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第45話≡今年の運勢は!?



「皆今日は遅くまで起きてるんだぞ」


クリスマスから6日がたった

今は12月31日お昼少し過ぎだ


「何かあるの?」

「日本の風習で今日の12時にそばを食べるというのがあるんだよ」

「ほう。わらわの国にもそれに似た風習があったぞ」


そう言ったのはクリスマスに渡したカチューシャを着けた神楽だった


「しゃがわらわも聞いた事があるだけだったんじゃ。

是非やってみたの。面白そうじゃ」

「だろ?でも俺は昼寝は必須なんだよな」


ま、俺は基本的に1時まで起きてるが保険は必要だろう


「兄上。提案があるのじゃが」

「提案?」


神楽が髪の毛をわさわささせながらそう言う


「ここに布団を持ってきて皆で寝ると言うのはどうじゃろ」


その提案に二人がビクリと体を震わせた


「いやいや、俺は自分の部屋で」

「いいですね。家族の親睦を深める事ができるじゃないですか」


水奈が台所から戻りながら言う


「そうだよ。私、お兄ちゃんと寝たことないもん」

「えーと…皆子供じゃないじゃん」


桜は必死に逃げ道を探した


「わらわは子供じゃぞ?」


神楽がニヤニヤしながらそう言ってくる


「兄上よ、諦めるのじゃ。3対1じゃぞ」

「………」


周りを見ると皆桜を笑顔で見ていた


「はぁ…降参。皆で寝ようか」


桜がそう言うと水奈と神楽が部屋に戻り、布団を二組分持ってきた


「水奈、四人だと足りなくないか?」

「大丈夫ですよ。繋げれば入るもんです」


水奈はニコニコスマイルで布団を敷いていく


「私はお兄ちゃんの隣ね」


朱音はそう言うと布団の端っこに陣取った


「わらわは構わぬぞ」

「…でしたら私も」


水奈も朱音から一人分開けて陣取った


「俺はソファ」

「兄上は真ん中じゃな」


桜は神楽に押され朱音に体術で倒されて真ん中に寝てしまった


「え?ちょっ」

「男らしくないよお兄ちゃん」

「うふふ、いい抱き心地です」


寝たとたん二人に腕を捕まれた


「で、わらわはここじゃ」


神楽はそう言うと桜の上に寝転がり胸板を枕にした


…ギュ


「二人とも無言で腕を締め上げるのは止めてくれないか?すごく痛いんだ」

「兄上が変な動きをしたらわらわは寝れぬから動いてはダメじゃぞ」


…俺寝れるのかな?


「ではお休みじゃぞ」

「私も寝させていただきますね」

「おやすみー」


三人はそう言うと目を瞑り数分で寝息が聞こえてきた


……俺も寝よう


桜は頭の中で新しい魔方陣を考えながら、極力現状を考えないように眠りに着いた





次の日の朝。

桜達は出掛ける準備をしていた


「くふふ、お祭りとは楽しそうなのじゃ」


横には和服をきている神楽がいる


「ま、はぐれないようにな」

「子供扱いするでないわ!!」


あれー、昨日は自分で子供って…


桜達は31日にはちゃんと皆で新年を迎えることが出来た。

だが天ぷらそばを食べてお腹一杯になった朱音が寝たことによりその日はお開き。全員寝ることになったのだ


「お兄ちゃん、準備できたよ」


朱音もリビングにつき水奈が残っていた


「お待たせしました。

クー君、イベントがあるなら言ってください。お世服が作れなかったじゃないですか」

「いや、初詣のコスって…こんなのだぞ?」


桜が神楽を指差しながらいった


「こんなのとはなんじゃ!!」

「それくらいなら簡単でした」

「な、なんじゃ。わらわは馬鹿にされておるのか?」


神楽が髪を動かしながらそう言った


「いやいや、神楽を馬鹿にしてるって事はないから。

…てか全員それは着けるのな」


桜は皆の首についてるものを指差した


「うん!!」

「当たり前じゃないですか」

「証じゃから仕方ないの」


…さいですか


ぶろろろ…


桜が音を聞きつけ外を見てみるとタクシーが止まっていた


「さて、行こうか」


桜達は呼んでいたタクシーに乗り大きめの神社に向かった





「あー、やっぱり人多いな…」


神社は人々が賑わい活気があった


「楽しそうだね!!」

「う、うん。そうだね」


人混み好きじゃないなんて言えない


桜は神社に来てから後悔していた


「私もこんな活気があるの初めて見ました…」

「わらわもじゃ…凄いの…」


そして三人は人々から物珍しい視線を浴びていた


この分なら迷子になってもすぐ見つかるな


「さ、見て回ろうか」


桜が歩こうとしたとき片手に人肌の感触

もう片方になんとも言えない感覚がした


「…なぜ髪の毛」

「わらわが手を握ったら完全に子供じゃろうが」


だからこの前、じぶn(ry


「で、朱音は?」

「寒いし、迷子になるのヤダからね」


朱音はギリギリと力を込めてくる


…これを離すのは無理そうだ


「それじゃ行こうか…ぐぇ!?」


桜が一歩、歩くと首に巻いてるマフラーがしまった


「…水奈も迷子か?」

「すいません。こんなに人混みが凄いと怖くて…」


…はぁ、子守してるみたいだな


「わかったけど首は絞めないでくれよ?」

「は、はい。勿論です」


桜達は人混みをかき分けながらまずはお参りすることにした




「…長かった」


桜達は少しずつ前に進みお参りすることができた


「でも面白いよ!!」


朱音はキャッキャと楽しそうだ


「やり方は説明した通りだから」


皆どこか緊張した面持ちだ


「はい、5円」


桜は全員に5円を渡したが皆まだ投げようとしない


「んじゃ、手本な」


コン…コン…

カランカラン

パンパン!!


…厄介事が俺に回って来ませんように


桜の願いは切実だった


「はい、人も待ってるから悩むのも大概にね」


桜を見てから三人は同時に5円を投げ、大きな鈴を鳴らし、何か願ったようだった


「ど、どうでしたか?」


三人は緊張した面持ちそのままに桜に聞いた


「大丈夫だったよ」

「良かった…」


初めてだもんな。仕方ないか


「そんじゃ次はくじ引きだな」


桜達はおみくじに向かった


「そ、それで今年の運が決まるんじゃな…」


そんな深刻に受け止めなくても…


おみくじの説明は参拝の時に説明した


「さて、やりますか。

四人分お願いします」

「はい。2000円になります」


桜は巫女さんに2000円払っておみくじをすることにした


「いいのがでたら畳んで財布の中に入れるといいらしいぞ」


桜はそんな事を言いながらくじを開いた


―凶―


…おうふ。

ま、まあ、こんな所で運を使わないでね


―願い事は叶わない年。諦めましょう―


「お兄ちゃん、吉だった!!」

「わらわは中吉じゃ。さい先がいいのぉ」

「やった。大吉ですよ!!」


…あれ?運吸いとられたかな?


桜はおみくじをすぐに棒状にして結んだ


「さ、屋台をみて回ろうか」

「お兄ちゃん、凶だって」

「くふふじゃな」


桜が結んだおみくじは朱音達にほどかれていた


「ま、まあ。ここで運を使ってもね」

「くふふ、日頃の行いじゃな」

「お兄ちゃんが私たちに構わないからこうなるんだー」


えー、結構構ってあげてると思うんだけどな…


「もう、二人ともクー君をからかってはいけませんよ。

でないと屋台を楽しめなくなりますよ。」

「「ごめんなさい!!( なのじゃ!!)」」


水奈の言葉が終わった直後に謝り始めた二人


「いいって。今日は楽しもうよ」

「だからお兄ちゃんって大好き!!」


朱音が腰辺りに抱きついてくる


「あ、朱音!?何しとるん!?」

「えへへ、嬉しいんだもん」


朱音が満面の笑みでそう答える


「…さ、屋台に行こうか」


桜から離れた朱音はまた手を握って歩いた





「綿あめ美味しいよ」

「うむ。じゃが口周りがベタベタするの」

「ほら。ウェットティッシュ」


朱音と神楽は綿あめを食べいる。後ろでは水奈が林檎アメを舐めている


ガンッ


「あ、すいません」

「あん?ぶつかっといてそれはないよな?」


歩いてる最中に顔の赤い若者に肩がぶつかってしまった


うわー、酒臭せー。昼間から飲んでる人か


「なんだなんだ?」

「お?可愛い子もいるじゃん」


…なんだろう凄くデジャヴ


ぶつかった酔っている男の後ろからほろ酔いしている男が二人現れた


「…ではこれにて」


桜は皆を引っ張ってその場を出ようとした


「待てよ」


酔っている男が桜の手首を掴んだ


「痛いですよ?」


桜は満面の笑みでそう答えた


「裏に来いよ。話がある」


…行きたくねぇ。

それとおみくじって即効性だったんだね


桜達は人が少ない所へ連れていかれた


「で?話とは?」

「男ならこれだよな?」


桜は反射的に腕で守りの体制に入ると男からパンチが繰り出された


「女の子達はもらうぜ?」

「そう言うことだ。悪く思うなよ?」


三人の男達は桜に向かい合った


…厄介事はイヤのに


桜はチラリと朱音達を見た


「水奈ー、喉乾いたよー」

「わらわもじゃ。見世物があるんじゃから飲み物がほしいぞ」

「クー君、だそうですが」


…完全に眼中にすらないな


「バッグに入ってるから勝手に取ってくれ」


水奈は桜のカバンから財布を出して飲み物を買いに行った


「なめてんじゃねーぞクソガキ!!」


男は桜に殴りかかる


下が石だし投げるのはちょっとな…


桜は雪だけを手にして男の顔に着けた


「冷てえー!!」


どうやら目にも入ったようで顔を押さえている


「このやろう!!」

「ふざけやがって!!」


桜は一人に足をひっかけて転ばし、もう一人には背中に雪を入れてやった


「ぎゃぁぁぁ!!冷てえー!!」


後危なくないものは…見つかんないし雪でいっか


「このやろう覚えてろ!!」


桜かまた雪を手に取るのを見て男達はそそくさとどこかに走って行ってしまった


「…何がしたかったんだ」

「二人ともお待たせ…ってあれ?もう、終わっちゃったんですか?」


あ、温かい紅茶あるじゃん


桜達は水奈が買ってきた飲み物をその場で飲んで少し時間をつぶしてから初詣に戻った





桜達は暗くなってから初詣から帰ってきた


「はぁ、人が多かった…」

「でも楽しかった!!」

「兄上の雪の技はなんと言うんじゃ?」


…体術?

てか朱音と組み手してればチンピラくらいなら可愛い方だぞ


地獄を味わってる桜だからこそ言える言葉だった


「皆さん、夕飯どうしますか?」

「食べたい!!」

「わらわはまだ減ってないのじゃ」

「俺も同じかな」


てか、朱音あんだけ食って食えるのかよ


♪~


桜の携帯からメールの着信音が鳴った


「ん?…マスターから?」


差出人はマスターだった


『大事な話がある。明日の昼に来てくれ

byマスター』


…なんだろう、また厄介事な気しかしない


といっても何度もお世話になっているので断ることが出来ないと思っているのだった


『わかりました。明日行きます。

by桜』


「…はぁ」

「ん?どうしたの?」


桜のため息を聞いた朱音が聞いてきた


「いや、新年早々、大変な事になったなって思ってさ」


しかし、事は桜が思っている以上に厄介な事になるのだった

読んでいただきありがとうございました!!

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