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513話 この怨み晴らさずおくべきか


昔、致死率が非常に高い凶悪な伝染病が全世界に蔓延する。


凶悪な方へ、凶悪な方へと、次々と変異したため、インフルエンザ並の凶悪さに抑え込むのに10数年の年月を要した。


と言っても、インフルエンザのワクチン接種が任意なのに対して蔓延した伝染病のワクチン接種は強制で、国民は1年に1回ワクチンの接種を義務付けられている。


この伝染病の蔓延により世界の人口は最盛期の3分の1以下まで落ち込む。


東の島国はアンドロイドを活用する事で人口の減少に対処した。


そのせいで、蔓延初期に飲食店を狙い撃ちにして営業時間の短縮や酒類の販売中止を求めた、政府の最高幹部だった先祖(彼奴)の子孫の僕たち一族は迫害されている。


今、学校の友人3人と地方のサーキット場で行われたガソリンで走る車のレースを見た帰り道。


友人のAが「腹減ったなー、なんか食ってから帰ろうぜ」と言った。


それに僕が「コンビニに寄ってくか?」と返事を返したら。


「始めて来た町なんだからご当地ラーメンを食おうぜ」


「そうだな、ラーメンを食いに行こう」


「お前には悪いがラーメンにしよう、待っててやるからコンビニでなんか買って来いよ」


友人ABCに言われラーメン屋に行く事が決定する。


ラーメン屋の暖簾を4人で潜り店の中へ。


「「いらっしゃい」」


「「「「イラッシャイマセー」」」」


厨房にいる人2人と接客のアンドロイド4体の声が店内に響く。


アンドロイドの1体が近寄って来て席に案内された。


「サンメイサマゴアンナイ、コチラノオセキニオスワリクダサイ、ニモツハアイテルセキニドウゾ」


友人3人がご当地ラーメンを美味しそうに食べるのを横目で見ながら僕はコンビニで買ってきたパンを齧る。


僕は客として認めてもらえないんだ。


人間なら始めて来店する客が彼奴の子孫か把握出来ないだろうけど、アンドロイドはインプットされたデータに従って行動するからそのような事はありえない。


そう彼奴の子孫の僕たち一族は、東の島国中の飲食店から未だに報復されているんだよ。











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