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召喚
俺の名前はジョン。
洋風の名前だが黄色人種に属している。
昔生まれて直ぐに捨てられていた俺を海外旅行に来ていた両親が拾い、養子としてひきとり育ててくれた。
両親がつけてくれた名前がジョンって訳。
遊びに行こうと家を出たら突然眩暈がして周りの景色が歪み、気がついたら広い地下室のような部屋にいた。
鎧を着て槍を持った男達10数人と白人の美少女が俺に注目している。
美少女は俺の顔を見た途端叫んだ。
「何故だ! 黄色いドブネズミの召喚を避けるため白人が住む大陸から白人らしい名前の奴を召喚したのに、何故? 黄色いドブネズミが此処にいるのよ!」
鎧を着た男達に俺は取り押さえられる。
美少女がまた叫んだ。
「チェンジよ、チェンジ!」
そして訳が分からないまま城から放り出される。
城から放り出された俺に城下町の奴等が石を投げ唾を吐きかけた。
這這の体で森の奥深くに逃げ込み難を逃れる。
森の中で出会った獣人に此処が白人至上主義の国だと教えられた。
今俺は虐げられている人たちを率いて白人至上主義の国にゲリラ戦を挑んでいる。