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466話 目撃者は消せ


僕の趣味は超高層マンションの上層階にある自宅の僕の部屋から、双眼鏡で窓の外に広がる景色を眺める事。


昔父さんに双眼鏡を買って貰った小学生低学年の頃からの趣味、大学生になっても止められず何となく眺めていた。


昼間は遥か遠くに見える山々や船が行き交う海を眺める。


夜は繁華街の夜景を楽しむ。


朝から晩まで双眼鏡を覗いているとラッキーな場面に出くわすこともある。


マンションの高層階に住んでいるからと油断して、カーテンを開けたまま着替えをしている若い女の子、ベランダでイチャイチャしている女の子同士のカップル等だ。


でも反対に惨劇の現場を目撃する事もある。


ビルやマンションの屋上から飛び降り自殺を行った人たちをリアルに見たり、偶々覗いたマンションの一室で人が殺されている現場を目撃したりした。


ついさっきも、1キロ程離れた所にある高層マンションの一室から男がスコープの着いた銃を構え銃の引き金を引く所を目撃、ま、モデルガンかエアーガンだと思うけど。


尿意を覚えトイレへ行き、戻る前にリビングにお菓子と飲み物を取りに行く。


リビングでは弟がテレビを見ていた。


弟が見ているテレビの画面を見て僕は息を飲む。


弟が見ている番組の下に臨時ニュースを伝えるテロップが流れていて、近くの繁華街で広域暴力団の親分が狙撃されて殺された事を伝えていたから。


僕は部屋に戻り怖いもの見たさから双眼鏡を覗き、先程銃を構えた男がいたマンションを一室を眺める。


男はまだそこにいた。


男は銃の銃口を僕の方へ向けていて引き金を引く。


直後、僕の頭は砕け散った。




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― 新着の感想 ―
[良い点] まさしく、「好奇心は猫をも殺す」ですね。 大人しく景色だけを見ていれば、ほとぼりが冷めるまで自室に戻らなければ、或いは死なずに済んだかも知れないのに… 主人公の視点に立つと、そんな思いに駆…
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