386/531
386話 スライム
暑い! 暑い! 暑い!
身体が溶ける!
暑くて身体が溶ける! なんて思っていたら俺の身体が本当に溶けた。
身体が溶けたら思い出す。
俺は人間では無くスライムだった事を。
何でこんな大事な事を忘れていたんだろう?
昔異世界から召喚され、召喚した者から与えられたスキルで人間に擬態していたんだ。
召喚した者が何故そのような事をしたのかなんて分からない。
でもそんな事はもうどうでもいい。
今スライムだった事を思い出した俺は水辺を塒にして、人間を餌に仲間を増やしている。




