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「さびしいよ」


昔俺の家族は東京の大学に通っていた俺を除き火事で死んだ。


火事の原因は漏電。


曾爺ちゃん曾婆ちゃん、爺ちゃん婆ちゃん、両親、高校生と中学生だった妹たち、跡取りだった兄貴と義姉、幼稚園に入園する前の幼い姪と甥、子供の頃の事故で下半身不随になった伯母の13人全員。


仲の良い大家族が一晩で俺だけになる。


兄貴が生きていれば大学を卒業したら東京で就職するつもりだった。


でも皆が亡くなって寂しいけど、先祖代々森を切り開き開墾して少しずつ広げて来た土地を手放す気になれず、田舎に帰り跡を継ぐ。


お盆になると家族全員が帰って来る。


だけど俺がいないと寂しいからと言って、俺をあの世に連れて行こうとするな!


今もあれから10年以上の年月が経つのに幼いままの姪と甥が、「さびしいよ」と言いながら俺の両腕を引っ張っている。




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