チュウシンテン
二十年後の私からあなたに書こうと思っていたら一週間経った
隙間に置いてきたキーホルダーをつまみ上げると
真っ赤なスポーツカーがくるりと回った
車種は知らないけど
ステータスだなってわかるから
「すごーい」って言ってさりげなく太ももに手を置くことができるようになった
だからきっと生き残れたのかな
全ての道が私にあると思っているのだとしたら
二十年前の私ってセンスあるよ
どこに立っていても
私に線が結ぶように思っているなら
センスあるねって思うよ
あんたなら何者にもなれるよ
ジッポの火花ほどの青春
こっちじゃないよ
ほら
走って走って