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俺の知ってる日常はどこか違う  作者: Mgl5566l
激突する四色
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第33話≡戦争は数だぜ!!

死者の書「ちょっと本気出す」


考えて書いてみたけどなかなか酷い能力だって自覚はしてます



桜達は朔の待っているバトルフィールドにいた

幸い今は人が少なく桜も少ししか目立っていなかった


「…何あの人だかり」

『なんか有名な人でもバトルしてるのか?』


バトルフィールドの前には小さな人だかりが出来ていた

桜は萩から離れて違う方向から人だかりを探った


『…ま、わかんねーし近づかない方がいいか』

「クー君、状況報告しますか?」


水奈が桜の影から出てきてそう聞いてきた


おお、このタイミングだとすごくありがたいぞ


『お願いするよ』

「わかりました。人だかりの中心は朔様で今さっき萩様と合流したみたいです」


うわー、朔めっちゃ人気者じゃん…


~♪


桜の携帯からメールが届いた時の着信音がなった


『水奈、メール読んでくれ』

「は、はい」


水奈は桜から携帯を受けとると慣れない手つきで携帯をいじりなんとかメール画面を開けたようだ


「朔様から

『お前に近づきずらいから俺らでバトル始めるぞ』

とのことです」

『なるほど…わかったって送っておいて』


水奈はまた慣れない手つきで携帯をいじりメールを無事に送れたようだ


てか近づきずらいって…自覚はあるけど…


「あ、二人が建物の中に入っていきますよ」

『んじゃ、俺らも後を追いますか』


桜と水奈は朔達を追って建物の中に入った

無論歩いていると人に避けられながら





『…ここまで露骨だと悲しくなる』

「本当ですよね」


桜は水奈に連れられて二人が戦う会場で見物客になっていた

人だかりにいた人も見ているが桜の近くに座る人は誰もいなかった


『ま、これくらいなら外しても大丈夫だろ』

「そうですね、クー君を見てる人はいませんから」


目も合わしたくないって事か…

はぁ…泣けてきた


そんな事を思いながら桜は仮面と目隠しを外して、その代わりに眼帯を着けた


「ふぅ…この方がいいよな」

「そうですね。

あ、紅茶がありますので取ってきますね」


水奈はそう言うと桜の影に入っていった


この子は俺の影に何を入れてるんだよ…


水奈が潜って少しすると影から何も持たずに戻ってきた


「クー君、朱音が『私も試合見たい!!』との事でしたが…」

「うーん…ごめん、今回は我慢してって言ってくれる?」


水奈がまた影に潜りすぐに戻ってきた

今度は手に水筒を持っている


「『わかった。今度一緒にお買いものだからね』と言ってましたが…」

「まあ、それくらいならいっか」

「クー君、私も」


水奈が上目使いに頼んできた


「ま、まあ。家族で買い物なんてのも面白そうだよな」

「えへへ、そうですよね」


桜は水奈の笑顔を見て何故か照れて、空を眺めた


わぁー!!


「クー君、朔様が出てきましたよ」


どうやら朔が入場してきたようだ

腰には丸めた鞭が持たれている


「お、おう。あいつの戦い方見たことないから楽しみだ」


魔術師タイプなら心折れるだろうな…


すると反対側からも緊張した萩が何も持たずに登場した


今回は萩は負け試合だろうし緊張しなくてもいいんだけどな


そして試合の詳細が大画面に出てきた


「そういえば俺こっちから見るの初めてだな」

「私もスポーツとして試合を見るの初めてです」


あ、これってスポーツのグループなんだ


萩の横には獣爪を装備して伸びをしているゾンビが

朔の隣にはいつの間にか両手に白い手袋と十字と逆十字のトンファーのような物をつけた執事のような格好で茶色髪の男が立っていた


朔の奴隷って執事なのか

てか、あの武器…トンファー?


二人の詳細には

緑色の背景にオワリン、夜雀と書かれて横に伸びてるHPのバー

そして所属している『雷土の進撃ライトニングアドバンス』と書かれていた


オワリンってww

こいつ後悔してないのかな


一方萩には

青い背景にクリーパー、亡霊と書かれてバーが伸びていた

所属のところは空白のままだ


なんか爆発しそうで怖い名前だな

それよりゾンビちゃんは亡霊って表記なんだな

朔は夜雀か…聞いたことないな…


Fight!!


そんな事を思ってるとカウントダウンが終わり試合が始まっていた


まず始めに二人の奴隷が距離を積めた


夜雀が盾でゾンビに殴りかかるがそれをスライム化してかわし、すぐさま後ろに割り込んで獣爪で背中切り裂いた


開始早々夜雀のHPが削れた


主の方で初めに動いたのは朔の方だ

地面に手を着きながら大地にマナを込めるとフィールドのいくつかが泥と化した

フィールドに泥の沼ができている間に夜雀は下がった


大画面には『マッド・アース』と書かれていた


「今のは地形変動系の粘土魔術技ですね。主に動きを止めるのに役に立ちます」

「へぇー。流石水奈詳しいね」

「い、いえ。…いらないのなら言いませんが」


水奈がしょぼーんとしながら聞いてくる


「いや。よろしく頼むよ」


魔術のレパートリーに使えそうだし


「はい!!お任せください!!」


水奈は満面の笑みでそう言った


…はぁ、癒される

っとそうだった試合試合


試合を見ると地形が変わりゾンビも『死者の書』を開いてる萩の元まで下がり体制を立て直していた


すると夜雀がまた動きを見せた


両手の十字と手袋を外しても背中から蛾のような羽が生え空を舞い始めるではないか


あ、蛾関係の魔物なんだ


夜雀はフィールドを低空で飛び回り泥沼に触れていく


すると泥沼は紫色に変色し泡まで発生させ始めた


あれって完全に毒だよな…


夜雀は全ての泥沼を毒沼に変化させて朔の元に戻り手袋と十字を着けた


朔も近くの毒沼に武器である“鞭”を浸しながら待っているようだ


うわー、トラップ型か…やり方がえげつないな


すると今度は萩に動きがあった


萩が本に手をかざすと本から黒い光が発せられた。光は萩の体を伝って足下までいくとまるで地面と縫い付けるかのように巻き付いた


…萩の動きが固定された?

なにする気だ、あいつ?


すると萩の周りの空間が裂けて真っ黒な裂け目が一つ出来た


カラ…カラカラ…


裂け目から出てきたのは何ももたない骸骨だった


ざわ…ざわ…


「な、なんでしょうね。あの魔術」


画面を見ても『Unknown』とだけ表記されていた


「たぶんあいつのアイテムの効果だろうな」


アンデッド召喚するとか言ってしな


しかし恐ろしい光景はその先にあった


裂け目は朔を囲むように増えはじめた


カラカラカラカラ…


そして裂け目からどんどんと骸骨は増えていき朔をあっという間に囲った


「…戦いは数って偉い人はいったんだよな」

「確かに数で押す戦い方のようですね。

私やクー君のように魔術で一掃なんて事ができれば話は別なんですけど…」


ま、それでも萩には届かないんだよな…『死者の書』の餌にしかならないからな


骸骨の一体が朔に向かって走ると周りの骸骨も走り始めた


走ってる中沼に落ちるやつもいたが何事もないかのように骸骨は朔に向かう


「あの骸骨。毒耐性持ちか」

「熔岩や風化の魔術があればどうなるんでしょうか」


夜雀が近くに来た骸骨を盾で殴ると簡単にバラバラになった


しかしそうしてる間にも骸骨は近づき夜雀は袋叩きにあった


夜雀のHPは少しずつカリカリと減りあっという間に1/3まで減らした


「なるほど、力は無くて耐久もない。素早さも普通だけど…数で殴れば…」


夜雀は嫌気がさしたのかトンファーで周りの敵を殴り倒すと朔の元に戻って地面に手をついた


骸骨は骸骨で他の骸骨の亡骸を拾い武器にして朔の元に走った


朔も鞭を奮って応戦すると数に圧倒され袋叩きあった


武器を持っているやつもいるせいかHPの減りは早く満タンだったHPが1/5まで減らされた


すると朔から少し離れて円形に地面が真っ赤になり地面が熔けた


画面には燃え盛る大地(ヒート・グラウンド)と表記されていた


「あの夜雀、熔岩の魔術を使えるみたいですね。地面を熔岩にするそれだけですが時間がかかります」


本当水奈は物知りだな


突如熔岩となり骸骨達は結構な数溶かされていった


朔達は円の内側の骸骨を一掃してまずは安置を作った


すると骸骨達も集まって肩をくみ何か話しているような素振りを見せた


な、なんて人間らしい骸骨達なんだ


骸骨達は話がまとまるとハイタッチをしてから骸骨上に骸骨が登りを繰り返して一つの大きな梯子のような物を作った


「ま、まさか」

「あの骸骨達…」


会場を見てみると皆骸骨の動きに期待の眼差しを送っていた


皆が緊張して見守る中一番下の骸骨がフラフラしながら熔岩の淵まで歩いて前に倒れた


必然的に倒れていく骸骨達


見れば他のところでも骸骨梯子を作って倒れている


そして天辺の骸骨が反対側の淵を掴み熔岩を渡る橋を完成させた


うぉーーーー!!


沸き上がる喝采。盛り上がる会場


中には失敗してマグマダイバーになった骸骨達もいたがそれでも恐れずに骸骨は橋を作っていった


朔も焦ったのか夜雀に指示をだして幅を広がらせようとしたが時すでに遅し


大量の骸骨が骸骨で作られた橋を渡って朔のところに雪崩れ込んできた


朔は応戦するもすぐに囲まれタコ殴りにあった


朔のHPはゴリゴリと削れ0になるまでにそんなに時間はかからなかった


Winner クリーパー!!


画面にそう書かれ勝利のファンファーレが鳴った

萩の初試合は白星を飾った





桜はバトルフィールドから少し離れてところにある森の中に隠れていた


「お待たせ」

『乙、勝ち星おめでとう』

「…俺は製産職だからバトルは向かないんだよ」


萩と朔を待つために桜は隠れていた

試合の後二人は見ていた人から誉めれたりして出てくるのに時間がかかった

だから桜は待ち合わせ場所だけメールして森の中に隠れていた


「戦争は数だよな」

「あのスケルトン軍団に突撃されたら信長だって逃げるだろうな」


今思ったけどあれってなかなか地獄絵図だよな


「そしてオワリンを倒したから経験値が貯まって新しく『剣士(ファンサー)』と『弓士(アーチャー)』タイプのスケルトンが出来たぜ」

『なにそのRPG方式』


萩の話によると

アンデッドにも種類があり増やすこともできるそうだ

種類を増やすにはスケルトン等を強化するか、鍵となる物を本に食べさせると増やせるとの事だ

さらにアンデッドは敵を倒すと倒し方によって経験値が入ってどんどんと強くなっていくとのとこ


『俺達がわざと負けても入らないのか?』

「大切なのは倒した事じゃなくて過程みたい」


そういうことなら萩が頑張る以外の道はないな


『ま、アイテム提供位ならできるから頑張れや』

「気長にやるさ」

『そして、負けた朔君何か言うことは?』


桜の文字を朔は手で消した


「うるせー!!俺は毒で地道にやる戦い方なんだよ!!毒が効かない相手とか無理に決まってんだろ!!」


桜は朔の肩に手を置いた


『対人なら強いのにな』

「うっせボッチが!!」


桜はそれをスルーして皆に聞いた


『で、この後どうする?』

「あー、俺も暇なんだよな」

「皆に合わせるからなんでもいいんだよな…」


三人で悩んでると桜の影から水奈が出てきた


「聖様から頼まれた物が出来上がりましたのでお願いします」

『あー、了解。ひとまず俺の家に来る?』

「「異議なーし」」


二人がそう言ったため桜は水奈を影に潜らせ二人に触って転移した

読んでいただきありがとうございます!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

感想くれたら喜びます!!


次回あたりのんびり回にしようかと

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