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笑み


羽振りの良かった昔建てた豪邸で1人酒を飲んでいた。


年も押しつまりあと数日もすると年も明け、この豪邸は差し押さえられる。


事業に失敗して多額の借金を背負った私を残し、妻は子供達を連れて家を出ていった。


私が死んで保険金が下りれば、少しは家族に金を残す事が出来るだろう。


だが私が加入している生命保険は自殺では下りない。


だから事故に見せかけての自殺を試みる事にする。


湯船に湯を一杯に張り酔っぱらった私が溺死すれば事故に見せかける事が出来る筈。


翌朝凍えるような寒さで目を醒ました。


冷えた湯船に浸かりながら自殺の失敗を覚える。


寒さに震えながら湯船から出ようとしたとき強張っていた足が湯船の縁に引っかかり、脱衣所と風呂場を隔てるガラス戸に頭から突っ込んだ。


割れたガラスで頸動脈を切り血が迸る傷口に手をあて、これなら事故だと判断されるだろう。


家族に金を残せる目処が付き、今男は顔に安堵の笑みを浮かべ事切れた。




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