第17話≡俺のアイテムってこんな使い方が!!
半分以上がフェイクが主役のお話です
said:フェイク
俺はシキガミと戦う為に控え室にいた
『おや?ただいま情報が入りました!!
えーと、クーがマスターに呼ばれたためクー対シキガミの一戦はなくなってしまいました。だそうです!!』
『なに?クー君は出れなくなってしまったのか?』
カラカサがそういうとギャラリーが文句を色々といい始めた
『で・す・が、これよりシキガミ対フェイクの一戦が決まりましたー!!』
『おお、この二人の試合は見たことがないからな。
フェイクのやつ戦うときに僕に言わないからなかなか見れないんだ』
まあ、基本シキガミに相手してもらっただけだからな…言わなくてもな…
カラカサがそう言うとギャラリーが今度は楽しみだと騒ぎだした
『いやーそれにしても今の新人は末恐ろしいですね』
『うちのフェイクも数年後にはトップレベルに入ってくるだろうな』
アヌビスさんは持ち上げるのが上手いな、そんな事になるわけないのになww
『シキガミもフェイクのライバルと言われるほど強い新人です!!
一体どんな試合になるのか!!』
『シキガミの噂も聞いたことあるぞ。
なんでもクリスタルアルマジロの装甲を壊しつくしただとか』
クリスタルアルマジロ
クリスタルの鎧を纏ったアルマジロ
クリスタルの鎧はとても硬くちょっとやそっとじゃ傷すらつかない
さらに、物理で殴ってもクリスタルに仕掛けがあるのか威力を吸収されてしまう
『その際に爆撃魔術を使ってクリスタルの装甲を全壊させたそうだ』
『…ジャイアントに力勝負で勝つ“ジャイアントキリング”
クリスタルアルマジロの装甲を全壊する“ボマー”
今年の新人は恐ろしいものばかりですね』
力しかないから仕方がないじゃん
てかボマーの由来ってそうだったんだ…怖!!
フェイクはハンマーを背負って行く準備を完了させた
『さて、そろそろ準備も終わる頃でしょう。
“ボマー”シキガミ対“ジャイアントキリング”フェイク
これを見逃すわけにはいかないぞー!!』
『クーの試合が見れないのは残念だがこれはこれでありだろう』
さて、ギャラリーを待たせるわけにはいかないな
フェイクは控え室をでてフィールド内へと向かった
わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
フェイクを待っていたのはギャラリーからの大きな声だった
『さあ、フェイクの登場です!!一体どんな試合を見せてくれるのかー!?』
クーから教えられた技を使ういい機会だな
『フェイクのパワーは二発で終わるから恐ろしいものだな』
『全くですね、一撃で九割も減らすんですから食らいたくないですね』
そりゃ、パワーが俺の長所だからな
すると反対からシキガミも入場してきた
わぁぁぁぁぁぁ!!
『シキガミも登場だー!!爆撃魔術が今度も炸裂するのかー!?』
『シキガミの試合は見たことが無いからな、楽しみだ』
赤い文字で書かれたフェイクと
これまた赤い文字で書かれたシキガミの対戦表が現れた
「だってよ、シキガミ」
「や、止めろー!!無駄に緊張するだろが」
ふふふ…もっと緊張するがいいさ
3
「さあ、頑張るよジャイアント」
「は、はい」
ジャイアントがフェイクの影から「うんしょうんしょ」と背中にライフル担ぎながらを這い上がってくる
2
「絶対に勝つよサキュバス」
「当たり前です」
シキガミの影から手袋のようなグローブを着けたサキュバスが出てくる
1
『さあ、ここに熱い新人同士の戦いが』
Fight!!
『始まったー!!』
「まずは!!」
「サキュバス、来るよ」
フェイクは始まる早々ハンマーを叩きつけ地形を変動させた。
さらにハンマーから地面に亀裂が入りシキガミに向かった(亀裂周辺に棘つき)
『やはりキター!!開始早々の地形変動だー!!』
『ん?今回は棘が生えてるな』
「ちっ、避けづらくしやがって」
この棘が桜から教えられた技の一つだ
「おお、なんかできた」
まさか本当にできるとは…ビックリした
サキュバスは身体能力を活かして亀裂(棘つき)の範囲から逃れる
ドコォォン!!
シキガミは矢の爆発を使って棘を無くし、その場所に着地した
「なんだよその技。ビックリしたじゃねーか」
「うん、俺もうまくいくとは思ってなかった」
その場には既にジャイアントの姿はなく、どこかに隠れたようだ
「よそ見してる暇はありませんよ!!」
サキュバスがフェイクとの距離を詰めて上から殴りかかった
ちっ…だけどパワー勝負なら
フェイクは構えていたハンマーを上に打ち上げた
ヒュンヒュン
シキガミはその隙を狙い矢を放つ
カンカン!!
だが、シキガミが放った矢は全てマナで作られた弾丸に弾かれてしまう
だが「はぁぁぁあ!!」「ふん!!」
だがサキュバスの拳とフェイクのハンマーがぶつかる
あまりの衝撃からフェイクの足下の地面は凹んだ
うーん、やっぱりハンマーは下から打ち上げるものじゃないと思うんだよな
ブンッバン!!
サキュバスはハンマーの威力を活かして逃げ
目標を失ったハンマーは空を切り地面に激突した
『な、なんというパワー勝負!!熱い!!熱すぎるぞー!!』
『あの奴隷、フェイクの一撃を防ぐか…ふふふ、おもしろい』
「いくぞサキュバス」
シキガミがそう言うとサキュバスは地面の凸凹など気にせずフェイクとの距離を詰めた。
すると、後ろからテンポ遅れでシキガミの矢が飛んでくる
お、これってあれ使うべきだよな
カンカンカン!!
ジャイアントも必死に矢を撃ち落とすが数本撃ち損ねた
「さあ、どう出ますか?」
「こうするのさ!!」
フェイクはハンマーの柄で地面を叩き“アースメイキング”を使った
ゴゴゴゴゴ…
「な!?」
フェイクとサキュバスの間に地面から壁が現れフェイクの姿を隠した
サクッサクッ
壁に撃ち損ねた矢が刺さる
……あ、奴隷がいるからか爆発しないのか
「せーの!!」
フェイクはハンマーで作った壁を壊した
「きゃー!!」
石や土の破片が距離を取ろうとしたサキュバスを襲った
『これはすごいぞー!!自分のアイテムを有効に使った技だー!!』
「本当にできたよ…クーに感謝だな」
フェイクがクーから教えられたのは
地割れの周りに棘を出せないか?というのと
変動させて壁を作れないか?というものだった
「ちっ…フェイク、壁も作れるのかよ」
シキガミは悪態をつきながら矢を数発フェイクに向かって射ち込むが狙撃されフェイクまで届きもしない
「はぁ…サキュバスあれ使うぞ」
「はい」
シキガミがそう言うとサキュバスはシキガミの元にまで下がった
「ジャイアント、何かくるみたいだ…出てきて」
「はい、よいしょ」
地面の割れ目の1つからジャイアントが這い上がってくる
「いくぜフェイク、俺の最大技だ」
やめろよ来んなよ
シキガミはボウガンをフェイクに
ではなく空に向かって射った
「いくぜ!!『雨矢』!!」
空に放たれた矢は魔術により無数に分裂してフェイクに降り注ぐ
『な、何て数の矢なんだ!!こんなものを食らったらひとたまりもないぞ!!』
『しかも“ボマー”の事だ、あの矢一つ一つに爆撃魔術が組まれているだろうな』
『え?じゃあこれは爆弾が降ってくるようなものじゃないですか』
『流石最大技なだけはあるな』
「これは…まずいな…」
「ご主人様ぁ…」
…いや、まだ諦めるには早いよな
「ジャイアント、俺たちのところに降ってきそうなのだけ撃ち落としてくれ」
「は、はい」
ジャイアントは空中の矢をどんどん撃ち落とすが矢の数は減らず 勢いを増すばかりだ
「ちっ…」
「終わりだ!!」
ドコォォォォォオン!!
フィールド内の地面は爆発や爆風、爆煙で埋まった
『決まったー!!』
『すごい迫力だな』
『そこじゃないでしょう…流石にこれでは生きているのは厳しい』
カラカサがいった通りフェイクのHPとジャイアントのHPはどんどん削れていった
「煙が邪魔だな、サキュバス」
フィールドの中に風が吹き煙を無くした
『やはり姿がありません、この勝負シキガミの勝ちかー?』
さらにHPは減っていき二人ともレットゾーンに入ろうとしていた
フェイクがいたところには何もなかった
減りはとどまりを知らずどんどん減っていく
ハンマーすら残っていなかった
そして二人ともゲージが無くなった
『決まったー!!この勝負』
『まあ、落ち着けカラカサ』
何もなかった
亀裂以外は
「うお!?」
シキガミの足元に穴が空きシキガミはボッシュートされた
「ご主人様!?」
ぴょこん
もう一つ空いた穴からジャイアントが顔を出してキョロキョロしている
ドコン!!
地面が震えたら時シキガミのHPが一瞬で0になった
You Win!!
あー、死んだかと思った
「ちっ…」
フェイクはすぐに足元に穴を作りジャイアントごと落ちた
爆発の余波をくらい落ちるとき加速してダメージを食らってしまったが
その後、地面の中でジャイアントと別れシキガミをボッシュートしハンマーで止めをさした
これが爆煙の中で起こした聖の動きだ
「ってな感じだな」
「…お前そんなにアイテムうまく使えたっけ?」
フェイクは試合後シキガミと合流し“レインアロー”の後の事を話していた
「お前な穴に引き込まれた時マジでトラウマもんだからな」
暗い穴に落とされたら目の前にハンマー持った男
……軽くホラーだな
「悪かったって」
そんな話をしていると目の前から紺色の仮面に見たことあるマントを羽織った人らしきものが女の子を連れてやって来た
仮面の男はフェイク達の前に来るとマントから手をだして挨拶した
「…誰だよ」
「あれ?女の子の方…どっかで」
二人はどこか見たことがある二人に頭を悩ませた
『あーもう、俺だよ!!クーだよ!!』
「「…えー!!」」
「ご主人様、ネタバラし早すぎだよ」
『いやいや、俺のメンタル持たないって』
…こいつ、俺たちが戦ってる間に何があったんだ
Sideout:フェイク
Side:クー
『ってな訳で俺はコミュ障になることに強いられているんだ!!』
「はぁ…」
「だ、じゃねーよ」
フェイク達にしっかりと説明すること数分やっと理解してくれた
桜達は今食事所でおつまみを机の上に出しながら話していた
『あ、朱音。それ食ってもいいからね』
「本当!?ありがとうご主人様」
そう言いながら朱音はバクバクと食べ物を食べていった
「…こんなことしてれば誰も近づかないよな」
『ん?どういうことだ?』
「奴隷を人間扱いするのはタブーって事だ」
なるほど
…つまり公の場で奴隷を人間扱いすればいいって事だな
『朱音、食べたか?』
「うん!!おいしかったよ!!」
『そうか。じゃ、行こうか』
桜はそう言って席を立った
『あ、お前らも俺には近づかないようによろしく~』
「え?クー」
『じゃあの』ノシノシ
桜は二人が色々言う前にその場から離れようとした
「あ、ご主人様!!」
先を急ぐ桜を追いかけるように朱音も走って追いかけた
「お、おい!!クー!!」
『…じゃあの』
桜は朱音を連れて寝室に急いだ
「クー様、マスターがお呼びです」
どこから現れたのかメイドさんが目の前にいた
…こっちはこっちでまたか
桜はメイドさんに案内されてマスターの部屋まで向かった
「マスター連れてきました」
「何度もすまぬの、大切な事をいい忘れておったんじゃ」
お爺ちゃんだもんな
桜はそう思いながら仮面を外した
「何か失礼な事を考えなかったかの?」
「気のせいです」
読まれたのか?
「お主の家が決まったんじゃ」
「ああ、了解です」
そうか決まったか…あれ?
「でも、こう色々と面倒な事になりませんか?」
「面倒とは?」
「マスター、クー様の親族の方々の事だと思われます」
桜はそうそう。と頷いた
「それなら心配いらないわい。記憶操作の魔術を教えてやるぞ」
マスターはそう言うと魔方陣を作ってみせてくれた
「これから記憶操作の魔術の実践を」
「あ、魔方陣はわかりましたから使い方だけ」
「…お主は本当につまらないの」
仕方ないじゃん、こういう能力なんだから
桜はマスターから使い方を教えられ使い方を完全に覚えた
「あ、そうだマスター。俺喋れないんですけど、どうすれば?」
「そうじゃの…マナで文字が書ければいいんじゃがな。ふぉふぉふぉ」
…やってみるか
「いいですね、それ」
「冗談だったんじゃが」
ふっふっふ、試せるならやってみないとな
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次回から普通(?)の生活が中心になります