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508話 病める人々
昔から海の向こうの大国では銃を使った犯罪が多発していた。
今も新型肺炎対策の閉塞感からか銃を使った無差別殺人が多発。
海の向こうの大国の政府は銃の所持を厳格化する事で対応する。
これにライフル協会が危機感を覚え、ライフル協会の息が掛かった政治家の尻を蹴っ飛ばし、海の向こうの大国のご機嫌取りをしている東の島国に銃の所持が出来るように圧力を掛けさせた。
結果、犯罪の多発を危惧する警察等の反対が押し切られ、銃の所持が東の島国で認められる。
銃の所持が認められた途端、東の島国の国民の数割りの人たちが銃を購入したが、銃を使った犯罪は警察が想定していたより少数。
銃を購入した国民の数割りの人たち、新型肺炎の蔓延で職を失い此れからの生活に不安を覚え将来を悲観した病める人々の大半が、自分の頭を撃ち抜いたからだった。




