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437話 溺死
昔、ある半島を幾つかの台風が縦断し大量の雨が降った結果、ある国の鉱山が水没して大勢の作業員が溺死した。
今、ある国と隣国との間が緊張状態になり、第二次ある半島戦争が勃発するのではと世界の人々が固唾を呑んで見守る中、ある半島を数個の台風が次々と縦断しある国に凄まじい量の雨を降らせる。
台風が過ぎ去った数日後、東の島国海と黄海に面するある半島沿岸部が、ある国の陸軍将兵の溺死体で埋め尽くされた。
彼等はある国の地下深くに建設された幾つもの核シェルターや、隣国の首都に通じる数十本の地下道で開戦の知らせを待っていた将兵。
大量に降った雨が核シェルターや地下道に流れ込み中で待機していた将兵を溺死させ、沿岸部まで続いていた排水路などから溺死した将兵の遺体と共に流れ出ていたのだった。




