゃんこそ簡単に死なないでね」


3


「私はお兄ちゃんの奴隷、銀狼!!」


2


「俺、バルクラス、奴隷。バニップ」


そう言ったのは細両手に包帯を巻いている少年だった


1


『俺が主の方を担当するからよろしく』


Fight!!


「わかった!!」

『ア、アシスト:スピード!!速いって』


朱音は聞くと同時に飛び出してバニップをうまく誘導した


『(はぁ…さて、俺もやりますか)』


桜は地面に手をついて日本刀を出した


『おおっと?アルファ選手、バルクラス選手相手に太刀で挑むつもりのようだ!!』


『(普段使ってる人に試しても通るのか知りたいんだよね)』


桜は太刀を鞘に納めたままバルクラスのもとまで近づき一閃した


「はぁ…太刀筋がまだまだだ」


キンッ…


桜の太刀は半ばで折れ、どこかに飛んで刺さった


「お前の太刀筋ならアイテムを使うまでもないな」


『(うーん。やっぱり使えるようになるだけでそれ以上にはなれないか…)』


桜はその場をウィンドウボムを使って逃げ、折れたら刀身を4本のナイフに変えてバルクラスに投げた


「これは使うか」


キンッキンッ!!


投げたナイフはバルクラスの太刀を2振りされただけで全て折れていた


『流石はバルクラス選手だ!!投剣ですら折ってしまったぞ!!』


『(…ナイフみたいな刀身がちっちゃいのでもできるのか)』


「キャッ!!」


桜の耳に朱音の声が聞こえたのでそっちを見ると五分五分のダメージ量で戦っていた


「もう、怒ったんだから!!」


『…大丈夫そうだな』


「どこ見てんだ?」


桜は盾を作ってそれを身代わりにエアーボムを使って逃げた


「どうした?逃げてばかりか?」


『(…さて、遊んでみるか)』


桜はワイヤー付ナイフを投げて軌道を変えながら襲わせた


「それが武器って時点でアウトだ」


全方向から狙ったはずのナイフは一太刀で無力化された


『(…全部刀身が被らないように投げたのにな)』


ナイフを見ると全て違う場所が斬られているのに無力化されていた


『(…となると、アイテムか邪眼に武器に当てたら無力化的な

のがあるんだろうな)』


「俺のアイテムは武器を喰う…

だから“武器喰らい(ウェポンイーター)”なんて呼び名なんだよ」


『(…どうにか打開できないかな。

……あ、そういえば俺の中学のノート(黒歴史)に)』


桜は地面に手をついて武器を錬成した


「だからどんな武器を出そうと無断なんだよ」


『(ふふふ、俺の中学時代(黒歴史)なめるなよ?)』


桜が地面から両手で引っ張り出したのは半透明の赤い大剣だった


『アルファ選手、今度は大剣を取り出した!!

しかし彼には武器は通用しないぞ!!』


桜はバルクラスや実況を無視して大剣を構えながら攻撃を仕掛けた


「ふん。バカが」


キンッ!!


桜の大剣は半ばで折られてどこかに飛んでいった


『あー、やはり折られてしまった。アルファ選手はどのように…ん?』


桜はその場を離れて折れた剣の元まで駆けた


『(さて、これが武器の能力まで取られてなければ何とかなるぞ)』


桜は残っている剣で破片に触れた


『よし。何とかなるぞ』


剣と破片は合わさっていき大きな斧に変貌した


「…なんだその武器は」


『こ、これはどういう武器なのでしょう?折れた大剣が合わさり斧へと変貌しました!!』

『このような武器を見るのは初めてです』


桜は大きな斧にワイヤーを巡らせてからまたバルクラスに立ち向かった


「何度来ても…は?」


折れた斧は空中でワイヤーに引かれて剣にくっつき歪な形の剣に変わった


「…なら何度でも壊し尽くしてやるよ!!」


桜はバルクラスに合わせて半透明の武器を振るった。

剣は何度も壊れ破片がどんどん細かくなった


『(さて、そろそろだな)』


桜が少し下がると破片は集まり盾が造られた


「やっとか…だが俺の勝ちのようだな」


桜の盾は一閃されただけで脆くも壊れた


『(…あれ?この武器、壊される毎に堅くなって盾も中々堅くなってるはずなんだけどな

ま、これで完成したんだけどな)』


盾は破片に変わって桜の上から降り注いだ


『これは勝負ありか?

アルファ選手の武器は粉々になってしまったぞ!!』


桜はなんの武器も作らずに素手の構えをとった


「…武器を使わなければ戦えるとでも?

お前の負けだ。諦めろ」


バルクラスが桜に瞬時に近づいて首を狙って太刀を振るった


ガキンッ!!


「は?」


『こ、これはどういう事だー!?』


桜はマントから片手だけ出して太刀を受け止めていた


『HPも減っていない!!これはどういう魔術なんだ?!』

『あの武器が関連しているのでしょうか?』


桜の手には半透明の結晶が固まって太刀を受けていた

がバルクラスはまだその事に気づけていない

「ど、どういう事だ!!」


桜は驚いているバルクラスを無視して空いてる手に風の魔術を組んで殴った


「ぐふっ」


バルクラスは吹き飛び桜との距離を一気に離した


『“エアーコーティング”風をまとわせて威力を半減や増加させるC等級魔術です』


バルクラスのHPは一撃3分の1にまで減らされていた


「な、なんでだ…武器使ったならこいつが反応するはずなのに…」


『(この人のアイテムって武器そのものか…

てか、武器に反応するなら大丈夫だな)』


桜はバルクラスに近づいて拳を振るった


「どうして反応しないんだ!?」


バルクラスは太刀で応戦するが体を狙うが弾かれてしまっている


『(仕掛けがバレる前に片付けたいんだよな…)』


桜はその隙にバルクラスに拳を入れる


『…武器喰らい(ウェポンイーター)って武器に反応するんですよね』

『はい。そうですね』


『(…気づかれたか)』


『防具には反応しないんでは?』

『と言うと先程の武器が防具に変貌したと?』


『(…バレた)』


「くっ。そう言う事か」


桜はバックステップしてから水の弾丸を空中に

地面につくと同時に棘を生やしてバルクラスを襲った


「くっ、避けきれない」


バルクラスはかわしきれなかった魔術の分のダメージをくらい残り3分の1まで減った


『すごい猛攻です!!バルクラス、耐えきる事ができるのか!?』

『魔術の使い方も上手い…

彼は魔術騎士なのかもしれませんね』


『(魔術騎士って響きが格好いいね)』


桜は怯んでるバルクラスに近づいて足、肩を殴って怯ませつつ、蹴り等も加えてHPをどんどん削っていく


「…な…なめるなよ!!」


バルクラスが太刀を上に構えて振り下ろそうとする


『(うん。その構えはダメだな)』


桜は地面に手をついて土の魔方陣を作った


「うおおおおおお!!」


桜はバルクラスが太刀を振り下ろすよりも早く棘を生やしてバルクラスを串刺しにした


『決まったー!!この攻撃には流石に耐えきれないようだ!!』


「ゴハッ……負け…みたいだな」


串刺しにされたバルクラスは手を動かそうとしているが動かなかった


「悔しいな…

また勝負を申し込ませてもらうぞ」


『(えー、それは勘弁かな…)』


「それまで…負けんなよ」


バルクラスはそう言って消えた


『アルファ選手、またしてもノーダメージ!!

奴隷の方は半分まで削れてしまったが素晴らしい試合だったぞ!!』


『(ま、バルクラスさんとはもう会わないだろうし大丈夫だろう)』


そんな事を思ってると桜もフィールドから姿を消した

読んでいただきありがとうございました!!

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