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第24話≡家族に手を出すとはいい度胸だ

少し長いかもです



「ちょっと話し合いをしようか」


家具屋から色々な家具を買った次の日の夜

夕飯を食べ終わった後、桜は皆がいるのを確認してからそう言った


「話し合い?」

「何かありましたっけ?」


桜はこの前の買い物で話し合う内容を決めていた


「うん。この前学んだよ」


桜はこほんと小さい咳払いをしてから二人をみた

すると水奈が全員分のジュースを用意してくれた


「ありがとう水奈。それで話し合う内容ってのが…二人の俺の呼び方だ」

「「え?」」


桜の議題の内容にやはりポカーンとしていた


「いやー、流石にこっちでご主人様なんて呼ばれると完全に変態だから」

「でもご主人様はご主人様だよ」

「そうですよ、ご主人様は私達のご主人様なんですからそれ以外の呼び方なんて…」


朱音と水奈は呼び名を変えるのに反対のようだ


「ご主人様をご主人様以外の呼び方など奴隷にはできません」

「…だから朱音と水奈は奴隷じゃないんだから俺をどう呼ぼうがいいんだって」


桜がそう言うと二人はうーんと唸りだした


「朱音は俺の事をこう呼んでみたいとかあるか?」

「……お兄ちゃん?」

「………ごはっ」


桜は朱音の発言に倒れた


「「ご、ご主人様!?」」

「す、すまん…まさかここまで威力が高いとは思わなかったんだ」

「威力?」


可愛くて小さい女の子にお兄ちゃんなんて言われてみろ、絶対こんな風になるから


「お兄ちゃんってダメ?」

「うん、全然問題なくない」

「ご主人様、大丈夫ですか?」


しまった。つい日本語が不自由になってしまった


「でも朱音はなんでお兄ちゃんなんて選んだんだ?」

「それはこの前暇だったからテレビ見てたらお兄ちゃんって」


よし、朱音にはぜひお兄ちゃんと呼んでもらおう


「朱音はお兄ちゃんでいいのか?」

「うん!!呼んでみたかったんだ!!」


よっしゃー!!妹ができたー!!

※桜はあまりの出来事に少しおかしくなっています


「それじゃよろしくね、朱音」

「うん!!よろしくねお兄ちゃん!!」


…もう勝ち組だろ、俺

※桜は嬉しい事が起こりだいぶ頭がおかしくなっています


「よし、朱音は決まったな。水奈はどうする?」

「うーん、思い付かないんですが…」


正直、糞虫とかゴミとかって呼ばれなかったらなんでもいいんだよな


「ご主人様じゃダメですか?」

「それだと俺が困るんだよな…」

「それは困りますね…」


なんかないものかな…


「桜だと…本部で困るし……クーじゃダメか?」

「そ、そんな呼び捨てだなんて…クー様とか」


様だとまた周りからの視線が…


「様じゃないのだと何かないか?」

「そんな失礼な事考えられません!!」


水奈はそう言うと慌て始めた


「それじゃ君とかは?」


君なら水奈の口調ともあうんじゃないかな?


「でも」

「よし、命令だ。水奈は俺の事をこれからクー君と呼んでくれ」

「…わかりました」


水奈はまだ何か考えながら頷いた


「あ、嫌で様以外の呼び方が浮かんだらそっちで呼んでいいからな」

「いえ、クー君以外にいいものが思い浮かばないのでそう呼ばせてください」


よかった…のりで命令なんか使ったけど嫌々だったらどうしようかと


「それじゃこれからよろしくね、水奈」

「はい、よろしくお願いしますご主じ…クー君」


…これはこれで素晴らしいな。うん


「んじゃこれで話は終わり、ありがとうね二人とも」

「お兄ちゃん、アイス食べていい?」

「おう、食べていいぞ」

「ありがとう、大好きお兄ちゃん!!」


…追加でアイスを買ってこようかな


「ごしゅ…クー君、朱音を甘やかさないでくださいね」


洗い物に戻った水奈は桜に釘を差した


…水奈はエスパーでも持っているのか?


呼び名を変えたことから桜は周りから変な目でみられる事は少なくなった





月曜日か…


桜の呼び方が変わってから1日がたち桜は鬱になっていた


「クー君、頑張ってください」

「うん…いってきます」

「「いってらっしゃい」」


…はぁ、学校か。行かないと行かないで暇なんだよな

でもダルいってのがあるんだよな…

どうするよこのジレンマ


桜は新しく買った自転車を走らせて学校に向かった


「さあ、朱音。朝はやっぱり忙しいので手伝ってくれますか?」

「もちろん!!暇なのは嫌いだからね」


二人は桜を見送った後、家の中に入っていった


「…二人は家の中に、男は学校に向かったようです…はい…はい…わかりました」


スーツを着た男が二人の事を監視していたのには誰も気づけなかった


「くく…どんな楽しませ方してくれるのか…」


男はそう呟きどこかへと消えていった





「…ふぅ。今日も疲れたな…朱音にでも揉んでもらったら…俺の骨がもたないよな…」


桜はそう言いながら自転車をしまった


「ん?郵便受けに何か入ってるな…勧誘とかなら破り捨ててやろう」


桜は入っていた物を確かめずに家の中に入っていった


「ただいまー」

「………」


あれ?いつもなら二人が声だけでも出迎えてくれるのにな


桜は靴置き場をチェックしたが二人の靴はあった


「…寝てるのか?」


桜は郵便物を机の上に放り投げ水奈の部屋を覗いた


コンコン


「失礼しまーす…あれ?」


部屋の中にはやはり水奈の姿はなかった。

朱音の部屋も覗いたがやはり朱音の姿はなかった


「二人ともどこに行ったんだよ…」


桜は机の上に何かないか見ていると郵便物に桜宛の物が混じっていた


「ん?なんだこれ?」


そこにあったのはハガキだった


「えー、何々?」


…これは不味いな

誰だか検討もつかないが俺の家族を……


ハガキには

『お前の女の子達はもらった、来れば女の子達の面白いショーがみられるかもな』

と書かれておりご丁寧にその場所の地図まで載せられていた


「誰だか知らねぇが…ただで済むと思うなよ…」


…何がショーだ…ふざけやがって…


桜は怒りを露にしながらもなんとか落ち着き自転車をだしてその場に向かった


「待ってろよ二人とも…絶対に助け出してやるからな」





桜がついたのは駅近くのビルだった

目的の場所は二回の事務所だった


「武田組……ヤクザな方々か?」

…さて、乗り込むか


バンッ!!


桜は思いっきりドアを開けた


「お兄ちゃん!!」「クー君!!」


桜が真っ先に目にしたのは下着姿で縛られている二人の姿だった


「…てめぇは何者だ?ごらぁ」


金髪のチンピラみたいな男がガンを飛ばしながら桜に聞いてきた


「二人の家族だ、助けに来たんだよ。文句あるか?」

「あ?てめぇ誰に口きいてるかわかってんのか?」

「せっかくきたお客さんをビビらせんなよ」


奥から現れたのは金髪オールバックのチャラ男が現れた


「いやいやよく来てくれたねぇ、そんなに家族の輪姦ショーが見たかったのかぁ?物好きだねぇ」


桜は前髪で目を隠したまま何も答えない


「おいおい、乗りが悪いねぇ、せっかくのショーだってのにそんなテンションでいいわけ?

まあいいや、俺はNTRに興味があるわけ、しかもこんな美人をNTRるとはな…アハハハハ!!」

「黙れよ糞野郎、俺は家族を助けに来ただけだ」


桜は声を低くしてチャラ男を威嚇した


「あ゛?てめぇ、自分の立場わかってんのか?」

「知るかよ、俺は家族を助けに来てって言ってんだろ」

「…おい、社会ってもんを教えてやれ」

「はい」


出てきたのはガタイのとてもいい男だった

男はゆっくりと桜に近づいて拳を振りかぶった


「お前に恨みはないが…すまないな」


男はそのまま桜に拳を降り下ろした


「な!?」

「俺も恨みはないが…悪いな」


桜はガタイのいい男の頭の上に手を乗せて逆立ちを決めた


…いや、まさかこんな芸当ができるとはな


桜はそのまま膝を曲げて男の首に膝うちを決めた


「ぐっ」


バタン!!


朱音から護身術(?)を受けててよかった


「面倒だからまとめてかかってこいよ」


桜は挑発するように手をクイクイと曲げた


「てめぇら手加減は要らねぇこいつを殺すぞ」


すると部屋からどんどんとナイフやらバットやらを持った男たちが現れ始めた


俺としては主犯のあいつさえなんとかできればそれでいいんだけどな


「ハハハ、ガキ。運が悪かったな」

「それはお互い様」


桜はナイフなど恐れもしないで男たちに向かっていった


ナイフを持ってる奴は手首を蹴りあげて得物がなくなってから溝尾や顎を殴る等をして戦闘不能にした


朱音と比べたらはるかに遅いんだが…


バットを持ってる男にはナイフを回収して太ももに投げつけ怯んだところを殴るなりして戦闘不能にした


「…このガキが…なめやがってー!!」


チャラ男は懐から拳銃を取り出して桜に向けた


…確か柚汰の場合は熔けたよな…流石にまずいか


桜は走りながら風のマナを使って体の前に目視できないような透明な盾を作った


「死ねぇぇ!!糞ガキがぁぁぁ!!」


タン!!タタン!!


桜はジグザグに走りできるだけそれっぽい演出にしようとした

すると鉛弾は盾にぶつかると桜に当たらないようにカーブを描いてどこかに飛んでいった


「ふ、ふざけやがって!!」


チャラ男が叫んでる間に桜は距離を積めた


「これが現実」


桜はチャラ男の頭を掴み地面に叩きつけた


「かはっ」

「もうこんなふざけた真似すんじゃねーぞ」


桜はそのままチャラ男を壁の方に投げた

チャラ男は頭から壁にぶつかり白眼を剥いて気を失った


「ふぅ…二人ともごめん。怖かったよな」


桜は手首と足首を押さえていたロープを外して、上着を脱いで二人にかけてあげた


「い、いえ。私達こそ捕まってしまい」


ドカドカドカドカ…


「な、なんだ!!」「チャカの音がしたぞ!!」


事務所の上から大勢の足音がした


あー流石に発砲音はまずかったか


「てめぇ…なにやってんだ!!」

「なめた真似しやがって!!どこの組だ!!」


上から来た男たちが見たのは自分の組の男を倒した少年の姿だった


桜は朱音と水奈を背にしてニコッと笑った


「大丈夫、絶対に触れさせないから」

「…お兄ちゃん」

「…クー君」


てか下着のままで動かす訳にはいかないよな


桜は拳を握り直し戦闘体制を整えた


「さ、来るなら来いよ」

「お前ら!!敵討ちだ!!」『うぉー!!』


男達がナックルやら拳銃を構えて部屋になだれ込んできた


「…これは骨が折れ」

『お前らなにやってるかー!!』


部屋に男の貫禄のある野太い声が響いた。

その声が響くと同時に男たちも動きを止めた


…なんだ?こんなだとこっちから手を出せないじゃん


「全く何をやっておるか」

『お頭!!』


奥から小太りした男が出てくると人が左右にきっちりと別れた


「…なるほど。…お前、なぜこんな事をした」


小太りの男は一歩前にでると桜に問いかけた


「…言って信じてくれるんですか?」

「てめぇはお頭の質問だけに答えてろ!!」

「お前らは少し黙ってろ。俺は話し合いから始めようと言ってるんだ」


…ま、話すだけはただか


桜は横で伸びてる金髪オールバックを指差した


「こいつに家族を拉致されたから取り返しに来ました」


小太りの男は少し目を細めると桜と奥の二人を見た


「…そうか。…手の開いてるやつらは手当てに回れ」


小太りの男は近くにいる顔に傷のある男を指差した


「お前、隠せる物持ってこい。このままだと動くに動けないだろう」

「か、頭、こいつの言うこと信じるんですか!?」

「あの二人を見たらな…それにこいつは嘘をついてないぞ」


…ま、嘘をつこうと思ってもいないしな


「…おい、頭の命令だ。早く動け!!」

『はい!!』


傷のある男がそう言うと皆がきびきびと動き出した


「あ、こいつら出血はしてるけど命に別状はないですから」

「…それは本当か?」

「俺には命を奪う勇気なんてないですから」


このチャラ男は知らないけどな


すると小太りの男が近づいてきた


「これはお前一人でやったのか?」

「まあ、俺一人しかいないですから」

「…そうか。

…ここで言うのもなんだが俺の組に入らないか?」


うわー…本当にこのタイミングで言うことじゃねー


「お前くらいの力があるのならと思ってな」

「お頭、持ってきました」


顔に傷のある男が黒く全身を隠せる大きさのジャンパーを2つ持ってきた


「渡してやれ」

「はっ…どうぞ」


二人は傷のある男からジャンパーを貰い下着姿を隠せるようになった


「ありがとうございます」

「…礼は頭に言うんだな」


そう言うと男も手当てに回りだした


「それで答えは」

「あ、俺には無理です。家族を襲われたんですからね、流石に」

「…そうか…残念だ」


小太りの男はまた傷のある男に何かを言った


「それで…この後始末についてだが」


ヤクザの後始末って…なんか怖い印象しかないんだが…


「お頭、これです」


顔に傷のある男はアタッシュケースを持ってきた


「…ここに一千万ある。これで手を打ってくれないか」


…一千万か…金には困ってないんだよな


「金なんていりません」

「だったらこいつを」


小太りの男は銃を取り出して寄りかかっているチャラ男に銃口を向けた


「殺して償うしかないな」

「わ、わかりました、お金受けとりますから」


そんなグロ画像誰得だよ


「あ、でも金額は百万くらいでいいですよ。

そんなにあっても困るんで」

「ふざけるな。これは迷惑をかけた償いだ。そんな額で通らせるわけにはいかない」


…って言われてもな…この前400手に入れたばっかだもんな


「でしたらそちらの最低金額は?俺としては百万もらえば相当多いんですが」

「…百万か…五百万。それだけもらってくんねぇと話にならねぇ」

「…わかりました。ありがたく五百万いただかせてもらいます」


顔に傷のある男はそれを聞いて上に戻っていった


「話がわかるじゃねーか」

「そちらさんも折れてくれそうになかったですから。

それはそうと俺は家に帰ってのんびりしたいんですが」


なんかもう、疲れた


「安心しろ、車は手配してある」

「俺、自転車なんですが」

「それくらい大丈夫だ、今すぐにでも帰れるがどうする?」

「お願いします」


よかった…ようやく帰れるよ…


「わかった。おい」

「はい」

「この人達を送ってやれ」

「わかりました。こちらへ」


桜達は外に案内され黒塗りの大きな車に乗った


うわー、もう外真っ暗だよ。一体何時間いたんだ?


「二人とも…本当にごめん」

「お兄ちゃん、謝んないでよ。私達はこうして助けられたんだから」

「そうですよ、それに…クー君格好よかったですよ」


水奈はそう言って頬を染めたが暗闇で桜には見えなかった


「ありがとう。あ、そうだあのチャラ男どうなるんですか?」

「チャラ男って旦那の事か…聞きたいか?少しR指定入るぞ」

「大丈夫っす、遠慮しておきます」


そんなね、朱音達がいるところでね

…ヤクザって怖えぇ


そんな話をしていると三人は家につくことができた


「あ゛ーマジで疲れた」

「ご迷惑をおかけしました。何かありましたら…」


男はそう言うと名刺と小さいアタッシュケースを桜に渡した


「…考えておきます。運転ありがとうございました」

「仕事ですから。では」


男はそう言うと帰っていった


「はぁ…本当濃い1日だったね」

「私もビックリしたよ」


そう言えばどうすれば朱音達を誘拐なんてできたんだ?

…ま、後ででいっか


ガチャ


「クー君、鍵をかけてなかったんですか?」

「あー、思いっきりかけ忘れてたね」

「クスクス、クー君は忘れっぽいですね」


ありゃりゃ、笑われてしまった。

あの時は急いでたからな…

…普段からあんまり鍵なんてかけないけどね!!


「ま、いいじゃん」

「そうだよ泥棒だって入ってないし…そんなことよりお腹減ったー!!」


朱音もなかなかマイペースだよな


「それじゃ入りますか」

「そうだね」

「朱音もお腹が減ったと言ってますし」


三人は仲良く家の中に入っていった


「「「ただいまー」」」

読んでいただきありがとうございました!!

誤字脱字がありましたら報告お願いします!!

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疲れていたのか後半少し走ってた気も…

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