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４５０話 教訓
昔、海の向こうの大国で稀に見る接戦になった大統領選があった。
現職の大統領と、その大統領を引きずり下ろしたい野党と与党の１部による選挙。
投票日に向けて互いの陣営を支持する人たちが有権者を掘り出す。
「誰が大統領になっても生活が変わる事なんて無い」と言う人たちを説得し、山奥や荒野で世捨て人生活をしている人たちを迎えに行くなどした。
そして新大統領が決まる。
今、未だに未知の伝染病が蔓延している海の向こうの大国では全ての人がマスクをしていた。
マスクを着けずに集会を繰り返していた現職大統領支持者の多くが、肝心な投票日に未知の伝染病で意識不明になり投票が出来ず、僅差で現職大統領が落選したのを教訓としての事だった。
