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繰り返死


昔俺は暴走族の特攻隊長だった。


あの頃は人の迷惑なんて考えず傍若無人に走り回ったものだ。


アンパンや違法薬物を摂取し過ぎて身体を壊し臨終間近になった今、あの頃に戻りたいと願う。


次に目を覚ましたとき俺は飛行機に乗っていて眼下の船に突入しようとしていた。


飛行機は船から撃ち上げられた砲弾に砕かれ爆散。


死んだと思う暇も無く直ぐに目を覚ます。


さっきと同じく飛行機に乗っていた。


この身体の元々の持ち主の意識が俺の頭に流れ込んでくる。


そして知った。


俺は九州から沖縄に向けて出撃した特攻隊員の身体に転生したのだということを。


傍若無人に走り回ったあの頃に戻りたいなどと願ったのが間違いだったのだろう。


繰り返し何度も何度も、敵艦に突入しようとする特攻隊員の身体に俺は転生を繰り返していた。



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