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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
激怒する桃色
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第48話≡第二回戦~VSカジキ~

べ、別に後半書いてて朱音のアイテム思い出したりしてないんだからね!!

勘違いしないでよね!!


あれ?なんだろう吐き気がする



次の日

桜達はまたマスターの部屋に集まっていた


「いまのところ脱落者は一人だけじゃな。

良い進まり具合じゃ」

「す、すいません…」

「いいんじゃよ。相手がヴァンパイア家の娘だったのが運がなかったんじゃ」


どうして、皆が二日目にマスターの部屋にいるかと言うと試合後にはマナが少なくなりベストな状態で戦えない事が主な理由だ


「では、行くかの」


マスターがそう言い全員がワープした





『さて、次の試合は岩手のダークホースこと“アルファ”

VS

福島の“グラビィティ・タイタン”こと“カジキ”だ!!』


桜は観客が盛り上がる前にカプセルに入って移動した


わぁぁぁぁぁ…

ぶぅぅぅ…


桜に対する観客の反応は二つ有った


『おおっとブーイングだ!!』

『前回の紫森選手の試合で意見が別れてしまったんでしょう』


あれ?俺そんな酷いことした覚えないんだが…


『落とし穴の時でしょうか?』

『あの時に穴を深くして拷問紛いの事をしたのが原因だと思いますよ』


拷問紛いって…

確かにこの格好で怪しさが増してるのは認めるが…


『それに奴隷に兄と呼ばせているのもあるのでは?』

『あー、それは私も引きました』


…なんだろう目から汗が


わぁぁぁぁぁ!!


桜の向かいに現れたのは両腕にパイルバンカーを着けた男だった


『続いてカジキ選手の入場だ!!彼は一回戦でも奴隷とのコンビネーションを発揮して勝ち進んで来ました』


『やれー!!』

『変態なんか倒しちまえ!!』


『これは凄いですね。アルファ選手とは真逆の反応です』


…一戦しただけでこれか


カジキは観客に手を振りながら桜に近づいてきた


「俺はお前のような変態が嫌いなんでな即行で叩かせてもらうぞ」


…俺も嫌われたもんだな


『ま、適度によろしく』

「ふん」


カジキは読んでから紙を千切って投げ捨てた


あらら。本当に毛嫌いされてるな


桜は肩をすくめながら戻った


「お兄ちゃん、嫌われるような事したの?」

『さあ?ま、これで心置無く攻撃できるだろ?』

「あはは。それもそうだね」


桜の目の前に画面が現れた

画面には金色の背景にカジキ

黒い背景にアルファと書かれていた


3


「俺はカジキ様の奴隷、グーロだ!!」


グーロと名乗った少年の手には大きめの斧が握られていた


2


「私はお兄ちゃんの奴隷、銀狼だよ!!」


1


「やはりお前は変態のようだな!!グーロ、全力で叩き潰すぞ!!」

「わかった!!」


Fight!!


カジキから怨みしか感じられないんだが…


「グーロ、行くぞ!!」

「はいよ!!」


グーロが手を振り下ろすと桜達は体に違和感を感じた


「なんか、ガーゴイルの時に似てる」

『…どうやら重力増してかけられてるみたいだな』


『出ましたね、奴隷のアイテム“重力のグラビィティフェッターズ”だ!!

さらにカジキ選手のアイテムは“無干渉ノーマルパス”だ!!』

『カジキ選手には目視できないのに自身に影響する技は一切受け付けなくなりますからね。

コンビとしてはこれほど相性のいいものはないんじゃないでしょうか』


『(…ま、動けないほどじゃないしな)』


『アシスト:スピード、スピード』


桜は朱音に2回、スピードのアシスト魔術をかけた


『これで多少は早く動けるよ』


桜がそう言うと朱音は少し体を動かした


『動けそう?』

「うん!!さっきよりも楽になった!!」

『これ、負荷が凄いから早く終らせるぞ』


俺がやったときは筋肉痛が酷かった。

あれは、もう体験したくないんだよな


『それじゃ奴隷のほう、よろしくできるか?』

「まーかせーなさーい」


朱音はそう言うと奴隷に向かって駆け出した


「どうだ?重力に押し潰される気分は?」


桜が前を見るとカジキは後少しで殴る事のできる範囲まで来ていた


『ま、一回は受けたことあるからな…』

「これでお前は一歩も動けまい!!」


桜が後ろに飛ぶと重力が作用して上手く動く事ができなかった


『(…後で重力かけて生活でもしてみるか)』


『ああ!!アルファ選手、上手く動くことができない!!このまま勝負は決まってしまうのか!!』

『風化魔術だけではこの状況を変える事は難しいですね。

勝負の分かれ目はアルファ選手か倒される前に奴隷勝負でアルファ選手の奴隷が勝つことができれば勝てるかもしれませんね』


『(あ、そうかカジキの奴隷が倒れればこれってなくなるのか)』


「ふん。その前にお前は俺の釘に突かれて終わりだ」


カジキは桜を殴れる範囲まで来ていた


『(…これって歩かなければ問題なくね?

てか、こいつも爆撃使いか…もういいって)』


「終わりだ!!」


カジキが桜を殴り付けた


ブシュッ!!ドガーン!!


殴ると同時に腕の釘が打ち出され地面をえぐり、爆撃魔術で破壊力が増した攻撃が地面にも当たり土埃が舞った


『決まったー!!重力が増してるエリアでの上からの一撃は重いぞ!!』

『…どうやらかわしたみたいですね』


桜のHPは少しも減っていなかった


「な!?お前!!」


『(まあ、見せてなかっただけだしな)』


桜はカジキの後ろ側に回っていた

「お前、水も使えたのかよ!!」


桜が通った道は氷ついていた


『これは驚きだ!!

どうやらアルファ選手は風化魔術使いではなく植物魔術使いだったようだ!!』

『どうやらそうだったようですね。

前の試合では水魔術を隠して戦っていたようですね』


『(隠してたんじゃなくて、使う機会がなかっただけなんだけどな)』


桜は一度地面に触れてナイフを出現させて背中から斬りつけた


「くそ!!」


カジキは前に前転するように桜からの攻撃を避けた


『(すこし、様子見するか)』


桜はきちんと立たずに片足をついてナイフを構えた


「てめぇ、今までなめてかかってたのか!!」


うーん、そんなことはないんだけどな

伝える手段もないんだよな


桜は答える事ができないため戦闘を続行した

まずは上に向かってナイフを投げた


『(腕辛いな…この重力なくせれば

…あ、忘れてた)』


桜は両者が対等に戦える案を思い付いた


「は!!どこに投げてやが」


言葉の最中に重力で加速したナイフがカジキの体、ギリギリかすめた


『(この攻撃、全然じゃん。

当てれる気がしないもん。

これなら朱音の方がいっか。

よし、プランBでいこう)』


「この野郎!!」


カジキの攻撃を氷の上を滑るようにかわした


「くそ!!この野郎ちょこまかと」


『朱音、その奴隷のアイテム、奪えるか?』

「…あ、私、自分のアイテムすっかり忘れてたよ」


『おや?桜の奴隷が槍を片方捨てました。いったい何をする気なんでしょう?』


朱音は素早くグーロに近づいて攻撃が来る前にアイテムを取った


『(よし、体も軽くなった)』

「お兄ちゃん、これって意外と短いからね」

『その時はまた取ってくれるだろ?

朱音は強いからできるよな?』

「うん!!当たり前じゃん!!」


「これでくたばれ!!」


後ろから殴ろうとするカジキに対して、桜はきちんと立って動かなかった


ブシュッ!!ドコーン!!


「な、なんで、そんなに早く動けるんだ!?」


桜は踊るように回って釘をかわした


『こ、これはいったいどういう事でしょうか!?』

『あの奴隷のアイテムが分かりました。

あれは“アイテムトレジャー”。相手のアイテムを少しの間使えなくするアイテムです』


『(この人、本当に物知りだな)』


『という事はその間、重力状態ではなくなるっていう事ですか!?』

『そう言う事になるます。

カジキ選手にとっては相性が悪い相手ですね』


「くそ…くそ!!なんでこう上手くいかないんだよ!!」


カジキは怒りに任せて腕を振るうが桜に当たる気配がない


『朱音、無理にダメージ負わせようとしなくていいからな』

「了解。遊んでるね」


朱音はグーロの斧を軽々と避けながら蹴りや槍を突きだしてダメージを与えていく


『(こいつらの装備相手が動き遅いの前提だもんな、動きの速い朱音だけで対処できたんじゃね?)』


「くらえ!!」


桜はカジキのパンチを避けてわき腹から横に一閃した


『やはり動きの速いアルファ選手にはついていくことができないのか!?』


解説者がそう言った時、桜は重さに耐えきれず片足をついた


『(っと時間切れか…もっと攻撃してればよかったな)』


「グーロ、お前は避ける事だけに専念しろ!!」

「わ、わかった!!」


逃げるグーロを朱音は追おうとするが重力のせいで追い付く事ができない


「ごめん、お兄ちゃん」

『いーや、大丈夫。

なんとかできるよ。ありがとう、朱音』


「よそ見してんじゃねーぞ!!」


『(残念。それは予測済みだ)』


桜は氷の道を走ると後ろで凄まじい音が響いた


「くそ…くそ!!どうして当たらねーんだよ!!」


『(焦ってる焦ってる。こういう時の攻撃ってカウンター入れやすいってラノベにも書いてたけどその通りだな)』


桜は近くにいるカジキにナイフを投げたまた前転でかわされ、ナイフも地面に落ちた


『(うわー、飛距離ないな…

やっぱり近づいて斬りつけたりした方が早いか)』


と思いながら“グラウンドソーン”を使ったが爆撃魔術で回避されてしまう


『(…やっぱり近づこう)』


桜はカジキの目の前に氷で滑って移動した


「当たれー!!」


ブシュッ!!ドコーン!!


桜の予測通りに殴りつけたが桜には当たらず、桜は右側に移動した


桜は地面に手をつけて小さな壁を作って手を当てた


『おお!!確かにあの距離なら回避をされても当たる確率は高い!!』


『(エアーボム)』


空気に弾かれた壁は砕け、中から弾かれたいくつものナイフがカジキを襲った


「クッ…ひとまず距離を」


動こうとしたカジキはナイフから引っ張られ動きが封じられていた


「ワ、ワイヤー!?こんなもん!!」


カジキはワイヤーが取り付けられてる地面を殴ろうとした


『(カジキが釣れた…完全に漁師だこれ)』


桜は氷を使って避け、カジキは地面を殴った

ドコーン!!


「グハッ」


カジキの腹にはナイフがいくつか刺さっていた


実は桜が壁を作ってる間に自分の足下の地面の中にナイフを錬成して仕込んでいた


「くそ…こんなところで…」


『(声からしてもう少しだな)』


桜は地面に手を置き氷魔術を使って氷の棘を作った


「くそがー!!」


『最後の技は“ドライソーン”刺さることだけに特化しているので耐久は期待できませんね』


冷静に解説している間にカジキは光となって消えた


『な、なんと勝者はアルファ選手だー!!この選手は本当、何者なんだー!!』


『(いやー、よかった、よかった。なんとか勝てたよ)』


ブゥゥゥゥゥゥ…


『(…なんでだろう。始まるときよりもブーイングが強くなってる気がする)』


『いやー、今回の東北大会はとても面白い展開ですね』

『本当にそうですね。まったく予測がつきません。もしかしたら岩手の久々の優勝もありますよ』


…決勝まで勝っちゃったらたぶんあのヴァンパイアの人とだろうな…

気が重い


桜はそんな事を思いながらフィールドから姿を消した

読んでいただきありがとうございます!!

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