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狼男


昔から俺は飼い犬をストレス発散の道具として殴り虐待してきた。


今飼っている先週貰ってきた犬も、躾と称して木刀で殴り付けたが殴りが甘かったらしい。


ウオォォォォーーン!


「うるさい!


夜中に遠吠えしやがって、叩きのめしてやる」


飼い犬の遠吠えで眠りを邪魔された俺は、木刀を手にして犬小屋に向けて駆け出した。


犬小屋の前に飼い犬は見当たらず、代わりに千切れた鎖を首輪から垂らした飼い犬に似た顔をした毛むくじゃらな大男がいて、男は俺の顔を見て鋭い牙を剥き出しにしてニヤリと笑った。




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