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8話 記憶
昔俺がまだ高校生だった頃、無免許で車を走らせていたとき小学生くらいの子供をはねる。
はねた子供の下に駆け寄ったが血を流しながら俺を睨むガキに怯え、救護する事も無く逃げた。
子供はその後通りかかった通行人に発見され命を取り留めたらしい。
俺はその轢き逃げで逮捕されず逃げ延びる。
その報いを受けたのか俺は今轢き逃げにあった。
ただ1人目撃していた通行人が俺の顔を見て、鞄から取り出し掛けていたスマホを鞄に戻し立ち去る。
彼奴だった、相応に歳をとっていたが俺がはねた子供だった。