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第97話≡女の子には弱い者

近々D×Dの方も更新しようと思います。

・・・パスなんだっけ。



「くくく、久しぶりだな」


 俺―聖―の前にはこのテロリストたちの根城に来ることになった要因。

エクスプロージョンが腕を組みながらどこか楽しそうに俺を見ていた。


「久しいって言ってもそんなに経ってないだろ?」

「あれ?そうだっけか?

 まぁ、そんな細けぇことはこの際どうでもいいんだ」


 ま、難しいこと考えるのもだるいしそれでもいいけどさ。


「で?

 ここに来たってことはそういう事(・・・・・)でいいんだよな?」


 エクスプロージョンは首や腕をほぐすと一気に目つきを変えた。


「まぁ、待てって。

 やりあうのもいいけど条件をいくつか出してもいいか?」

「ん?条件?

 めんどい条件なら即却下するがいいよな?」

「いいけど、俺はそこまでの頭を持ってないことを初めに言っとくぞ」


 結局のところ俺らの喧嘩だしな。


「条件つってもあれだ。

 今回の喧嘩は俺らの喧嘩だろ」

「まぁ、そうだな」


 お?これはなかなかいい感触だな。


「そこでだ。今回は俺とお前のタイマン。

 奴隷は使わないって条件だ」

「・・・は?」


 あれ?

 俺の思ってた感触と違う・・・


「んなもん当たり前だろ。

てか、それ初めに言ってなかったか?」

「言ってないです!!」「いってねぇぐふ!?」


 エクスプロージョンの影から何か出てきたと思ったら腹になかなかの衝撃が来た。

聖はその衝撃に耐えきれずに尻餅をついてしまった。


 みぞより下、腰より上の位置。

こいつは・・・


「・・・ジャイアントちゃん。いきなり何するんだ」

「・・・や」


いやいや、いきなりやとか言われましても。


「・・・戦う」

「ダメだって」

「・・や」

「ジャイアントちゃん」

「や!!」


 ・・・ジャイアントちゃんがこんなに声を出してるとこ初めて聞いた。

ってそうじゃなくて。


「ジャイアントちゃん。これは俺とあいつの喧嘩なんだ。

もし、邪魔されたら・・・えーと」


 しまった考えてなかった。

いや待てよ。このシーンあのラノベでは・・・


「き・・・」

「き?」

「嫌いになるかもよ?」

「!?!?」


 よしこれで決まった。

あのラノベだってうまくいってたんだ。

リアルだって。


「・・・ふぇ」

「・・・えーと、ジャイアントちゃん?」


な、なんでそんな目じりに涙を?


「ふぇぇぇぇぇぇん!!」

「え?なんで?え?」


 ちょ、ちょっと待て!!

どうしよう。これ、どうしよう!!


「ジャイアントちゃん落ち着いて」

「うぇぇぇん。

嫌われちゃった・・・ぎらわ゛れじゃっだぁぁぁ!!」


 あーもー、なんでこんなことに

 ・・・あ、そういえばあいつなら泣き止ませる方法を


「ご主人様はいつもですね・・・ぐだぐだ・・・」

「はい。すいません。・・・はい」


 ダメだ。あいつも正座でお説教食らってらっしゃる。

てか、あの娘の衣装きわど


「他の人見ちゃ、やなの!!」

「ちょ、待てって。首はそっちには曲がらなぎゃぁぁぁぁ!!」


 そこからなんとか対抗してジャイアントちゃんを泣き止ませる事が出来たのは数分後だった。





「それでねジャイアントちゃん」

「ん?・・・なに?」

「えーと、まずは離れ・・・なくていいや!!

うん、そのままで聞いてね」

「♪」


 ジャイアントちゃん、なぜ俺の腰に抱き付いたままそんなに笑顔なんだよ。

そして、なんで離そうとすると涙目になるの!?


「俺さあいつと戦わないといけないんだよ」

「・・・私も」

「ごめんね。

これは俺とあいつで決めないといけない事なんだ。

そしてできればね」


・・・恥ずかしいがこの言葉しか思いつかないな。


「君にも傷ついてほしくないん・・・ごめんやっぱなしぃ!?」

「んん!!んんんんん!!」


 ま、苦し!!

な、中身でる!!


「・・・嬉しい」

「俺は苦し・・・

と、とりあえず!!そういうわけだから見守っていてほしいななんて」


 それとできれば、腹をぎゅーはやめてほしい。

あれは死ぬ。リアルに死ぬ。


「・・・・・・」


 ・・・沈黙が痛いんだが。


「・・・ん」

「・・・ということはおk?」

「・・・でも」

「でも?」


 ジャイアントちゃんは俺の目をまっすぐに見据えた。


「絶対に死なないで」

「お、おう」


 さっき三途の川見たからかな?

少しどもってしまった。


「絶対」

「・・・わかった。

絶対に死なないよ」

「・・・ん」


 どうやらさっきの回答で満足してもらえたみたいだ。

 さて、あちらさんは。


「いいですか?本当にわかってますか?」

「わかってるって。こんなとこでくたばんねぇから安心しろ」

「はぁ、まったく私のご主人様は。

ご主人様」

「ん?んだ」


 チュ


 エクスプロージョンの奴隷は不意打ち気味にエクスプロージョンの唇に自分の唇を合わせた。


「お、お前」

「ふふふ、お守りのようなものですよ」


 そしてこれを見たジャイアントちゃんは


「・・・」クイクイ

「ダメだから」

「・・・」ショボーン


 ・・・はぁ。


「家でな」

「・・・うん」


 これからは俺の仕事だな。

これ以上ジャイアントちゃんにも心配をかけれないし。


「さーて、そろそろおっぱじめたいとこだが」

「俺の準備はいいぞ」


 ま、ハンマーじゃなくて拳で行こうと思ってるんだがな。

理由?タイマンなら拳以外ないだろ?


「いやいや、そういう事じゃねぇよ」


 ん?なんでこいつ壁に向かうんだ?


「やるならよ」


ドコォォォォォォン!!!


「広くないとな」

「・・・そうだな」


 エクスプロージョンは壁を破壊して外を指さしてニカッと笑った。


 さて、俺も全力でいかないとな。





「さて、ここなら邪魔も入らねぇし、邪魔する奴がいんなら即殺してやかっら安心しろや」

「それは心強いな」


 ジャイアントちゃんは・・・よし被害のないとこにいるな。

これなら多少は派手に戦っても大丈夫だろうな。


「さーて、そんじゃいっちょ・・・はじめっか!!!!」


 エクスプロージョンは足元を爆発させ勢いをつけ距離を一気に詰めた。

そしてその勢いのまま右手を繰り出した。


「うお!?危ね!!」

「いいねぇ、これくらいは避けてもらわないとなぁ!!」


 避けた聖を狙ってエクスプロージョンは裏拳を仕掛けた。


 やば、こいつは避けれね。


 ドゴン!!


 瞬間、爆風と煙があたりを包んだ。

聖はその中から弾き出されるように飛んだ。


「いいねぇいいねぇ!!

やっぱりお前と喧嘩して正解だったみたいだな!!」


 聖は地面に着くと同時に受身をとって衝撃を抑えた。


「爆発クソいてぇ」


 聖はエクスプロージョンの拳に反射的に自分の拳をぶつけた。

これがいい選択だったのか爆発が早く起き巻き込まれる前にその場から逃れることに成功した。


「てか、アイテム有りかよ!!聞いてねぇぞ!!」

「ああん?あれだって自分の力の一部だろうが。

自分の力を使って何が悪ぃんだよ」


・・・くそ、言い返せねぇ。


「んじゃ、俺も使わせてもらうぜ!!」


 聖が地面に手をつけると地面から刺が生えてエクスプロージョンに向かった。


「邪魔くせぇ!!」


ドコオォォォォン!!


 エクプロージョンは刺が届く前に地面を爆発させ、刺もろとも地面を削り取った。


 ・・・ここで終わらせるってのもな


「んで、こんなもんな!?」


 エクスプロージョンの足元の一部がいきなりすごい速度でせり上がり、空中に投げ出された。

 それと同時に聖も同じ方法で空中にいるエクスプロージョンに向かって飛んだ。


 ・・・あれ?これ飛距離足りる?


「がははは、やっぱ最っっっっっ高だ!!」


 エクスプロージョンも空中で爆発を起し加速して飛んでくる聖と距離を詰めた。


「「おらあぁぁあぁぁぁ!!」」


ドコン!!


 空中に煙幕が敷かれ二人が同時に飛び出した。

 エクスプロージョンは地面にうまく着地したが、聖は何度か地面をバウンドしてから地面に転がった。


「ッチ。肩をやられたか」


 エクスプロージョンの左肩は不自然に力が抜けていた。


「・・・かすっただけで折れんのかよ」


 エクスプロージョンは聖の方を見るとのそっと立ち上がり手首を何度か回していた。

 聖はさっきの一撃でだいぶ服はボロボロになった上に腹部辺りには燃やさた跡のようになっていた。


「くっそ、思いっきり食らった・・・」


 あー、口の中が鉄の味がするし、砂が混ざって最悪だわ。


 すると、奥から普通にエクスプロージョンが歩いてきて声の聞こえるとこまで来た。 


「お前さ、始まる前から思ってたんだがパワーおかしくね?」

「互角、てかパワー勝負で勝ってるのに何言ってんだよ」

「勝ってるって、アイテムなかったら今頃全身砕けてるぞ?」


 エクスプロージョンが苦笑いした途端に懐に入って顔面を狙い拳を振るうがかわされてしまい左肩を掴まれて爆発された。


「ぐ、ああああぁあぁあぁあああ!!」


 聖の肩は外れたようにプラーンとしていて使えるものではなくなっていた。


「・・・やっぱ、火力じゃ勝てねぇな」

「こ・・の・・・野郎」

「おいおい、先に手を出してきてそれはねぇだろ、っと!!」


 エクスプロージョンの攻撃は顔をかすめた。

 聖はその隙を狙って拳を繰り出したがかわされた、その時にエクスプロージョンの左腕が聖に当たった。


「んぐ!?」

「ここ、だぁぁぁ!!」


 痛みで怯んだとこを聖は見逃さず空いてる脇腹に拳を叩きつけた。

 エクスプロージョンもあがきを見せ、聖の顔面に蹴りを叩き込み爆発させ聖を弾いた。


「くそ、何本いった・・・ぺっ」


 聖は遠くでフラフラとしているが確かに立っていた。


「はぁ・・・はぁ・・・」

「おいおい、まだやんのかよ。せかっく脳を揺らしてやったのによ」


 あー、つら。

 だけど、ここで倒れるとジャイアントちゃんに示しがつかないよな。


「まだだ・・・まだ・・・」

「はぁ・・・来いよ。徹底的に潰してやる」

「ぉぉおおおおおおおお!!」


 聖はフラフラのまま駆け出すとスピードにのって拳を繰り出した。


「どうした真っ直ぐすぎんぞ?」

「がっ・・はっ」


 聖の拳は空をかすめ代わりに足が聖の腹に刺さった。


ボコン!!


「・・・・・・・」

「さて、こんなもんだろ・・・

ごはっ・・・内蔵でもいかれたか?」


 エクスプロージョンの足は笑い、体が悲鳴をあげていた。


「はぁ、そろそろ死ぬぞ?」

「負けて・・・たまるか・・・」


 聖はその場で血を吐きながらも走って拳を出した。


「・・・・・・」

「くははは、楽しかったぞ。

また殺り合おうぜ」


 聖の拳は誰もいないとこを殴り意識を完全に失い前に見たのはエクスプロージョンの子供みたいな笑顔だった。


 あぁ・・負けたのか・・・

 ジャイアントちゃん。ごめん。





「「ご主人様!!」」


 エクスプロージョンが聖を担いで研究所に向かうと二人が駆け寄ってきた。


「こいつはまだ死んでないがやばい。先に」

「何言ってるんですか!!早く傷を見せてください!!」


 エクスプロージョンはその場に聖を寝かせると自分の奴隷に腹を見せると緑色の光が傷口に溶けていった。


「よし、俺はもういいからそいつを見てやってくれ」

「でも」

「早く見てやれって言ってんだ」

「・・・はい」


 エクスプロージョンの奴隷が聖に近づいたがジャイアントは気づかなかったのか必死に聖に呼びかけていた。


「下がってください。

私の(アイテム)は治療系です。早く治せるようにしますから」

「!?

お願いします!!ご主人様を・・・ご主人様を助けてください!!」

「任せてください」


 二人が聖から目を離したその時だった。


ザシュ


「「え?」」


 聖のわき腹が切れると同時に研究所が斜めに切り裂かれた。


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