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468話 ペット
昔聞いた話だが、独り暮らしの老人が孤独死してそれに気がついた管理人や警官が部屋に踏み込んだ時、孤独死した老人の傍で衰弱死してたり衰弱死寸前だったりするのは全部が全部では無いだろうが、犬が多数を占めていたらしい。
逆に死体が損壊されていた場合、損壊したのは飼われていたペットが餌の代わりに遺体を喰っていたのだが、此方も全部が全部では無かったらしいのだが猫が多かったとの事
だ。
十数年前、第三次世界大戦と言われている核戦争が勃発したとき1人で核シェルターに籠るのが嫌で、戦争のドサクサに紛れて1~2歳の子供を数人拉致しペットとして飼育する。
今、臨終を迎えようとしている私の耳がキッチンから聞こえてくる子供達の話し声を捉えていた。
「久しぶりにお肉が食べられるね」
「「「「「「お肉! お肉! お肉! お肉!」」」」」」
「涎が止まらない、早く食べたいな」
「もう少しの辛抱よ」




